
2025年5月8日、PC向けMMORPG『黒い砂漠』が日本向けサービスの10周年を迎えました。去る5月5日にはリアルイベント「黒い砂漠10周年感謝祭」も開催され、様々な展示や情報発信でオンライン/オフライン問わず『黒い砂漠』ファンを沸かせました。
10年前といえば、PC/家庭用ゲーム機で多様なオンラインゲームが盛り上がり、MMORPGシーンでも「キャラメイクだけで1~2時間は遊べる」「戦闘やダンジョン攻略だけではなく、生活要素もとてつもなく充実している」といったように、飛び抜けた魅力を持った作品たちが話題となっていました。
『黒い砂漠』公式サイトその中でも『黒い砂漠』は「広大で美麗なオープンワールド」「ノンターゲティング方式で体験する3Dアクションの戦闘」「プレイヤーの好みをどこまでも追求できるキャラメイク」といった点で高い評価を受けてきました。

しかし日本での展開が10年を迎えたとなると、一言で『黒い砂漠』の面白さを語ることも難しいところです。長い年月を積み重ねてコンテンツも大ボリュームとなり、2025年の動きだけでも「新たな騎乗型ドラゴン」や「専用キャラで参戦するPvPvEコンテンツの“ハードコアチャンネル”」などなど、意欲的な新コンテンツが動き続けています。

そこでGame*Spark編集部は、『黒い砂漠』をヘヴィーに遊び続けているガチ勢プレイヤーとPearl Abyssスタッフを招いて座談会を開催! ストリーマーのマッチさんとチキチータ@ウルトラガッツさんに10周年を迎える『黒い砂漠』が持つ唯一無二の面白さについて黒い砂漠ライブサービスチームのGMと共に訊きました。
マッチ(Macchi)
PC版『黒い砂漠』をサービス開始から間もない時期からプレイ。YouTubeでは同作の動画を中心に700本以上を投稿しており、初心者向けのおすすめクラス紹介やクラスごとの詳細なプレイング解説などで好評を博している。
チキチータ@ウルトラガッツ
「マーモット系VTuber」としてゲーム音楽関連で活動。『黒い砂漠』のコンテンツの中でも“演奏”にフォーカスしており、音楽アルバムから注目曲を紹介する動画や演奏会のライブ配信などをYouTubeにて公開している。
ーー自己紹介をお願いします。

