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GRYPHLINEは、Hypergryph開発によるスマホ/PC/PS5向け3Dリアルタイム戦略RPG『アークナイツ:エンドフィールド』のベータテストを1月17日から開催しています。
本作は、Hypergryphが開発する『アークナイツ』の世界観を基に、ゲームジャンルをタワーディフェンスからアクション寄りにガラリと変えた新作タイトルです。
本稿ではベータテストのプレイレポートを通し、本作の特徴や魅力をお届けします。なお、テストはPC環境での開催となり、ベータテスト版のため、内容が正式リリース版とは異なる場合があることにご留意ください。
◆エンドフィールド工業を率いて星を開拓!
本作でプレイヤーは、エンドフィールド工業所属の「管理人」となり、衛星「タロII」を開拓していくことが主な目的となります。
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タイトルにもなっている「エンドフィールド」は工業分野の独立系企業で、画期的な工業技術を駆使し、居住区を建設したり物資を生産したりと、タロIIを人々が住める星にすることを目指して日々活動しています。
しかし、開拓はそう簡単にいくものではありません。タロIIにはいくつもの障害があり、その一つが「アンゲロス」というモンスターです。謎の物体「アンカー」から生み出される生物で、人に襲い掛かるため対処は必須。アンゲロスと戦い、アンカーを取り除くのもエンドフィールドの務めです。
主人公の「管理人」は、かつてエンドフィールドを率いてアンゲロスと戦っていたものの、ある戦いで負傷して10年間眠っていました。目覚めたものの記憶を失い、全盛期の力もない状態から物語が始まります。
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冒頭にも述べたように『アークナイツ』の世界観を踏襲しており、SF要素に工業チックな雰囲気が特徴です。
「源石(オリジニウム)」や「鉱石病(オリパシー)」といったキーワードも共有しており、ストーリーでは『アークナイツ』の主人公が所属する組織「ロドス・アイランド製薬」の名前も登場します。
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とはいえ、『アークナイツ』の舞台「テラ」とタロIIは明確に違う地域だと明言されており、本作だけでも問題なく楽しめるストーリーが展開。専門用語こそ多いものの、翻訳に目立った間違いはなく、メインストーリーも日本語フルボイスで進行します。
◆どちらかと言えばセミオープンワールド…仲間たちと一緒に冒険している感が新鮮!
フィールド探索は、昨今の運営型オープンワールドゲームを代表する『原神』や『鳴潮』に近い手触り。ただし、縦移動はジャンプのみで崖登りができず、滑空アクションもなければ、落ちるとゲームオーバー(落ちる寸前の位置に戻される)になる水場や谷底もあり、自由度はそこそこでコンパクトにまとまっています。
例えば最初のマップ「中枢エリア」は広大な草原で開放感もあるのですが、続く「谷地通路」「源石研究パーク」は一本道に感じる場所が多々あり、全体を通してみれば「セミオープンワールド」に近いと感じました。
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なお、マップはエリアごとに分かれていますが、地形のつながりはシームレス。宝箱や収集物が隠されていたり、謎解きやサブクエストがあったりと、いわゆる「寄り道要素」も充実しています。
縦移動がジャンプのみなのを活かし、高所にある宝箱を取るべくルートを探したり、踏み台になるオブジェクトを近くから探してきたりと、地形を利用したギミックもあります。
チームメンバー全員がフィールドに同時登場するのも、近しいオープンワールドゲームと比べると新鮮です。
1チーム4人まで編成でき、操作キャラクターに他3人が追従。一緒に戦うのはもちろん、アイテム収集を手伝ってくれたり、ちょっとした会話を繰り広げたりと、仲間たちと一緒に冒険している感を楽しめます。
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また、フィールドやキャラクターのグラフィックは文句なしのハイクオリティ。豊かな自然に近未来的な工業地帯が広がる景色は壮観ですし、キャラクターのモデリングやちょっとした動きまで目を見張る作り込みをしています。
ジャンプのみとはいえ、コンテナや屋根などちょっとした段差をダッシュしながら飛び越えるのも、都市部をパルクールしているような気持ちよさを覚えました。
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◆アクションっぽいけど違う!戦闘の土台はあくまでも「3Dリアルタイム戦略RPG」
