幕末の京都を舞台にした『仁王3』の最新デモ版をプレイしました。
今回もシリーズらしい高難易度アクションと豊富に用意された探索要素、そして歴史上の偉人と妖怪が混ざり合う濃密な世界観を強烈に味わうことができました。かつての都はすっかり地獄と化し、禍々しく変貌。夜の灯りに揺れる霧、崩れた街、そして跳梁跋扈する妖たちが、シリーズでも屈指の不穏さを演出しています。

恐ろしく変貌した遊郭で、高杉晋作と激突!
序盤の舞台は島原遊郭。崩れ落ちた楼閣を駆け上がったり、客のいない座敷を跨いだり、また元々は花魁だったであろう妖怪を倒しながら奥へ奥へと進んでいきます。この時点でプレイヤーのレベルは93であり、ゲーム中盤以降のステージに当たるようです。
床には糸の罠が張られており、不用意に駆け抜けると火矢が飛んできて大怪我を負います。敵だけでなく罠にも気を付けて進んでいきましょう。

奥の方では新撰組の隊士も敵として登場します。彼らを倒すと新撰組の衣装が製作できるようになるので、忘れずに倒しておきたいですね。しかし、彼らがいるということはつまり……?
そうこうしているうちに遊郭の最奥に到着。そこではふたりの男が斬り結んでいました。片方は芯が細くて目力のある少年……そしてもうひとりは、いかにも自信家な青年……そう、沖田総司と高杉晋作でした!


沖田は妖怪たちが部屋に飛び込んできたタイミングで勝負を預け、逃げ出します。残された高杉は妖怪を難なく撃ち倒し、主人公のほうを向きます。
「お前も徳川方か?」と勘違いされ、戦闘に突入。高杉は拳銃と刀を用いて攻撃してきます。特に銃撃に合わせる形で、彼の守護霊である「三味長老」が雷の追撃をしてくるのが厄介です。

遠距離・近距離を織り交ぜた激しい攻撃は手強いものですが、なんとか倒すことができました。
撃破後、主人公が遊郭の地獄を祓うと、高杉との誤解も晴れました。高杉晋作の回想イベントが入り、彼がここに来るまでの背景が描かれます。
三味長老が三味線を弾き、すねこすりや木霊たちが踊り狂うという可愛すぎるどんちゃん騒ぎが始まります。こういうカットシーンはシリーズではほとんどなかったので、新鮮で良いですね~。

さて、高杉晋作から徳川国松、徳川慶喜、新撰組の驚異が迫っているという話を聞きつつ、しばらくはオープンフィールドを自由にロームするパートへと移行します。
いざ地獄と化した本能寺へ――禍々しいビジュアルの平安京で戦う
向かう先は本能寺。変貌した京の街並みは、禍々しさと美しさが同居した圧巻の出来です。前回のデモでは雪景色の平安京が舞台でしたが、今回は灯籠の赤い光が揺らめき、直接的に危険な香りがするビジュアルになっています。

最初は通れなかった道が、後に上層から大砲を撃ち込むことで開通するなど、立体的なマップ構成も魅力です。途中で千々子を撫でたり、地域の敵拠点を潰したりと細かく寄り道をしつつ、本能寺へと向かっていきます。
最終地点は今回の“地獄”――本能寺。罠が多く、最大HPが削られていく特殊な環境下での探索は緊張感が段違いです。一本だたらや輪入道といった面倒っちいザコ妖怪もいて、なかなか一筋縄では行きません。巨大なムカデが道筋になっているところもあり、かなり気味が悪いマップです。おまけに、同じ道をグルグルと回り続けるトゲ付きの独楽などもいて、今までのシリーズよりもダンジョン感が増しております(まあ、この独楽に中ボスを巻きこんで倒してもらうなんて手もありますが)。

そしてボスとして立ちはだかるのは「塗仏」。伸びる腕、石のような質感、恐ろしい相貌……なんとも気味の悪く、罰当たりな妖怪です。形態が変化するとさらに禍々しさは増して、地面をジタバタと叩きつける広範囲攻撃など、避け辛い攻撃が次々と襲ってきます。


こいつをなんとか撃破すると、本能寺を覆う淀んだ霧が晴れていきます……といったところでデモ版は終了。2時間半以上に渡る濃密な体験でした!
幕末の京都を地獄として描き直し、歴史と妖怪の境界を曖昧にする『仁王3』。緻密なマップ設計と高難度アクションで、シリーズの面白さがさらに強調されたように感じました。正式版がどれほどのボリュームになるのか、楽しみでなりません。
『仁王3』はPlayStation 5/PC(Steam)で発売予定です。