チキチータ(画面右側): チキチータ@ウルトラガッツです。『黒い砂漠』では主に演奏関係のコンテンツを遊んでいます。2024年8月から「マーモット系VTuber」としての活動を始めました。YouTubeだと演奏会の配信や、ゲーム内で利用できる「音楽アルバム」の作品紹介動画などを投稿しています。
マッチ(画面左側): YouTubeで『黒い砂漠』の動画投稿やライブ配信をメインに行っているマッチです。『黒い砂漠』に関しては幅広くいろいろなコンテンツで遊んでいまして、プレイ歴はおよそ10年ほど。古参と言っていいのかな……という感じですけど、ゲーム内の様々なクラスを使って遊ぶのが楽しくて、長くプレイしています。
ーー『黒い砂漠』が10周年を迎えましたが、プレイヤーとしてどう感じられますか?
チキチータ:私もマッチさんと同じく『黒い砂漠』の初期からプレイしていて、もう2015年からなんですよね。これで11年目に向かっていくということで、歴史の長さを感じます。例えば2015年に中学生だったプレイヤーは、社会人になって働くようになったりするわけですし。そういう時の流れだけでなく、ゲーム内容も常に変わっていきました。昔から考えれば、もう全くの別ゲーになってるところもありますよね。10年もの間、こんなに凄まじい頻度でアップデートを続けてることには驚かされます。
マッチ:なにせ10周年ですからね。傍から聞いたら凄い年月だな~って感じるんですけど、自分としてはプレイし続けている分「もう10年も経ったのか」という気持ちもあります。動画投稿などを続けてたからかもしれないですが、日頃の積み重ねが10年という重みのある歴史を作ったように感じていて、精力的にアップデートを続けているPearl Abyssの方々にもそういう感覚があるんじゃないかなって思います。
ーーやはり、10年もプレイを続けていればゲーム内での出会いや別れもあったのでしょうか。当時から今まで交流し続けているプレイヤーもいたり?
チキチータ:そうですね。当時からプレイしている知り合いはさすがに減ってきてますけど、10年前に立ち上げた「匠の社」というギルドは今も続いていて、5~6人は当時からずっと遊んできた友達もいますね。
マッチ:自分の周りでも2人くらい、10年前から『黒い砂漠』を続けているプレイヤーがいます。休み休みではあると思うけど。自分はギルドを立ち上げていなかったので、それほど密な関係ではないけど、お互いに近況を話し合ったりしてます。
ーー初めて『黒い砂漠』をプレイしたときは、どのような印象でしたか?
チキチータ:もう10年も前のことなので、記憶も薄れてます(笑)。とにかくコンテンツが多くて凄いな~と、当初から思っていました。私はPvPはあまりやってなかったんですけど、それでも生活要素などのコンテンツ量も凄かったし、惹かれましたね。そしてグラフィックスも綺麗で、何をやっても楽しかった記憶があります。冒険もそうだけど、単純に木を切ったり石を掘ったりする採集だけでも楽しくて、そういうプレイスタイルを続けていました。
マッチ:自分はやり込み要素やコンテンツをガンガン進めるというより、シンプルに『黒い砂漠』の世界を楽しんでました。例えばどこかの島に行って、そこに隠された宝石を掘ったりとか、海に出ていろいろな魚を釣ったりとか。そういう感じに「プレイヤーの手に委ねられている」というプレイフィールが、当時はもっと強かったかもしれません。とにかく圧倒的に自由かつ世界も広大で、毎日プレイしてきました。
ーー他に、特に印象に残っている「『黒い砂漠』を始めたばかりの頃のエピソード」はありますか?
チキチータ:私もマッチさんと同じく、クエストなんてそっちのけでふらっと冒険したりすることが多かったです。マップも全然解放されてない状態で自由奔放に走り回って街を見つけたりするんだけど、レベルが足りてないからモンスターから逃げ回ってばっかりで。今ではもうすべて把握できてるので、記憶をリセットしてもう一度冒険したいな~って思っています。
マッチ:私は『黒い砂漠』が自分にとって初めてのMMORPGだったこともあって、「自分で作ったものを売って利益を得る」という遊び方に魅力を感じました。それで、当時からいろいろな「金策テク」があちこちから聞こえてたわけなんですけど、自分は捻くれ者なので……(笑)。普通の稼ぎ方じゃつまらないと思い、武器を作ってエンチャントして売ったりしてました。それがかなり楽しくて、『黒い砂漠』を続ける原動力にもなってました。
GMメロビー: その頃から考えると、時代も変わりましたね。
ーー「ハードコアチャンネル」が開設されたりドラゴンの新搭乗物「黄昏の翼」のお試しプレイだったりと様々な新規コンテンツが動いていますが、直近のアップデートの印象はどのようなものでしたか?
チキチータ:実は「黄昏の翼」は、ちょうど私のリアル仕事が忙しい時期で残念ながら遊べず……マッチさんの動画を観て、これは触ってみたかったな~って後悔してるところでした(笑)。観ているだけで凄いなと思いましたし、今後の実装が楽しみです。
マッチ:そうですね。ドラゴンはシンプルにびっくりでした。馬とかロバといった搭乗可能なモノはこれまでも出てきていて、ラクダとかアルパカなんかも出てきたけど、突然ドラゴンが出てきてめちゃくちゃ驚きました。育成要素も欲しいと思ったけど、乗れるっていうだけでも楽しくて最初は飛びまくってました(笑)。やっぱり長く続くとマンネリ化するところもあると思うけど、ハードコアチャンネルのような新コンテンツは良い刺激になりますよね。遊ぶ前はPvP主体なのかと思ってたけど、PvEのおいしいところも楽しんでいるプレイヤーが多い印象もありました。それでも、他人が近付いてきたときの緊張感には独特なものがあります。その他だと、最近の『黒い砂漠』はかなりクラスの調整が入っているので、試して遊んだりしてますね。
ーーお二人は、なぜ『黒い砂漠』の動画投稿やプレイ配信を始めたのでしょうか?
チキチータ:私が配信を始めたのはここ2~3年と最近のことなのですけど、「楽器演奏」が実装されてからプレイスタイルが大きく変わったんです。数年前にフローケストラ楽器が実装され、音源のクオリティがグッと高まったことにかなり衝撃を受け、合奏もするようになりました。私はDTMもやっているんですけど、DTMにも決して引けを取らないハイクオリティな楽曲を作る方もいるので、今の『黒い砂漠』にはこんなに凄い「演奏」コンテンツがあることを広めたくなり、YouTubeでの活動を始めました。
