
Windows11の登場からまもなく4年。着実に普及が進む一方、Steamが毎月公開している調査では、2025年8月時点でもまだ35%以上のSteamユーザーがWindows10を利用しているとの結果が出ています。
根強い人気を誇るWindows10ですが、そのサポートが2025年10月14日に終了することはご存知でしょうか。サポートが終了しても即座にPCが動作しなくなるわけではありませんが、Microsoftから更新プログラムやテクニカルサポートが提供されなくなり、セキュリティ上のリスクは確実に高まります。
読者の中には、これを機会にWindows11への移行を考えている方もいるのではないでしょうか。現在使用しているPCが条件を満たしていれば、Windows10からWindows11へは無償でアップグレードできます。必ずしもPCを丸ごと買い替える必要はありません。
しかし、OSのアップグレードには危険がつきものです。そこで本稿では、Windows11にアップグレードする上で事前に知っておいた方が良い情報を整理してご紹介します。

アップグレード前
システム要件の確認
まず最初に、現在使用しているPCがWindows11の最小システム要件を満たしていることを確認してください。CPU、メモリ、ストレージなどの要件をすべて満たしていれば、晴れてWindows11にアップグレードできます。要件を満たしているかどうかは、Microsoftが提供するPC正常性チェックアプリでも確認可能です。
データのバックアップ
万が一の事態が起きても泣かないように、重要なデータは必ず外付けハードディスクやクラウドストレージなど安全な場所にバックアップしておきましょう。PCの中にしかない自分だけのデータは一度消えてしまうと取り返しがつきません。多少手間がかかっても確実にバックアップを作成することをお勧めします。

ソフトウェアと周辺機器の互換性
現在使用しているアプリケーション、ドライバー、周辺機器がWindows11に対応しているかを各メーカーの公式サイトなどで事前に確認してください。互換性がない場合、アップグレード後に正常に動作しなくなる恐れがあります。
また、互換性の問題を少しでも減らすため、PCに接続する周辺機器は最小限まで減らし、サードパーティ製の常駐ツールは一時的に無効化するかアンインストールしておくと安心です。
ディスクの空き容量確保
Windows11へのアップグレードには64GB以上の空き容量が必要ですが、容量は余分に確保しておいた方が安全です。不要なファイルを削除したり、Windowsのディスククリーンアップ機能を実行したりして、空き容量を増やしてください。
また、Windows Updateを実行してWindows10を最新の状態にしておくと、アップグレードがスムーズに進みます。

アップグレード中
アップグレード中は安定したインターネット接続を維持する必要があります。さらに、ノートPCの場合は意図せぬスリープや電池切れを避けるためにも電源に接続しておくのが安全です。また、アップグレード作業にはある程度の時間が必要なので、時間に余裕がある時に実施することをお勧めします。
アップグレード後
各種設定とデータの確認
アップグレード後、以前の設定やファイルがWindows11に正しく引き継がれているかを確認してください。機能によっては設定が変更されている場合もあるので、必要に応じて再設定しましょう。
アプリケーションの動作確認
日常的に使用するアプリケーションがWindows11で正常に動作するかを順番に確認していきます。この時、一度にまとめて実行すると問題の原因が分からなくなるので、時間かかっても一つ一つ確認することをお勧めします。
また、アプリケーションによっては、Windows11への移行に伴って別途ランタイムライブラリのインストールが必要になる場合もあるので注意が必要です。
Windows Update
最新のドライバーやセキュリティ更新プログラムを適用するため、アップグレード後にもWindows Updateを実行します。また、グラフィックドライバーもメーカーの公式サイトからWindows11に正式対応した最新のドライバーに更新しておきましょう。

トラブルへの対処法
これだけ気を配ってアップグレードしても、予期せぬトラブルが発生することはあります。困った時はネットを検索したり、生成AIに尋ねたりして、同様の事例や対処法を探してください。PCに詳しい知り合いがいれば、その人にアドバイスを求めるのが一番の近道です。
トラブルへの対処法を探す際に重要な手がかりになるのがエラーメッセージです。問題が発生した時に何らかのメッセージが表示された場合は、その意味が分からなくても必ずメモやスクリーンショット、写真などの形で記録に残し、トラブルの状況を添えて検索エンジンや生成AIに尋ねてみましょう。よほど環境に固有の問題でない限り、解決の手がかりが見つかるはずです。
Windows10のサポート終了まであと1ヶ月を切りました。Windows11への移行を検討されている方は、本稿を参考に早めのアップグレードを済ませて楽しいゲームライフをお送りください。