涙ありドラマありの『スト6』が最高すぎた!「SFL 2024グランドファイナル」現地レポート「最後はボタン押すだけでもプレッシャーを感じた」と語る優勝インタビューもお届け

「SFL 2024 グランドファイナル」でGood 8 Squadが優勝。選手たちは劇的な試合展開を振り返り、ワールドチャンピオンシップへの意気込みを語りました。

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涙ありドラマありの『スト6』が最高すぎた!「SFL 2024グランドファイナル」現地レポート「最後はボタン押すだけでもプレッシャーを感じた」と語る優勝インタビューもお届け
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2月11日(火)に「ストリートファイターリーグ:Pro-JP 2024 グランドファイナル(以下、SFL 2024 グランドファイナル)」がパシフィコ横浜にて開催。本大会の優勝チームは、両国国技館で開催されるワールドチャンピオンシップの切符を手に入れます。そのワールドチャンピオンシップで優勝を果たすと2026年に開催されるCAPCOM CUP 12の出場権を獲得します。

「SFL 2024」は、『ストリートファイター6』の公式チームリーグ戦。2024年のSFLでは、出場する12チームがSとFのディビジョンに分かれて競い合う、2ディビジョン制が採用されています。

昨年に実施された各ディビジョンの1位を決めるプレイオフでは、ガチくん選手、ぷげら選手、カワノ選手、YHC‐餅選手が所属する「Good 8 Squad」がディビジョンSの首位を獲得。ディビジョンFでは、ときど選手、あきら選手、鶏めし選手、LeShar選手が所属する「Yogibo REJECT」が首位になり、各ディビジョンを1位で抜けた両チームがグランドファイナルで戦いました。

本稿では、「SFL 2024 グランドファイナル」の模様と決勝後に行われた優勝チーム「Good 8 Squad」の囲みインタビューの内容をお届け。ドラマのある試合で会場がアツく沸いた現地の様子をお伝えします。

◆会場には『スト6』のブースがずらり

会場には、SFLに出場する全チームのブースが設置され、応援グッズやアパレルアイテム、キーホルダーなど多種多様のグッズが販売されていました。他にもチームブースでは、選手との撮影会も開催。推しチームの選手と記念撮影を求めるファンの行列ができていて、SFLの人気の高さが伺えます。

また会場では、「SFL」のスポンサーブースも出展。コラボチョコレートを販売する太陽ホールディングスブースのほか、『ストリートファイター』とのコラボ靴下を販売するTabioのブース、デバイス製品を扱う“ふもっふのおみせ”などが用意され、お店を練り歩くだけでも楽しいイベント会場になっていました。

◆劇的な勝利で会場が湧いた「カワノ vs LeShar」

大歓声の中、グランドファイナルの初戦が開始。1巡目は、SFLのポイントが高いYogibo REJECTがホーム側スタート、対するGood 8 Squadはアウェイ側スタートになりました。

先鋒戦では、カワノ選手の豪鬼がときど選手のケンにいきなりストレート勝利。中堅戦は、ガチくん選手があきら選手のキャミィを、ラシードのワールウインド・ショットなどを使いながら冷静に対処する立ち回りで圧倒し、勝利を挙げます。

Good 8 Squadのペースで続く大将戦では、ぷげら選手とLeShar選手が激突。両リーグトップの140ポイントを獲得し、個人三冠を達成した絶好調のLeShar選手に、ぷげら選手は本大会に向けて仕上げてきた秘密兵器「ディージェイ」で挑みます。

サプライズとなったキャラ選択でしたが、LeShar選手は正確無比の反撃や神業のようなジャストパリィで対応。結果、3-0のストレートでLeShar選手が勝利しました。

2巡目では、アウェイ側になったYogibo REJECTが先鋒戦、中堅戦ともに勝利。先程の1巡目とは打って変わって、ペースを握り返す形となりました。

大将戦では、カワノ選手の豪鬼に対してまたしてもLeShar選手が登場。両者互角のフルセットフルラウンドの中、バーンアウト状態のカワノ選手をLeShar選手が繰り出すEDのSA3「サイコチェンバー」で討ち取ったと思われたところ、痛恨のコンボミスでSA3が空振りに。この絶好の隙を見逃さなかったカワノ選手は、ボタンを押し確実にダメージを与えて勝利を手にしました。格闘ゲームの大会らしい劇的な展開に会場も大揺れ。この勝利により、トータルポイントは40ポイント同士で並びます。

◆日本最強チームはGood 8 Squadに!

3巡目では、先鋒戦でぷげら選手があきら選手にディージェイで挑み、本日初の勝利を獲得。中堅戦もガチくん選手がときど選手に勝利して、Good 8 Squadが20ポイントを取得します。嫌な流れが続くYogibo REJECTは、大将戦にまたしてもLeShar選手を投入。カワノ選手との再戦を仕掛ける形になりました。

両者を応援する、凄まじく大きな声援とともに試合が開始。大将戦のなかでLeShar選手が1セットを取るも、無敵技の読みが冴えわたるカワノ選手が3セット取得し、2連続勝利を挙げました。これで、Good 8 Squadが40ポイントの差を作り、王手をかけます。

作戦会議をするYogibo REJECT。

Yogibo REJECTが一敗もできない状況になった4巡目の先鋒戦では、あきら選手とぷげら選手が戦います。本日三度目になったこの対戦カードは、ぷげら選手の勝利。あきら選手の怒涛の攻めで1セットを落とすも、ぷげら選手の見事な間合い管理や持ち前の安定感で対応してGood 8 Squadを優勝に導きました。

年間MVPはカワノ選手。最後まであきらめない勝負強さを見せた。
試合後に悔し涙を流すあきら選手。会場には励ましの声が飛び交った。
あきら選手のコメントにリーダーのときど選手も涙。並々ならぬ気持ちが伝わってくる。

◆EDに有効な対策でも「LeSharにはこれやっちゃダメだな」という感覚があった

――「SFL 2024 グランドファイナル」優勝おめでとうございます。初めに、1巡目と2巡目のオーダーの理由について聞いてもよろしいでしょうか?