ーーDTM経験者だったら、『黒い砂漠』の演奏コンテンツで使うピアノロール(音階を打ち込む画面)は親しみやすいですよね。マッチさんはどのような理由で始められましたか?
マッチ:私が配信や動画投稿を始めたのはだいたい5年前で、それがちょうど「伝承」のアップデート時期だったんですよね。今はそれぞれのクラスに「伝承」と「覚醒」があるのが当たり前になってますけど。そのときはクラスが「ガーディアン」まで実装され、合計20クラスほどだったと思うんですけど……それらが2週間ごとに2クラスずつアップデートされるという、また凄まじい勢いの頻度だったんですよ。周りのプレイヤーも「もう何が起きてるのか分からん!」と言うくらい、情報の濁流に襲われていて。
ーーなるほど。
マッチ:そういうときに、自分もいろいろなクラスの情報が知りたいなって思いましたし、自分が分かる範囲でも各クラスと「伝承」の情報を周りに届けられたら面白いんじゃないかなって思って、YouTubeでの活動を始めました。その直後に「オーディリタ」なども実装され、動画投稿などを続けていって今に至ります。
ーー改めて、お二人が楽しんでいる『黒い砂漠』のプレイスタイルについて深くお聞かせください。
チキチータ:やはり『黒い砂漠』は戦闘コンテンツが一番の花形と思いつつ、PvP系は一切やらずに生活コンテンツを中心に遊んでます。もちろんメインは「演奏」ですね。「演奏」では楽曲を打ち込みで制作したり、演奏会に参加したり、そこで配信したりとか。PvPにまったく興味がない訳じゃないんですが、対人系コンテンツは自分の負けず嫌いな性格が出過ぎちゃいそうで、距離を置いてます(笑)。
マッチ:『黒い砂漠』ってひとつひとつのクラスの作り込みが凄くて、触るたびに新しい発見があるんです。そこでいろいろなクラスを使って狩りをするのが、このゲームのコンテンツの中で好きなんですよね。遊べば遊ぶほど奥深さを感じますし、それがアップデートでどんどん変わっていくという。いくら遊んでも終わらない、まさにエンドコンテンツなんじゃないかと個人的に思ってます。
ーー『黒い砂漠』の動画投稿や映像配信をするとき、どのようなことを意識されていますか?
チキチータ:配信だと、やっぱり「自分がめちゃくちゃ楽しくプレイしている様子」をお届けしたいと考えています。退屈そうにするのは当然NGですよね。自分も昔は狩りプレイの配信をやってた時期があったのですけど、敢えて他の人がピックアップしていないコンテンツを広めて「こんな楽しみ方もあるんだぞ」と思わせられるような配信や動画をやっていきたいと考えながら、日々活動しています。
マッチ:チキチータさんに重なるところもあるのですが、『黒い砂漠』の動画では「自分の感情を発信すること」をなるべく心がけています。例えば「何かのクラスに調整が入ったこと」を広めるときも、ただ「こういう調整が入りました」と解説するだけでなく、それを受けて「これは面白い」「これは楽しい」「これはちょっと残念」など、自分の印象や感想を乗せるようにしています。感想っていうのは、その人にしか出せないオリジナルなものですからね。そうすると、視聴者も自分の気持ちに共感してくれたりして、楽しんでもらえるのではと思っています。
ーーちなみに、直近の配信や動画ではどのようなことをされていましたか?
チキチータ:ちょうど今日(※座談会を行ったのは2025年4月26日)の夜、知人のギルドの演奏会があるので、その模様を配信しようと思っています。直近でも演奏会が多いですね。それ以外だと、少し前に実装された「スノーボード」が楽しかったので2回ほど配信でプレイしました。おまけ的なコンテンツにここまで力を入れるのか、とびっくりして。個人的にはああいうコンテンツの実装が大好きなので、今後も楽しみです。
マッチ:自分は先ほども触れたように、最近はかなりクラス調整が入っているし、それに触れるのが楽しいので「このクラスはどう変わったのか」「数値的には強くなったようだけど、実際はどうなのか」「プレイフィールは変わったのか」などを実際に確かめて、動画にしています。その他だと「アトラクシオン:オルゼキア」にも触れました。『黒い砂漠』のストーリーって難解なところも多かったりするのですが、そこも初見の方に理解してもらえるよう噛み砕いて、用語から解説する動画も作ってます。
ーーMMORPGというジャンルには様々な人気タイトルが揃っていますが、お二人はなぜ『黒い砂漠』を選んでプレイを続けているのでしょうか。
チキチータ:単刀直入に言うと「楽しいから」なんですけど(笑)、「人との繋がりができるから」ですね。ギルドでの冒険とか、協力して生活コンテンツに取り組んだりとか、そういうところで感じられる他プレイヤーとの繋がりが一番の理由です。それだけだったら他のMMORPGにも備わっている魅力なのですが、『黒い砂漠』の「演奏」要素は唯一無二です。他のゲームにも同類の遊び方はあれども、『黒い砂漠』はJASRACなどの団体が管理する楽曲を使うことができるんです。本当に、Pearl Abyssの方々にはこの場で感謝したいですね。
ーー確かに、そういった楽曲は動画や配信で使うときも要注意ですからね。マッチさんはどうでしょうか?
マッチ:私は人との交流で遊んでいるというスタイルではなく、『黒い砂漠』の「MMORPGとしての完成度の高さ」に魅力を感じています。コンテンツやアクション、グラフィックスなど、MMORPGとしての各要素で『黒い砂漠』を超えているものがあると思えない……というか。ゲームとしてのボリュームはもちろんですけど、どの要素も総じてクオリティが高いところが『黒い砂漠』を遊び続けている大きな理由です。
ーー私たちのようなゲームメディアでは「3Dアクションゲームのように爽快なノンターゲティング戦闘」「キャラメイクのディテールが凄い」といったキーワードで『黒い砂漠』を紹介することが多いのですが、お二人にとって“『黒い砂漠』のここが凄い!”と言いたくなるポイントは、どのようなものですか?

