
「東京ゲームショウ2025(以下、TGS2025)」のインディーゲームブースでは、個人開発者・めぐたん氏制作の『Power of Point』が出展しています。
本作のジャンルは「PowerPoint」という一風変わった作品です。MS OfficeのPowerPointでゲーム……一体何ができるのか、デモをプレイし、製作者に話を聞いてきました。
◆真面目なだけじゃクリアできないパズルの妙
制作者のめぐたん氏こと松浦恵夢氏いわく、「ゲームジャンルはパワポ(PowerPoint)」ですが、実際の内容はパズルに近いものです。
基本は、迷路の外枠に触れないようマウスカーソルをゴールに導いたり、四角い枠内からの脱出を目指したりするというシンプルなもの。しかし毎回同じ思考ではクリアできない、プレイヤーの“カンの良さ”を試すような頓智めいたステージもありました。


松浦氏は、東京工芸大学ゲーム学科の現役大学生です。ゲーム業界への就職活動も順調だったにも関わらず、「ゲーム会社では好きなゲームは作れない。尖った作品も作れない」と考え就職活動をやめて1年休学。
その1年間に好きなゲームを作りまくっている中で生まれた1本が、この『Power of Point』です。

制作期間は30分。TGS2025への出展応募締め切り30分前に、「PowerPointでしかできないゲームを作りたい」と思いつき、そのまま完成させたそうです。
ちなみに心に残る印象的なゲームについて尋ねると、『1/8192』と『Getting Over It with Bennett Foddy』だとか。ひらめきを形にするパワーを感じさせる松浦氏ですが、現在は大学院進学を考えているとのことでした。

『Power of Point』のデモプレイは5分程度で遊べる短いものなので、9月28日までの「TGS2025」会期中は、ぜひホール10の2階“SELECTED INDIE 80”エリア「E-17」のブースを訪れて遊んでみてください。