Summer Game Fest 2026のオープニングで衝撃のデビューを果たした『バイオハザード』シリーズ最新作『バイオハザード RE:ベロニカ』ですが、プロデューサーの平林良章氏を囲んだ合同インタビューが行われました。
本稿では2000年に生まれた『バイオハザード CODE:Veronica』を2027年の発売に向けてどのように再構築していくのか、何故リメイクするのかなど、平林氏から語られた内容をお届けします。

ーーなぜ今『バイオハザード CODE:Veronica』をリメイクしようと決断したのでしょうか?また、リメイクにあたって変更したかった点や追加したかった点は何ですか?
平林: ラクーンシティの生存者であるレオンの物語は、『BIOHAZARD RE:4』で皆さんに体験していただきました。そこで次は、もう一人の重要な生存者であるクレアの物語を体験していただきたいという思いから、『RE:4』に続くリメイク作品として『CODE:Veronica』を選びました。
クレア・レッドフィールドが主人公の『バイオハザード RE:2』では、リソースマネジメントが非常に重要なサバイバルホラー体験を楽しんでいただけたかと思います。原作の『CODE:Veronica』にも、同じくリソースマネジメントが重要になるサバイバルホラーとしての魅力がありました。
そのため『RE:ベロニカ』では、『RE:2』のリメイクで得られた体験をさらに発展させ、より濃密なサバイバルホラーとして楽しんでいただければと思っています。
ーー『RE:ベロニカ』でもこれまでと同様にフィードバックを非常に重視したアプローチをとっているのでしょうか?
平林: もちろんです。ただ、少し誤解してほしくないのは、『バイオハザード RE:4』はレオン・S・ケネディというキャラクター性が非常に象徴的な体験だったということです。
それとまったく同じことをクレアでやってしまうと、あまりにもスーパーヒューマンなクレアになってしまうと思うんです。ですので、あくまで等身大のクレアが、本当に窮地に陥った孤独な状況の中で、どのように生き残っていくのかを描きたいと考えています。
そのうえで、これまでの『バイオハザード RE』シリーズ、そして『バイオハザード レクイエム』までのフランチャイズで得られたゲーム体験へのフィードバックも踏まえながら、制作を進めています。

ーー『CODE:Veronica』をリメイクするにあたり、カプコンとしては細かいストーリーを少し調整したりシリーズ全体のより大きなプロットに結びつけたりする機会として捉えているのでしょうか?
平林: いい質問ですね。もちろん、『バイオハザード RE:2』『バイオハザード RE:3』『バイオハザード RE:4』というリメイクタイトルを手がけてきましたし、一方で最新作として『バイオハザード7 レジデント イービル』『バイオハザード ヴィレッジ』、そして『バイオハザード requiem』まで展開されています。
そうしたシリーズ全体のサーガを、本作でもしっかり感じていただけるようなストーリーに再構成しています。
ーー原作は当時のゲームとしては驚くほど長く、間違いなく異色な作品とされていました。本作は原作と全く同じくらいの長さに保つ予定ですか、それとも短くする、あるいはさらに長くする予定ですか?
平林: 単純に「ボリューム・イズ・ベスト」とは考えていません。ただ、原作自体が持っていた個性や体験を再構築していくと、結果として非常にボリュームのあるコンテンツになっていくと思っています。
ーー原作をプレイしたことがないというプレイヤーに向けての質問です。様々な要素やシーンを繋ぎ合わせるために、まずは原作をプレイしてからリメイク版をプレイすることをお勧めしますか?それとも、完全な体験を得るためにそのまま(リメイク版を)待つ方が良いでしょうか?
平林: 原作をプレイしなくても楽しめます。ただ、原作をプレイするというよりは、ほかの『バイオハザード』シリーズのサーガを知っていただくことで、本作の楽しさもより増すと思います。まだプレイしていない作品があれば、ぜひほかの『RE』シリーズも遊んでいただければと思います。

――発表トレーラーでは一人称視点のような演出が印象的でしたが、ゲーム本編も同様の視点になるのでしょうか。それとも、『バイオハザード レクイエム』のように一人称視点と三人称視点の両方が用意されるのでしょうか。
平林: 本作は三人称視点です。今回のPVは、皆さんにサプライズを感じていただきたいというカプコンとしての思いから、あのように“誰なのかわからない”演出にしています。
ーートレーラーの最後の男は何者でしょうか?
平林: 誰でしょうね(笑)。皆さんで議論してください。

――『バイオハザード』シリーズには、プレイヤーが感情移入できるキャラクターが多く登場します。クレアについては、どのような部分がプレイヤーの共感を呼ぶキャラクターだと考えていますか。
平林: クレアは、ものすごくヒューマニティのあるキャラクターだと思っています。そうした部分は本作でも感じていただけるのではないかなと思いますし、僕自身、開発チームが目指しているものにワクワクしています。
――現在カプコン内では、『バイオハザード』シリーズの開発チームはどのような体制になっているのでしょうか。
平林: それは秘密です。ただ、せっかくなのでお答えすると、『RE:ベロニカ』は『RE:2』と『RE:4』のリメイクを手がけたチームで制作しています。なので、『バイオハザード レクイエム』のチームとは別のチームだと思ってください。
――開発期間についても伺えますか。また、発表後には多くのファンから大きな反響がありました。リアクション動画などでも、近年のカプコンの展開を高く評価する声が見られましたが、そうした反応はどのように受け止めていますか。
平林: 開発は『RE4』が落ち着いてからスタートしました。開発チームは、毎回皆さんの反響を本当に楽しみにしています。特に、さまざまなショーや発表を見てくださっている方々の反応はいつも楽しく見ていますし、それを通じて、ファンの皆さんからこれだけ愛されている作品に携わっているのだと実感しています。

――『バイオハザード RE:2』では、原作から大きく変更された部分もありました。『RE:ベロニカ』でも、同じように大きな再構築が行われるのでしょうか。
平林: まず、答えとしてはイエスです。
ただし、皆さんの中に原作への思い出があり、そのうえで再構築していくという順番です。決して、我々が勝手にすべてを大胆に変えるというやり方ではありません。その点については、『バイオハザード RE:2』や『バイオハザード RE:4』を手がけたチームメンバーがこれまでやってきたことから、想像していただければ嬉しいです。

――ニンテンドースイッチ2版の開発について、現時点で何かコメントできることはありますか。また、クレアのamiiboにも期待していいのでしょうか。
平林: (笑)。クレアのamiiboは欲しいですね。ただ、まだ皆さんに何かをお伝えできる状況までは進んでいないので、同じ気持ちとして受け取っておきます。
――古い作品をリメイクする際、昔からのファンにとって馴染みのある要素を残しつつ、新規プレイヤーに向けて現代化する必要もあると思います。そのバランスは、どのように取っているのでしょうか。
平林: まず、原作体験をすごく重要視しています。そのうえで、原作の発売から本当に長い時間が経っていますので、ユーザーの皆さんがどのように楽しんできたのかを、インターネットなどを通じて調べたりもしています。
その2つの情報をディスカッションのテーブルに上げて、新しい再構築としてどのような形で表現し、体験していただくのがベストなのかを考えながら作り上げていく。そういったプロセスで進めています。
皆さんが「どんな体験になるのか早く知りたい」と思ってくださっていることは重々わかっています。チームメンバーと一緒に最高の体験になるよう頑張っていきますので、また次に皆さんにお会いする時を期待して待っていてください。

――ありがとうございました!
『バイオハザード RE:ベロニカ』は、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S/ニンテンドースイッチ2向けに2027年リリース予定です。