戦闘はリアルタイムアクションで、敵に近づけばシームレスに戦闘へ移行します。基本は敵の攻撃を回避しつつ、通常攻撃やスキルを決めていくオーソドックスなスタイル。前述したように操作キャラ以外のチームメンバーも自動で攻撃や回避を行うほか、操作キャラはいつでも交代できます。
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通常攻撃はボタン連打(もしくは長押し)でコンボがつながり、締めには強力な「重攻撃」が発動。スキルを放つための「SP」は時間経過で回復するほか、重攻撃を命中させることでも一定量回復します。
重攻撃やスキルでは敵に「失衡値」を与え、失衡値が最大になると、敵が一定時間ダウンし受けるダメージもアップ。この状態で通常攻撃を行うと「処刑」が発動し、高ダメージを与えつつSPも回復できます。
操作キャラ以外のスキルも手動で発動する必要があるほか、SPはチーム共有で最大3ゲージ。スキル1発につき1ゲージ消費します。スキル等で必殺技ゲージも獲得でき、満タンになるとスキルボタン長押しで「必殺技」を発動できます(こちらもスキル同様、操作キャラ以外も手動発動)。
また、一部の敵は強力な技を使ってくるのですが、そのチャージ中にスキルを命中させると技を失敗させ、失衡値を大幅に獲得できます(いわゆるパリィ)。ちなみにスキルにクールタイムはなく、SPがあれば連発できます。
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この戦闘システム、ただ漠然と遊んでいるだけでは、面白さに誤解を招くだろうと感じました。かく言う筆者も、最初は面白さを掴みかねていた1人。
とにかくスキルを使うためにSPを回復したいのですが、これが大変。敵の攻撃頻度が高く、回避によって通常攻撃が途切れ、重攻撃までつなげるのが難しいのです。
失衡値を稼ごうにも、重攻撃とスキルをなかなか発動できないため、通常攻撃を連打するメリハリのない戦いになりがち。戦闘スピードはそこまで高速ではないのですが、それがもっさり感につながっている印象もあり、アクションゲームとしての爽快感を楽しめずにいました。
ただし、これは本作の戦闘を「アクション特化」だと勘違いしていたため。操作自体はオーソドックスなため『原神』や『鳴潮』の気分で遊んでいたのですが、それが間違いでした。
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本作の正式ジャンルは「3Dリアルタイム戦略RPG」。アクションの腕前よりも、チームメンバーの組み合わせや役割、スキルの発動タイミングを重視した結果、戦闘システムの見え方が大きく変わりました。
例えばスキルですが、実は攻撃だけでなく状態異常「アーツ異常」を付与できます。キャラごとに灼熱、電磁、寒冷、自然など属性が分かれており、持続ダメージを受けたり、防御力が徐々にダウンしたりと、付与できる効果も属性ごとに様々。
アーツ異常にするには2回スキルを当てる必要があり、1回目で属性付着、2回目でアーツ異常発生という流れ。付着する属性は別々の必要があり、2回目に付着した属性でアーツ異常の効果が決まります。なお同じ属性だと「アーツ爆発」が発生し、状態異常にはならないものの大ダメージを与えます。
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そしてもう1つ大事なアクションが「連携技」。重攻撃を当てたり、敵をアーツ異常にしたりと、キャラごとに決められた条件を満たすと発動。ダメージを与えつつ追加効果を発揮するものが多いです。
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ベータテストで一番お世話になったのが「アークライト」というキャラ。スキルや連携技の追加効果でSPを回復できるのが強みです。
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彼女のスキルは、アーツ異常「感電状態」の敵に当てるとSPを回復できます。そして連携技の発動条件が「SPを回復した時」なので、スキル→連携技とコンボをつなげて効率的にSPを回復できます。
しかし感電状態にするのが大変…と思いきや、初期キャラ「ペリカ」の連携技は少しの間敵を感電状態にするというもの。発動条件も重攻撃を当てるだけなので、被弾覚悟で重攻撃までつなげて、ペリカの連携技→アークライトのスキル→連携技のコンボを狙えます。
ここに感電状態に関連したスキルや連携技を持つキャラを絡めれば、より戦略やコンボルートが広がるわけです。
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ただし、連携技にはクールタイムがありますし、強敵のパリィ用に1ゲージはSPを残しておくのも大事。とはいえガンガン攻めたい場面もあるわけで、使い分けが悩ましいところ。常に状況を把握し、思い通りにコンボをつなげられたときの達成感に楽しみを感じるゲームだと言えるでしょう。