チキチータ:私はもう「演奏」としか言えないと思うんですけど(笑)。繰り返しになっても「演奏」は本当に凄いんです。とは言っても『黒い砂漠』のプレイヤーの中でも「演奏」にハマる人はそう多くない、と認識してます。もっと広く言うと、このゲームでは「何をしてもゲームの中で貢献できる」というところですかね。ゲーム内経済のサイクルがちゃんとしているんです。例えば農家プレイを楽しんでみようとしたら、小麦を栽培して、料理人と取り引きして販売して、その料理は納品されたり船上で物々交換されたり。小さなところでも、ゲーム内で起こしたひとつの行動が『黒い砂漠』の社会に関わっているところが、リアリティと遊び方の多様性を物語っていると思います。
マッチ:自分としては「個人的に好きなポイント」と「ちょっと俯瞰視した上で好きなポイント」の2つがあります。自分の「個人的に好きなポイント」としては、やはりアクション要素です。これは唯一無二のものだと思っていて、キーボード&マウスでも3Dアクションとしてしっかり楽しめるゲーム性であるのは、すごいと思ってます。実際10年も『黒い砂漠』を遊んでいるわけですけど、このアクションには飽きることのない楽しさと魅力が詰まっているように思います。コンボを考えるのもそうだし、キャラクターの動きを見るのも視覚的に面白いです。
――なるほど。