ガチくん:1巡目のオーダーは、ぷげら選手がディージェイを出すことが決まっていて、相手がディージェイ対策をしていないことを読んで大将戦にぷげら選手を選びました。

餅さんはキツイ組み合わせがあったので選ばず、勝率が50%以上を取ることができる自分とカワノ選手を先鋒戦、中堅戦に置きました。順番に関しては、特に意味はないです。

2巡目は、1巡目の試合でぷげら選手がLeShar選手に良い内容で勝っていたらホームのときに選ぶ予定だったんですけど、キツそうにしていたので、カワノ選手にシフトチェンジしました。僕はあきら選手に勝っていたんですけど、ときど選手と戦うことは決まっていたのでそこは崩さずに自分が行きました。

――最後の4巡目にぷげら選手を選んだ決め手はなんですか?

ガチくん:そこはあきら選手に勝率が高そうなぷげら選手を選びました。後にときど選手が控えているので、そこに勝率が高い自分が戦えることも理由にあります。ちゃんと勝率が高い人を選んでいきました。

――カワノ選手にお聞きします。LeShar選手と対戦した2巡目で、EDのSA3がヒットせずに勝利する大きなターニングポイントがありましたが、そのときの心境をプレイヤー目線で教えてください。

カワノ:真っ白ではありますよね。イヤフォンは外しちゃってたんですけど、本来練習だったら「これ繋がらないな」って分かりそうなところとか、本番では自分でも気付かないことが起きちゃうので。最後にただボタン押すだけでもプレッシャーがあったんで、押せてよかったと思います。

――ガチくん選手とぷげら選手は2巡目の試合に負けてから何か修正しましたか?

ガチくん:僕はあまり修正出来ていませんでした。ただし、最後は起き上がりに大パンチを喰らっていると言われたので、だったら無敵技を撃とうと意識を変えましたね。

内容的には良くなかったんですけど、最後にときど選手のSAゲージが3本溜まりそうなところで、何か技を当てればSA3に繋げられるという焦りを感じて。そこを上手く噛み合わせた勝利だと思っています。

ぷげら:負けてしまった2戦に関しては、普段の動きが出来ていないことが大きな要因だと感じました。

普段はドライブゲージの奪い合いをしながら、リスク・リターンを攻めと守りで合わせていくという考え方だったんですけど、最初のLeShar戦とあきら戦は関係ないような攻め方をしてしまいました。結果的に、バーンアウトしてしまったりとか自分のミスが増えてディージェイの運用がおかしくなって…。

相手の動きに合わせつつ、基本的に自分のやってきた動きにフォーカスして、一番大事なことを改めて考えて動くようにしました。

――カワノ選手は多くの練習を重ねたと実況で言われていましたが、練習により人読みが冴えて勝利できたのでしょうか?

カワノ:最後に対戦したのは1ヶ月以上前なので人読みはそんななかったんですけど、今日の試合の通りにしてくるだろうなという読みはあったので、EDに有効な対策でも「LeSharにはこれやっちゃダメだな」と想定して、細かくキレイに練習しました。

――決勝を終えて、ガチくん選手はLeShar選手に声をかけていたように見えましたが、何をお話されたんでしょうか?

ガチくん:LeShar選手もときど選手も「CAPCOM CUP 12」が控えているので「すぐにまた対戦できるね」と話しました。

あとは、個人的にEDに対してプレイオフのときからずっと悩んで、苦しんでいましたが、自分の中で納得できるED戦ができるようになった感触があったんです。EDと対戦することを楽しみに思う気持ちがあり、「ED戦に関してはいい練習ができると思うよ」と会話しましたね。

――最後にワールドチャンピオンシップの意気込みを聞かせてください。

ぷげら:Good 8 Squadが優勝できて嬉しく思います。個人的に勝って嬉しい部分もあれば負けて悔しい部分もあったので、そのミスを修正して頑張れられればなと思います。

カワノ:ワールドチャンピオンシップは2年前に優勝した経験もあって、今回もうちのチームは海外勢に結構強いイメージが勝手にあるので、僕はその調子でやっていけたらなと思います。

YHC‐餅:ダルシムはSFLにおいて珍しいキャラで、もしかしたら海外勢に刺さるかもしれないので、その強みを活かして活躍できるように頑張りたいと思います。

ガチくん:Good 8 Squadは毎年「CAPCOM CUP」に出場できることが決まっていたんですが、今年から途切れてしまったんですよ。それがちょっと悔しいのでワールドチャンピオンシップに勝って、来年の「CAPCOM CUP12」に出場したいと思います。


《まっつぁん》

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