“『ファミコンウォーズ』大好き”から120人規模開発、アニメ化、『オーバーウォッチ』ライター起用へ―『TINY METAL 2』とAREA35、13年越しの野望【TGS2026】

インディーゲームで続編を作るのって、本当に大変なことです……。

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“『ファミコンウォーズ』大好き”から120人規模開発、アニメ化、『オーバーウォッチ』ライター起用へ―『TINY METAL 2』とAREA35、13年越しの野望【TGS2026】
“『ファミコンウォーズ』大好き”から120人規模開発、アニメ化、『オーバーウォッチ』ライター起用へ―『TINY METAL 2』とAREA35、13年越しの野望【TGS2026】 全 5 枚 拡大写真

本来であれば5日間の開催予定だったものの、残念ながら台風の影響で最終日が中止となってしまった今年のTGS2026。しかし、数多くの注目タイトルがゲーマーたちを魅了していました。

さて、この記事ではそんなTGS2026に出展があった「AREA 35」のブースにお伺いし『TINY METAL 2』の開発を手がける由良浩明氏にお話を伺ったショートインタビューの内容をお届けします!

今回、インタビューに答えてくださったのはAREA 35の代表でありクリエイターである由良浩明氏(以下由良氏)。

——今回『TINY METAL 2』、そして前作を含めて、本作を作ろうと思ったきっかけを教えていただけますか?

由良氏:日本の会社としてはあまり言っちゃいけないかもしれないんですが、私は外国育ちということもあり素直に言ってしまうと……任天堂の『ファミコンウォーズ』が大好きなんですよ(笑)。リメイクなどが出たら遊びたいと思っていたのですが、なかなか出ないので自分で作ってしまおうと思ったのが始まりです。

前作『TINY METAL 』は強いリスペクトから生まれましたが、そのままではいけないと思い、ユニットが渋滞を起こしてしまうような要素をなくし、背後から回り込んで攻撃をかけるシステムなどを取り入れました。また、「見えない敵は攻撃できない」「レーダーを作れば見えるようになる」といったミリタリー的な要素もかなり入れています。

——現在の開発状況はどのような感じでしょうか?

由良氏:絶賛炎上中です(笑)。ただ完成させればいいというわけではなく、チームの全員が人生とキャリアをかけて作っていますからね。プレイヤーの皆さんが「遊んでよかった」と思えて、評論家の方々が「面白い」と評価してくれて、そして売れる。この3つの成功を目指しています。

——新キャラクターの「リサンドラ」について教えてください。

由良氏:ぶっちゃけて言うと、まだどのメディアにも話していない初出しの情報なんですが……去年のパリゲームウィークの時に「ワイフキャラクター(おそらく、お嫁さんにしたいようなキャラクターの意)がいた方がいい」というアドバイスをもらったんです。僕たちのゲームのキャラクターってみんなシリアスなので、そういったドキドキするようなキャラクターがおらず、ギャップを狙うところから始まりました。

リサンドラのデザインはコザキユースケさんにお願いしています。彼女はプレイアブルキャラクターではなくショップの店員なので、拠点でアイテムを渡してくれたりといったやり取りをたくさん楽しんでいただけると思います。

——開発に元Blizzardのマイケル・チュウ氏が参加することになった経緯を教えてください。

由良氏:マイケルの世代は日本のゲームで育っていて、日本のゲームが大好きなんですよ。彼はスタジオジブリ作品も大好きで、意気投合しました。彼には日本にはない価値観をもたらしてもらっていますが、彼は日本語が書けないため、まずは彼にストーリーを書いてもらいました。その上で『探偵 神宮寺三郎』シリーズや『レイトン教授VS逆転裁判』に携わった稲葉洋敬さんに脚本のローカライズとして入っていただき、日本のDNAをがっつりと組み込んだ上でそれをまた英語に戻すという、密なコラボレーションを行っています。

——本作のアニメ化プロジェクトについてもお聞かせください。

由良氏:スタジオカラーのCG監督である小林浩康さんなど、友人たちとの繋がりから進んでいます。以前私がアトランタに行った際、立ち寄ったカフェのバリスタからアニメのコアなトークをされまして、アメリカ人のアニメに対する意識がすごく高くなっていると実感しました。

今やアニメは世界中の「みんなのコンテンツ」になっており、IPを広めるためにはアニメを作りたいと考えたんです。また、ゲームにはプレイヤーがタイミングを決める独自のリズムがありますが、アニメはAからBへと物語が進みます。メディアによって語れるものが全く違うため、アニメでしか語れない部分を映像として表現したいと思っています。

——今回のリアルロボット展示などのコラボレーションはどのように進んでいったのでしょうか?

由良氏:アスラテック 吉崎航さんとのコラボですね。落合陽一さんの紹介で知り合い、最初は「ちょっとやってくれない?」くらいの軽いノリで始まったんですが、やるとなったらもうお互い本気でやっています(笑)。

——シミュレーションゲームは初心者には参入障壁が高いイメージがありますが、わかりやすい導線はあるのでしょうか?

由良氏:チュートリアルを無理にやらせることはせず、やるかどうか選択できるようにしていますし、チュートリアルをプレイする場合は「チュートリアル自体もエンターテイメントにする」というアプローチを取っています。また、うちのUIチームはトップクラスのゲームデザイン学校でUX(ユーザーエクスペリエンス)を専門に学んだアメリカ人のスタッフたちで構成されています。彼らが日本のゲームを研究しつつ最新のUXを取り入れているため、視覚的に直感でわかるデザインになっていて、言語や難しさの壁を感じさせない工夫をしています。

——最後に、『Project Phoenix』を含め、AREA 35を見守ってきたファンへメッセージをお願いします。

由良氏:それは大きいトピックですね(笑)。まずは本作ですが、『TINY METAL 2』は、私たちの愛と情熱をすべて込めたタイトルです。ぜひ一度、ゲームプレイの動画を見たり、実際に遊んでみていただきたいです。開発チームは平均年齢29歳と若く、NASAに行くようなレベルで猛勉強してきた優秀なクリエイターたちが一生懸命作っています。

今はAAAタイトルのリメイクなどは多いですが、新しいIPを応援しにくい時代になっています。新しいクリエイターを育てるためにも、ぜひこの新鮮なタイトルを手に取ってみてください。今では120名規模の会社に成長し、13年前の自分たちとは比べ物にならないほど強力な力で開発していますので、ぜひ期待して待っていてください。

あと、『Project Phoenix』は、生きています!

――ありがとうございました!

※UPDATE(2026/10/05 10:27):記事内容を修正しました。

《文章書く彦》

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