
ポケットペアは5月8日、『Palworld / パルワールド』を巡る任天堂と株式会社ポケモンからの訴訟について、同作の一部仕様変更と今後に関する声明を公開しました。
◆開発と配信を継続できるよう、予防的な措置としての仕様変更
本訴訟は、2024年1月19日にリリースされた『パルワールド』が複数の特許権を侵害しているとして、侵害行為の差止及び損害賠償を任天堂と株式会社ポケモンが求めていたもの。侵害しているとされる特許は3件にあたり、請求には、株式会社ポケモン及び任天堂に対する遅延損害金の支払いのほか、『パルワールド』の差止めも含まれていることが明らかにされています。
今回の声明で、ポケットペアは改めて「私たちは、現在提起されている特許権侵害訴訟において、『パルワールド』は原告が主張するいずれの特許も侵害していないと確信し、継続的な対応を取っております。また、原告の特許はいずれも無効であるとの主張も行っております」と主張。
その一方で、訴訟の進行状況に左右されることなく、今後、どのような状況においても『パルワールド』の開発と配信を継続できるようにするため、予防的な措置として、特許を侵害していないことがより明確となるようにいくつかの仕様変更を行ったといいます。

例えば、2024年11月30日に公開されたパッチv0.3.11では、「パルスフィアを投げてパルを召喚する」機能を削除し、代わりに「プレイヤーのそばに直接召喚する」仕様へと変更。これ以降も同じく予防的な措置として、特許権侵害との指摘を受けている仕様にいくつか変更を加えたといいます。
また、本日5月8日に公開されたパッチv0.5.5では、グライダーパルによる滑空をパル自身ではなく、アイテムのグライダーを使用して行う方式に変更しています。
これらの変更についてポケットペアは「私たちにとって心苦しい決断ではございますが、『パルワールド』の開発・配信の継続のために、『パルワールド』が特許を侵害していないことをより明確にしておく観点から、必要な措置であると判断した次第です」と説明。
なお、このような観点での仕様変更であることから、訴訟において従前の仕様が特許を侵害していないことが明確に認められるまで、変更した仕様を戻すことはないとしています。