フロム新作『The Duskbloods』はPvPvEだけど殺し合いだけが目的じゃない。探索、共闘、裏切り…“美徳”を巡る駆け引きがクセになる【先行体験レポ】

「美徳」を制するものがマッチを制す

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フロム新作『The Duskbloods』はPvPvEだけど殺し合いだけが目的じゃない。探索、共闘、裏切り…“美徳”を巡る駆け引きがクセになる【先行体験レポ】
フロム新作『The Duskbloods』はPvPvEだけど殺し合いだけが目的じゃない。探索、共闘、裏切り…“美徳”を巡る駆け引きがクセになる【先行体験レポ】 全 12 枚 拡大写真

2025年4月2日、突如Nintendo Directにて発表されたフロム・ソフトウェアの新作『The Duskbloods』。本作はPvPvEベースのマルチプレイアクションとされており、『エルデンリング ナイトレイン(以下、ナイトレイン)』に続くマルチプレイタイトルとしてどのような形になるのかと注目されています。

そんな本作では抽選で選ばれた方を対象に、8月21日から24日の間ネットワークテストが開催されます。今回Game*Sparkではネットワークテストに先駆け、メディア向け先行体験会に参加する機会をいただきました。本作のシステムやプレイの流れ、感触についてお届けします!

なお、本記事で紹介する内容はネットワークテストと同じ開発中のビルドによるものです。そのため、製品版とは仕様が異なる可能性があります。


宮崎英高氏インタビュー記事はコチラ!

「美徳」を制するものがマッチを制す

まず、本作のプレイの流れを紹介します。プレイヤーは出撃前に、プレイアブルキャラクターである「血族」を選択し、「烙印」の有無を選びます。「烙印」は「ロール(役割)」のようなもので、例えば「宿敵の烙印」を装備すると、同じ烙印を持つプレイヤーを倒すことが目標になります。ただしマッチ中に達成できなくてもペナルティがあるわけではなく、あくまでサブ目標のひとつです。

「儚い恋の烙印」では、他のプレイヤーに結婚を申し込むことに。

マッチングには主にソロで進める「スタンダード」「同盟なし」と、最初から2人組で進める「血盟マッチ」があります。今回はスタンダードを前提に進めていきます。

プレイヤーが8人揃ったらプレイ開始。まず全体のマップが表示され、大まかなスタート地点のエリアを制限時間内に選びます。場所を細かく指定できるわけではなく、選んだエリア内のどこかにスポーンする仕組みです。この際、他のプレイヤーが同じエリアを選んでいるかどうかは円の枠の濃さで分かるため、人が多そうなら変更するといった駆け引きも発生します。この選択は、フェイズごとに行われます。

エリアを選択し、制限時間が0秒になったところでフィールドに移動。周囲を探索し、敵を倒したりアイテムを拾ったりして「美徳」を溜めていきます。この「美徳」が本作の特徴であり、鍵でもあります

『The Duskbloods』のマッチは4フェイズに分かれており、時間が進むと次のフェイズに移行します。3フェイズ目に達すると美徳の合計数の上位3名が最後の4フェイズ目に進み、最終フェイズではその上位3名で「決闘」を行い、勝者がそのマッチを制するのです。

前述したように、美徳はただ敵を倒していれば手に入るものではありません。特定の置物にアクセスすると授かれたり、他のプレイヤーと協力して強力なボスを倒したりとその入手方法は様々。更に、条件によってはボーナスもかかるため、いかに美徳を多く取得するかが生き残る鍵となります。
例えば、どのプレイヤーよりも探索を行いアイテムを多く取得していると、その分野の1位として美徳の所持数にボーナスが加算されます。そのため、積極的に戦闘を行わなくても最終フェイズに辿り着くことは十分可能です。実際、筆者は探索を重視した立ち回りで、何度か決闘まで進むことができました。

基本的に他のプレイヤーを倒しても美徳は手に入りません。そのため、PvPvEと聞いて多くの方が危惧していた「他のプレイヤーに狩られ続けて何もできないのでは」といった事態は起こりにくいシステムとなっています。

例外として、第3フェイズの途中では「儀式場」というエリアが出現します。こちらでは、エリア内で他プレイヤーを倒すことで美徳を入手できる「剣の美徳」と、特定のオブジェクトを占有すると美徳を入手できる「誓約の美徳」どちらを有効にするか選べます。
「誓約」は他のプレイヤーに上書きされることもあるため、必然的にプレイヤー同士の戦闘が発生しやすい場となっています。しかもその場から離れるとペナルティとして美徳が減らされてしまうため、少しちょっかいをかけて抜けるといった立ち回りはしづらくなっています。エリア外で堅実に美徳を伸ばすか、一発逆転を賭けて儀式場に挑むか。どのタイミングで参加するかも悩ましいところです。