逆に言えば、最初の筆者のように「ド派手アクションによる爽快感を楽しむゲーム」だと思っている人は肩透かしを食らうかもしれません。とはいえアクションに特化しすぎると、絶妙な戦略性が薄れてしまいそうなのも難点。ここは正式リリース版に向けての調整に期待です。
◆フィールド中に電力を引こう!工業セミオープンワールドな一面
本作最大の特徴は、工業シミュレーション要素を取り入れた「工業セミオープンワールド」であること。タロIIの各地には「電力」を使用して解くギミックがあり(扉を開けるスイッチに電力が通ってない等)、送電するための「設備」をフィールドに建設する必要があります。
電力は拠点となる「協約核心」から送電でき、プレイヤーに追従するケーブルをギミックの場所までつなげばオッケー。ただし、ケーブルの長さには限界があるため、都度「中継タワー」を設置し、ケーブルを継ぎ足していく必要があります。
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また、オープンワールドには付きものの素材集めを機械任せにすることも可能。例えば採掘場に「電動採鉱機」を設置すれば、時間経過で勝手に鉱石を集めて倉庫に送ってくれます。
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長距離を素早く移動できる「ジップライン」なんて設備も。フィールドの好きな場所に設置できるため、例えば途中に崖があって遠回りの必要がある地形に置くなど、移動をスムーズにできます。
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さらに、戦闘用の攻撃設備も存在。特定エリアには、攻撃設備込みを想定した大量の敵とのバトルコンテンツが用意されており、あらかじめ設置しておくと楽に戦えます。
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これらの設備も、都度「中継タワー」を設置してケーブルをつながなければ動きません。電力が届く範囲を広げていく作業は単調ながら楽しく、フィールドほぼ全域をカバーした際の達成感もじわっとくるものがあります。
◆防具やアイテム作りも自動化!工業シム要素はマジで時間が溶ける
キャラの防具や回復アイテムなどは、フィールドで素材を集め、材料に加工し、加工したものをいくつか組み合わせることで制作できます。素材集めを機械任せにできるのは前述した通りですが、なんと加工や制作の過程も機械で自動化できます。
生産ラインの設計は、「協約核心」を中心とした専用エリア内でのみ可能。機械が集めてくれた素材を各生産設備に入れると、時間経過でアイテムが出来上がります。
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各設備には素材を入れる「輸送口」、完成品を取り出す「取出口」があり、そこをベルトコンベアでつなげば、出来上がった物を次の設備に自動で運んでくれます。
一通りの設備をつなげた後、ベルトコンベアのスタートを倉庫の取出口、ゴールを輸送口にすれば、倉庫から素材が運ばれ、最後の設備で完成したものが収納される一連の流れを自動化できます。基本は「各設備を置く」→「ベルトコンベアでつなげる」これだけです。
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こういった工業シムはあまりプレイしてこなかったのですが、基礎的なものから設備ごとの実践的なチュートリアルまで用意されており、するすると理解できました。
とりあえず生産ラインが完成しただけでも達成感はひとしお。生産効率は設備やベルトコンベアの組み方で変わってくる一方、使用できる電力や設備を置けるエリアには制限もあるため、より効率的な配置を考えていると時間がどんどん溶けていきます。
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アクションに見えて土台にあるのは戦略RPGという戦闘システムや、かなり本格的な工業シム要素など、運営型オープンワールドゲームではなかなか見ない独自性を体験できた本ベータテスト。
ただし、戦闘面はまだ改良の余地があるように思いました。戦略性は奥深いものの、アクションも求められるのは確かなのと、そのアクションが爽快感に欠けるので、正式版に向けての調整に期待します。
一方で、工業シム要素は現時点でも高い完成度をしており、初心者でもカジュアルに始められるうえ、ついついのめり込む奥深さがあります。かと言って工業シム一辺倒ではなく、主軸にあるのはRPGですので、冒険好きな人も無理せず楽しめます。本作を工業シムの入り口にしてみるのもオススメです。
『アークナイツ:エンドフィールド』はスマホ/PC/PS5向けに基本プレイ無料のアイテム課金制で配信予定。リリース時期は未定です。
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