マッチ:「ちょっと俯瞰視した上で好きなポイント」は、チキチータさんのお話ともかぶるんですけど、やはり「コンテンツ全体のバランス感覚」です。こういうタイプのゲームって、いろいろなコンテンツを収録しつつも実際にはあんまり有意義でないケースもあると思うんですよね。「今の環境だと、稼ぎとしては効率が悪い」とか「このコンテンツは将来的に大きく広がらないから、やらなくてもいいのでは」とか。それに対して『黒い砂漠』は、圧倒的なアップデート量で“静かなところをうまく盛り上げる”ようにしてくるんです。最近の開発者コメンタリーでも「調教」の価値を高める予定だと語られていましたね。
ーーいわゆる“ハズレ要素”がない、という感じですね。
マッチ:まさにそうですね。もちろんゼロとは言えない……のですけど、意義を感じられないコンテンツが少ないところは『黒い砂漠』の魅力です。
ーーもしも「これからMMORPGというモノを遊んでみたい!」と考えているゲーマーが眼の前に現れたら、どのように『黒い砂漠』をプッシュしますか? 既にお二人のプレイスタイルや遊び始めたきっかけなどをお訊きしましたが、新規プレイヤー向けに勧めるならどうでしょう。

チキチータ:いろいろあるのですが、まずは「基本プレイ無料」というところですね。そしてグラフィックスの綺麗なところ。スクリーンショットや動画を録画して、観るだけでも楽しいんです。先ほどマッチさんが触れていたように、戦闘の自由度も高くていろいろなクラスがあって楽しさは無限大です。そしてそれだけでなく、生活要素もあって「演奏」もあり、とにかく幅広く楽しめるゲームであることをプッシュしたいです。

GMメロビー: チキチータさんはもう、話の流れ的に「演奏」を勧めなきゃダメなところまで来てますよね(笑)。
マッチ:私は……MMORPGを遊びたいと考えているゲーマーって、基本的には「MMORPGの中で人と交流したい」あるいは「MMORPGのコンテンツ量を楽しみたい」という方に大別されると思うんです。あくまで勝手なイメージだけど、自分は後者だったんですよね。自由度の高いコンテンツを遊び尽くしたいと思って『黒い砂漠』を始めたので、やっぱり膨大なボリュームを求めるゲーマーには「MMORPGで“やってみたい”と思うこと、ほぼ全部できるぜ」とアピールしたいです。釣りとか、畜産とか、もちろん戦闘やPvPもあるんだぜ、みたいな。
GMメロビー: Pearl Abyssとしてはやはり「いろいろな要素に触れてみたい」という理由で始めてくれた方が多い印象です。その中でも意外なところは「航海」要素でした。「船を作って海に出る」というプレイが他に類を見ないので、という理由ですね。そういう意味でも、本当にどのようなコンテンツでも楽しめますし、演奏や戦闘ひとつとっても奥深さを用意しているので、自分に刺さるモノにハマっていく……という方が多いですね。
ーー『黒い砂漠』プレイ初日に“ぜひ触れてほしい”というコンテンツはありますか?

チキチータ:やっぱり「演奏」はもちろんなんですけど(笑)、コンテンツの幅が広いので、自分が気になったところをまず触ってみることが一番かと思います。コンテンツが多過ぎてどうしようという方は、まず「今熱いコンテンツは何か」を調べてみたり、敢えて何も調べず実際に体験してみるのもアリです。

マッチ: 初日でぜひ……となると「総合取引所」ですね。ひと目見てこのゲームの魅力が伝わるものってなんだろう? と考えたときに思いついたのが、これでした。コンテンツと呼べるかと言うと微妙なのですが、一度「総合取引所」を見ると『黒い砂漠』に現れるアイテムの種類を肌で感じられます。それが実際にプレイヤーの間で売り買いされていて、価格の上下も見られる。それを眺めてるだけでも、結構楽しめると思いますよ。
ーーなるほど。確かに『黒い砂漠』の世界の広がりが掴めそうですね。
マッチ: そうですね。「このアイテム、急に価値が下がったな!」などと気付いたりして、それだけでも興味深いんじゃないかなって思います。なので、メインクエストやレベル上げに集中することもオススメだと思いつつも、一度「総合取引所」を見て『黒い砂漠』の世界に広がる経済に触れてみてもらいたいです。どなたでも出来ますしね。
ーー同時期に遊び始めるフレンドがいない方や、そもそも「ソロ専」でゲームを遊ぶのが好きだというゲーマーに向けた『黒い砂漠』の楽しみ方についてお聞かせください。