また、強力なボスや『デモンズソウル』でおなじみの「結晶トカゲ」のような敵を倒すと、2種類のバフから1つを選択してキャラクターを強化することができます。血族のアビリティに該当する「血族技」のクールタイムや威力を上げたり、スタミナの回復速度や体幹を強化したり……と、この辺りは『ナイトレイン』にもあったような強化要素です。

ボスなどに倒されても美徳は失われないため、気軽に挑戦することができます。ただし、リスポーンするまでのタイムロスは発生するため、基本的には死なないよう立ち回ることが大事でしょう。

ボスには、基本単独で挑む中ボスのようなタイプ(偶然居合わせたプレイヤーと共闘することも可能)と、他のプレイヤーと協力して倒せる共闘タイプの2種類が存在します。近くで協力できるボスとの戦いが発生すると、共闘要請に応じるかどうかのポップアップが表示されます。要請に応えるとその場からワープするので、スムーズに戦闘への合流が可能です。ただし途中で力尽きると元の場所に戻されてしまうので、慎重な立ち回りが求められます。討伐にはある程度時間はかかるものの、倒せば大きな強化が期待できます。

つまり、探索をメインに進めても最終フェイズに辿り着くチャンスがあるため、必ずしも積極的に戦闘を行う必要はありませんが、戦闘をこなせばその分血族の能力が底上げされ、決闘でも有利になります。また1対1ではなく3人で生き残りをかけて戦う形式のため、 立ち回り次第では回復や火炎瓶などのアイテムを活用しながら、横槍を入れるだけで勝利を掴むことも可能です。

様々な方法で美徳を集め上位3名を目指しつつ 、烙印の達成も狙っていく ――。製品版ではマッチ終了後に入手できるアイテムのカスタマイズ要素や、条件を達成することで見られるストーリーも増えるようで、「勝利」だけが目標にはならないマルチプレイゲームとなるのではないか、と感じました。

ダイナミックな動きでフィールドを駆け巡る、スピード感溢れる感触

次に、本作の戦闘面について紹介していきます。『ナイトレイン』も従来のフロム・ソフトウェアのアクションRPGと比較するとスピーディーでしたが、『The Duskbloods』はそこにダイナミックさも加わった手触りとなっていました。

本作では、ジャンプボタンを長押しすることで高くジャンプできるほか、空中での2段ジャンプや突進も行えます。大ジャンプがあるからか、マップは横だけでなく縦にも広い構造となっています。制限時間内に広いマップを探索しますが、このジャンプの仕様や突進、素早い走りのおかげで移動の不便さは感じません。ファストトラベル地点もあるので、最初に選んだエリアをひと通り探索した後、マップを開いて反対方向へ一瞬で移動することもできます。

血族は、近接武器と遠距離武器、盾を装備しています。血族ごとにそれぞれ武器種やモーション、リーチは異なりますが、どのキャラクターも遠近両方に対応可能です。遠距離武器にはリロードがありますが、弾数は無限。もちろん近接で殴ったほうがダメージは高いものの、遠距離を軸とした戦術を取ることもできます。盾は一定以上使用するとしばらく使えなくなりますが、敵の攻撃を防ぎつつ、タイミングよく攻撃ボタンを押せばカウンターを取ることも可能です。

他にも、血族の特徴として「血族技」と「吸血」があります。キャラクターごとに異なる血族技が2種類あり、例えば透明になったり光線を発射したり、お腹からガトリングガンを取り出したり、恐竜に変身したり……とスタンダードなものから奇想天外なものまで多彩。最初は1つしか使用できませんが、美徳が一定に達すると2つ目が解放されます。

「吸血」は体勢を崩した敵に行えるアクションで、こちらを受けた敵は魅了状態となり、プレイヤーの味方として戦闘に参加します。体力が尽きたり遠くに離れたりすると消えてしまいますが、フィールドを歩いている敵も倒すだけでなく吸血して利用することができます。吸血は他プレイヤーにも行うことができ、その場合は相手に大ダメージを与えられます。

また、フィールドには黄色く光る紋章があり、その紋章を調べるとサポートキャラクターを召喚できます。どのキャラクターが出るかはランダムなため、狙ったものを確実に手に入れる事はできません。他の紋章を調べると現在召喚しているサポートを手放せますが、彼・彼女らも探索や戦闘を重ねるとレベルが上がり性能も強化されていくので、序盤でなければ気安く入れ替えるのは難しいところ。

