全てを作り直してでも自分たちが遊びたいゲームを作る―その熱量と意思を感じた『アークナイツ エンドフィールド』試遊レポート

ドクター目線で感じた前回ベータからの進化を見た『アークナイツ エンドフィールド』試遊レポート

ゲーム PS5
全てを作り直してでも自分たちが遊びたいゲームを作る―その熱量と意思を感じた『アークナイツ エンドフィールド』試遊レポート
全てを作り直してでも自分たちが遊びたいゲームを作る―その熱量と意思を感じた『アークナイツ エンドフィールド』試遊レポート 全 25 枚 拡大写真

2025年11月11日、中国上海にて『アークナイツ エンドフィールド』のメディア向け発表会が行われました。Gryph frontierに招待を受け、上海へと行ってまいりました。

発表会では前回行われたベータからの変更点の他、設定の新情報など海猫络合物プロデューサー(以降海猫P)とレベルデザイナーのRUA氏からインタビュー形式で行われ、『アークナイツ』プレイヤーである筆者には最高の時間となりました。

発表会の詳細な内容は別記事も合わせてご覧ください。



発表会では(執筆段階時)募集中のクローズドベータ2で提供予定の最新版の長時間の試遊も設けられていたので、本記事では前回のベータからどれ位変化したのかなど、筆者が(ドクターとして)個人的に気になった部分などを中心にご紹介します。

作り直したという言葉は伊達ではなかった

今回の試遊ではほぼ制限がないプレイが行えました。プレイ時間が50~60時間想定なだけあり、見てほしいポイントなどを直接体験できるセーブデータも。コントローラーや録画環境なども完備された環境でプレイすることができました。

左が前回ベータ(以降比較全て)

最初に気付いた点として、OPは以前のベータから完全にリファインされており、セリフだけでなく展開までも大きく全て変わっています。タロ2のマップで操作できるまでの時間も約10分位早くなっています。

序盤のプレイは快適といえるほどスムーズになっており、本作品の目玉の一つである「集成工業システム」の要になる協約核心(コア)の設置までほぼストレスなしに進められました。前回ベータでは、ここにたどり着くだけで1時間半近くかかっていたことを考えると相当練り直されたのだと、試遊中にも感じました。

グラフィックにおいて特に今回のバージョンで大きく変わっているのはライティング関係です。背景のフォーカスやライティングが大きく変わっておりリアリティと画面作りもかなり強化されています。

更に細かいポイントとして前回は主要人物以外のキャラクターの頭髪と尻尾の色がバラバラでやや気になっていたのですが(左画像参照)、今回の試遊では頭髪と尻尾の色が統一されていて、この辺りも開発側の相当なこだわりを見受けられた気がします。アナティの尻尾なんて掴みたいと思うくらいのフサフサ感があり、今回追加の新規オペのアケクリの尻尾が可愛かったり・・・と、この辺りは余談です。

この丸まった尻尾触りたい……

UI周りも大分変更されており、オペレーターの装備画面も大分アクセスしやすくなりました。前回(画面左)のUIではプロファイルだと分かりづらいアイコンが、今回は右下に文字付になったことですぐに判断できるようになっています。

ですが、今回大きく変わったのはまさかの潜在画面、左上からカウントされるようになり現在のカウント数も分かりやすくなっています。インタラクティブな要素も追加されており、管理人の人形など画面の各部をクリックすると反応があり、一部条件を満たすと画面にイラストが追加されるなど思わぬ部分に遊び心のある追加が行われていました。

潜在を重ねることでプロフィールを飾れる特典なども増えています。

派手になった戦闘、賢くなったAI

前回ベータでは戦闘時のエフェクトなども少なく、画面がかなり地味だったのですが今回のバージョンではその点が大きく改善され、ヒットエフェクトなどで攻撃の状態が判断できるようになりました。敵がクラッシュした際のエフェクトも分かりやすくなっており、こちらも良い改善となっています。

また、編成している自操作以外のオペレーターも賢く動くように変更されており、自分から攻撃に突っ込んでダウンすることも試遊中には見受けられませんでした。

必殺技のカットインも前回より派手ながらテンポよくサッと流れる感じに

コントローラー対応はまだ手探り?