チキチータ:『黒い砂漠』は当初から「ひとりでなんでもできる」というコンセプトがあったと聞いていますが、やはりMMORPGですから「人との繋がり」を楽しんでみてほしいです。マッチさんと私の楽しみ方はかなり対極的だなって気付いて、話してて面白かったんですけど(笑)。とりあえず試しにギルドに入ってみて、ギルドバフを受けてみるとか。流れてくるギルドチャットを眺めてコミュニティの雰囲気を味わったりとか。ギルドミッションも強制参加ではないので、やりたいときにこそっと参加したり、好きなタイミングで触れてみることをおすすめしたいですね。
マッチ:「ソロ専」な方に向けてはもう、いくらでも話せます。まず知っていただきたいのは、『黒い砂漠』はパーティーコンテンツの攻略が必須ではないということ。これはかなり大きいですね。人と繋がる楽しみはMMORPGの醍醐味でもありますが、どうしてもパーティーコンテンツをプレイしないと先に進めないようなことはないし、極論を言うとシルバー(ゲーム内での通貨)さえあれば『黒い砂漠』はどうとでもプレイできるんです。そしてシルバーはソロでも圧倒的な量を稼げますから、遊び方を制限されないわけです。ソロでも存分に面白さを味わえるゲームとして設計されていると思うので、「ソロ専」な方も安心して『黒い砂漠』を始めてもらいたいですね。
ーー10周年を迎えた『黒い砂漠』はまだまだ多数の新規コンテンツを控えています。今後のアップデートで特に楽しみにしているものについてお聞かせください。
チキチータ:新しい楽器が欲しいな~と思いつつもいったん置いておくとして。予告されている新エリアが楽しみですね。マップのユーザーインターフェースを消して、方角すらも分からない状態で冒険してみたい! と思っています。
マッチ:チキチータさんと同じく、新エリアは楽しみです。かなり期待してます。新エリアが現れることによって新アイテムや装備品も出てくるわけですけど、そうなると他の既存アイテムの価値も変わってくると思われるんですよね。そしたら「じゃあこのアイテムを獲得するために、このコンテンツをやろう」「この敵を倒そう」と、ゲームに向かう新しいモチベーションが生まれてくるんです。そういった変化の面白さが新エリアのアップデートに詰め込まれていると思うので、一番期待しています。
ーー今から10年後である2035年、20周年を迎えた『黒い砂漠』はどのようなゲームになっていると想像しますか?

チキチータ:想像するのが難しいですね(笑)。逆に10年前はどうだったかなっていうと……ゲーム内の物価も10分の1くらいだったかな。今の現実の社会のように、『黒い砂漠』の中でもインフレーションが起きたりしそうですよね。先ほどマッチさんが「総合取引所」の話をしてましたけど、先物取引や株取引みたいなことが行われる将来もあるのでは、なんて妄想をしています。この10年間でガラッと変わったので、今後の10年もどうなっていくか予想できないですね!
マッチ:とりあえず、ソロプレイヤー目線では「ドラゴンの空中戦」が繰り広げられることが楽しみですよね。
チキチータ:それ、めっちゃいいですね!

マッチ:空中戦に負けたプレイヤーが地面に激突するという、「ドラゴンPK」が流行るかもしれません。海で「ベル」を操ってプレイヤーを薙ぎ払う「ベルPK」なんかも楽しそう……というのは冗談で、意外と『黒い砂漠』ってゲームの根幹部分は大きくいじらないんですよね。
――これまでのアップデートでも、コアな魅力はそのまま貫き続けているということですね。
マッチ:はい。これまで配信された大きめのアップデートでも、様変わりしたところはそこまで多くないのです。装備スロットもそれほど増えていないし、復帰プレイヤーも戸惑いにくいのではと思います。そういう意味でも、元から『黒い砂漠』に備わっている面白さは変えないままで、うまいこと進化を続けていくと思います。
ーー今後、『黒い砂漠』にはどのようなゲームになっていってほしいと考えていますか?

チキチータ:そうですね。戦闘は戦闘で進化し続けてほしいと思いつつ、生活系のアップデートも今後盛り上げてもらえるとうれしいです。あとは新楽器もぜひ、お願いします!
マッチ:私が一番期待するのは、やはりキャラクターのアクションですね。過去でいうと「覚醒」や「伝承」アップデートのような規模で、様々なクラスがガラリと変わるような。安直なアイデアですけど、例えば第4の武器スロットが追加されたり、「覚醒」と「伝承」を組み合わせたものが現れたり。そういう規模感で、新アクションやスキル的な要素が増えたらいいなって。やっぱり「このゲームでしか体験できないものがある」と言えるゲームになれば、プレイヤーも増えると思うんです。なので、これからも『黒い砂漠』には『黒い砂漠』ならではの良さを磨き続けてほしいと思います。
――本日はありがとうございました!

日本でのサービス展開が10周年を迎えたPC版『黒い砂漠』は、基本プレイ無料のMMORPGとして配信中。Game*Sparkでは10周年記念イベントの様子とプロデューサーインタビューも公開しているので、ぜひあわせてチェックしてください。
また、『黒い砂漠』では現在10周年を祝うゲーム内イベントも開催中。イベント期間中にログインすることで獲得できる「10周年記念ケーキ(5月29日の定期メンテナンス前まで)」や、アイテム獲得確率や経験値量が大幅アップする「10周年記念HOT TIME第2弾(2025年5月22日の定期メンテナンス前まで)」などなど、様々な催しが用意されています。
『黒い砂漠』公式サイト