プレイヤーを回復したり、火の柱を放ったり、歌う大男や狼など能力や見た目も様々。心強い味方ですが、体力が尽きると回復するまでしばらく召喚することはできません。これらは、『エルデンリング』の「遺灰」に近い感覚と言うとピンとくる方も多いかもしれません。遺灰とは違い、本作ではボス戦や決闘の途中で倒れてしまっても、クールタイムが終われば再度召喚することができます。

PvPvEベースではありますが、吸血での魅了やサポートキャラクター、そして他のプレイヤーとの共闘があるため、1人で戦っているという感覚はありません。本作には「同盟」というシステムもあり、他のプレイヤーに同盟を申請し、承諾されるとそこからは相手へのダメージ判定が消え、仲間として共にマッチを進めることができます。しかし決闘ではそう単純にはいかず、お互いが上位3名に入った場合、同盟は解除され、最後は勝敗を決することになります。
NPCや他プレイヤーと共に戦いながら美徳を集め、血族技や能力値を強化・解放し、戦況を有利に進めていくことが重要です。

勝ち方は様々、他プレイヤーとの絶妙な距離感

8月21日から開催されるネットワークテストでは、ゴシック調のマップを体験できます。時計塔などの高い建物に登れたり、屋根の上を歩けたり、橋の下の沼地を歩くと洞窟があったりと、ロケーションも豊富。上下に広いマップなため、全体を把握するのにはなかなか時間がかかりそう。

『ナイトレイン』のように拠点の配置が変わるマップではなく、建物の配置などは固定されています。美徳を取得できるオブジェクトには固定のものとランダムなものがあり、何度かプレイを重ねることである程度記憶し、“ルートを最適化していく楽しさ”もあります

またフェイズの開始時には、ランダムイベントが予告されることもあります。爆撃を要請できる飛行船が上空を飛ぶようになったり、結晶トカゲが大量発生したりするため、それらを考慮して立ち回りを変えることもできます。美徳を入手できるイベントもあるので、うまく利用すれば最下位から一気に逆転することも。

筆者は今回の先行体験で、初回から3回連続で決闘に進むことができました。その後も、体験の後半を除いてほぼ決闘に参加しています。ただし、勝利を収められたのは1度だけでした。

その際どのように立ち回ったかというと、探索を重視したプレイです。美徳を取得できる固定の場所を覚え、探索部門で1位を取りつつ、余裕があれば儀式場で誓約の美徳も狙うことで多くの美徳を入手できました。 しかし、共闘ボス以外の中ボスなどを避けていたこともあり、決闘ではやはり戦闘面の強化不足を感じる場面がありました。探索をメインに進めていると戦闘に慣れる機会が少なく、武器のリーチや血族技をうまく使いこなせていないところもありましたが……。

それでも1位を取った試合では、なるべく横槍を入れるように立ち回り、1対1になったら逃げ回りながら遠距離からビームを放つ血族技を使用し、粘りに粘って勝利をつかみました。決闘は1回倒されたら終わりではなく残機が2つ用意されているため、1度やられてしまってもチャンスはまだ残っています。このように戦闘があまり得意でないプレイヤーでも勝つことは可能ですし、血族技やアイテムの使いどころを見極められるようになれば、探索重視のプレイでも十分に勝つ余地があると感じました。

最終フェイズが「決闘」であることもあり、これまで決闘での勝利に寄った視点から述べてきましたが、インタビューで語られていたように決闘はあくまで「EXステージ」のような立ち位置です。 筆者も決闘そのものより、1~3フェイズにおいてマップを覚えて最適化し、美徳を入手してキャラクターを成長させ、できることが増えていく楽しさ、そして他のプレイヤーの存在によって生まれる変化のほうに魅力を感じました

戦闘もメインの要素ではありますが、順位を決めるのが入手方法もさまざまな美徳であること、時には他のプレイヤーと協力して敵を倒し、同盟や烙印を成立させること、逆に意図が伝わらず出会い頭に倒されてしまうこと。そして偶然他のプレイヤーを見かけた際の、仲間とも敵とも言えない距離感―― 。同じ地で戦う他プレイヤーの存在感は、血族たちもそう感じているのではないかと思わせるものでした

製品版ではキャラクターの背景が徐々に見えてくる要素も追加されるとのことで、そちらも非常に気になるところです。ソロで遊ぶゲームと同じく、世界観やキャラクターを楽しむこともマルチプレイゲームの醍醐味だと筆者は考えています。フロム・ソフトウェアの新作としてどのような世界と物語を見せてくれるのか、発売が更に楽しみになる試遊でした


『The Duskbloods』はニンテンドースイッチ2向けに2026年発売予定です。

《もぐ水》

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