今回もう一つの目玉となっていたのがコントローラーへの対応です。

実際に両方の操作を試した手触りとしては、戦闘はキーボード、探索はコントローラーの方が「やりやすいかな?」というのが率直な感想でした。慣れれば問題ないとは思うのですが、コントローラー操作で戦闘時に必殺技を使用する際などLBボタンを押して選択するという手間が一つ増えることでやや混乱が生じます。

一方で、細かいカメラ操作は別として探索時などのリラックス時はコントローラーで操作する方が楽でした。

開発側も「中国ではPCゲームがネイティブなこともあって、コンシューマーが一般的な日本の方のコントローラーの反応はかなり気になっています」と気にかけていたので、ベータに当選された方はコントローラーのフィードバックを送っていただければと思います。

集成工業システムもかなりプレイしやすく

集成工業システムでは、生産を行う際、作りたい部品などの組み合わせを簡単に呼び出せるように変更され、苦手なユーザーでも工場を組みやすいような改良が行われました。『Factorio』のブループリントのように、全世界のユーザーから共有されたデータを用いて設備配置もできるようになっています。

俯瞰で見ても最初の建築地でもこれで約4分の1の広さ、とにかく広くなりました。

海猫PとRUA氏が発表会で「集成工業システムはかなり自由な組み合わせでもプレイに問題ない」と言っていたように最終的にはアップデートやプレイスタイルで大きくユーザーによって工場施設の組立や内容も変容していく予感がします。

現段階でも組み合わせを考えるだけで時間が消し飛びかねないコンテンツであったため、試遊ではそこそこに抑えました・・・集成工業システムを堪能するには試遊時間程度ではマジで足りませんでした!

その他細かい改修点として嬉しかったのは難読極まる地名群にルビが振られたことです。『アークナイツ』でも名称が読めないこともあったのでルビが振られたのは本当にありがたいです。

前回とはもはや別物、ローンチではどこまで進化するのか

ゲームそのものではありませんが、ゲムスパ的に見逃せないのは試遊台のPCスペックとグラフィック設定でしょうか。今回貸与されていたPCのスペックは下記の通りです。

ALIENWARE AURORA R16
CPU:Core i9 14900KF
GPU:GeForce RTX 4080 SUPER
メモリ:32GB

グラフィックは推奨設定での提供となっていました。今回は試せませんでしたがDLSSやフレーム生成にも対応する予定だそうです。

搭載されたグラフィックボードも、最新世代ではないとはいえまだまだ現役のハイエンドモデルなこともあってか、本作品の試遊でフレームレートがガクっと落ちる場面はありませんでした。人物が多い場面などでもフレームレートが維持されているのはUnityエンジンを改造しているとはいえかなりの物です。

同じく上海に向かった、姉妹紙インサイドの担当者とも休憩中に話していましたがプレイ中のマシン負荷を感じなかったのは共通の認識でした。

至れり尽くせり、時間がもっと欲しい夢のような時間

余談ながら、会場では、個々人に与えられた試遊台スペースとは別に、徒歩数秒で赴ける休憩スペースもありました。そこではビュッフェ形式で豪華な料理も味わえる、至れり尽くせりな状態。その豪華さからも、本作に掛ける熱量を見て取ることができました。

提供料理は全部中国語だったので食べるまで何の料理なのか分からないのも、これはこれで楽しいものでした

特にホテルの部屋サーヴ、提供料理、市内に多数存在する果物屋など、いずれでも果物が豊富なのが印象に残っています。もちろん、これらはゲームとは直接は関係ない話ではありますが、おかげでリラックスして試遊に向き合えたのでとてもありがたかったです。

今回のベータでは前回とは大きく内容も変わっていましたが、正式なサービスが始まった時、ここからさらにどれだけ進化するのかと考えるとローンチへの期待は大きく膨らんでいます。試遊時間ではまだまだ遊び足りなかったので皆様もベータ当選した際は遊び倒してください。

まずは当選するところからではあるんですが……

※取材協力:Gryphline

《rate-dat》

この記事の写真

/
【注目の記事】[PR]

関連ニュース