
ホロライブプロダクションを運営するカバーは、2026年3月期の通期決算を発表しました。
◆カバーが2026年3月期の通期決算を発表
カバーが、2026年3月期通期実績および今後の経営方針を発表しました。今期の売上高は、前年同期比13.7%増の約493億3,000万円を達成し、ライブ・イベント(同18.7%増)やライセンス・タイアップ(同25.3%増)、マーチャンダイジング(同15.6%増)が全体を牽引。一方、配信/コンテンツ売上は前年同期比2.0%減で、短期的な調整局面としています。
利益面では、メタバースプロジェクト『ホロアース』に関連するソフトウェア資産の減損として約32億円の特別損失を計上したほか、2023~2024年のSKU拡大期に生産した商品を中心とする棚卸資産の除却・評価減として通期で約18億円を原価計上しました。これらはいずれも非資金性コスト(ノンキャッシュ)ですが、営業利益は前年同期比11.8%減の70億5,600万円、純利益は同45.7%減の30億1,600万円と大幅な減益となりました。
同社は一時的な影響を除いた実質ベースでは、売上総利益72億円(売上総利益率49.6%)、営業利益31億円(営業利益率21.6%)の水準を維持しており、本業のキャッシュ創出力は安定成長を継続していると説明しています。
戦略面では、『ホロアース』の開発を終了し、メタバース開発で培ったアバターテクノロジーや3Dモーション技術などを配信アプリや既存コンテンツ事業へ統合する方針を明らかにしました。今後はタレント価値の創出を起点とした循環型ビジネスモデルの強化に経営資源を集中させます。
2027年3月期の業績予想は、売上高513億5,000万円(前期比4.1%増)、営業利益70億円(同0.8%減)を見込んでいます。上期はタレント支援体制強化のための先行投資が発生するため利益は下期偏重となる見通しです。
上振れ要因として、2027年3月期中にリリース予定のスマホ向けゲーム『hololive Dreams』が挙げられており、事前登録者数はすでに90万人を突破。次世代タレント育成プロジェクト「mekPark(メクパーク)」の始動や常設オーディションによる新人発掘も加速させていく方針です。トレーディングカードゲーム分野では2026年3月期に約72億円の売上を達成し、累計2,000万パック以上を販売。国内市場シェアは約2%を獲得しています。
中期経営目標として掲げる「2030年3月期に売上高1,000億円・営業利益250億円以上」は据え置きとし、「量的拡大」から「質的拡大」フェーズへの転換を図りながら、グローバルなクリエイター経済圏の確立を目指す方針です。なお、資産減損等の財務的影響を重く受け止め、役員報酬の一部返納も実施するとしています。




