
長年にわたり国内外のゲームファンに愛されてきたアミューズメント施設「GiGO 秋葉原1号館」が2025年8月31日、33年の歴史に幕を下ろしました。
ファンが詰めかけ別れを惜しむ、最終営業日
最終営業日となったこの日、店の前には別れを惜しむ多くのファンが詰めかけました。閉店時刻が近づくと、スマートフォンやカメラを片手にその最後の瞬間を見届けようとする人々で、辺りは人だかりに。
同店の公式Xでは事前に「閉店時刻の10分ほど前より、みなさまへのご挨拶を予定しております」と告知されており、ファンはスタッフからの最後の言葉に耳を傾け、長年の感謝と労いの拍手を送りました。
閉店が発表されてからは、店内階段に施設の歴史を振り返る写真が飾られるなど、別れを惜しむ企画が実施されました。
SNS上でも、公式Xが呼びかけたハッシュタグ「#GiGO秋1の思い出」には、ファンから数多くの投稿が寄せられる中、セガも公式Xで反応。「セガのアーケードゲーム機器の数々のロケテストやイベントなどが行われ思い出いっぱい。おつかれさまでした!」と、ねぎらいの言葉を贈りました。
街の変遷を見守り続けた33年、閉館の経緯
同店は1992年10月に「ハイテクランド・セガ シントク」として開業。その後、「クラブセガ秋葉原」「セガ秋葉原1号館」と名前を変え、GENDA GiGO Entertainmentのもとで営業を続けてきました。
運営会社によれば、同社が運営するビル1棟型の店舗としては現存する中で最も長い歴史を持ち、まさにこの街のゲームカルチャーの変遷を見守ってきた、生き字引のような存在だったのです。
運営元のGENDA GiGO Entertainmentによると、今回の閉館は「施設の定期建物賃貸借契約の満了」によるもの。建物の老朽化などが理由ではなく、契約上の都合であることが明かされています。
街の象徴的なゲームセンターがまたひとつ姿を消すことに寂しさを感じるファンは多いと思いますが、この場所から灯が消えるわけではありません。閉館後は、マタハリーエンターテイメントが新たにアミューズメント施設を開業する予定となっており、ゲームセンター文化のバトンは次へと引き継がれます。
同店は閉店しましたが、運営会社は今後も近隣の「GiGO2号館、3号館、5号館」の3店舗の運営を継続し、ポップカルチャーの発展に貢献していくとしています。ひとつの時代は終わりましたが、ゲームのオアシスを求める人々がいる限り、この街の熱気はこれからも続いていくでしょう。