EGM、NOAジョージ・ハリスン氏インタビュー

任天堂オブアメリカのコーポレートコミュニケーション担当上級副社長のジョージ・ハリスン氏はEGMマガジンのインタビューでゲームキューブの反省点や次世代機の展望について興味深い事を色々と語っています。

任天堂 ゲームキューブ
任天堂オブアメリカのコーポレートコミュニケーション担当上級副社長のジョージ・ハリスン氏はEGMマガジンのインタビューでゲームキューブの反省点や次世代機の展望について興味深い事を色々と語っています。

まずハリスン氏はゲームキューブが失敗したと思うかという問いに対して「そうは思わない『ゼルダ』や『スマブラ』など個々のゲームでも成功した。しかし幅広いゲームを連続的に供給することは出来なかった」と述べています。更に1年半前からカプコンやナムコなどのサードパーティに対して積極的にアプローチをかけている事について「遅かったというのは認めざるを得ない。自分達のタイトルや能力に自信を持ちすぎていた」と話しています。

そして次世代機の展望へと話は移ります。まずハリスン氏は「グラフィックの進歩は限界に近づいている。ユーザーが次世代機を買う理由にはなり得ないだろう。結局革新的なゲームプレイが重要です。ポケモンはGBの売り上げを年350万台から900万台に大きく伸ばしました。革新的なゲームを生み出す能力が必要です。もし今年全体のハードの売り上げが伸び悩んでいるとしたらそれは突破口となるソフトウェアが無い事に尽きます。連続性からは生まれないユニークなアイデアが必要なのです」と革新的なゲームを生み出す土壌を作らないといけないとしました。

「私達は次世代機に組み込むであろう多くの特徴について検討を進めていて、それらは未だ最終決定に至っていません。私は欧米市場から得られた洞察を提供するほかには決定には関わっていません。私は2004年中にハードの詳細が公開されるとは思いません」。また次世代機がゲームの為だけのマシンにはならないことや、ソニーのように家の一部とする事があるかという問いには「ソニーはエレクトロニクス会社ですから様々なコンポーネントをつけていく動機があります。私達はそうではなくて、より良いゲームを提供出来る用にどんな特徴を加えるかについて考えています」と話しました。

次世代機の発売時期については「私達はまだ発売時期を決定していません。しかし私達は次は遅くない時期に発売する事が大事だ、という事を述べてきました。私達はライバルと共に発車する用意があります」としました。またマイクロソフトの動向も発売日に影響を与えるとしました。「彼らはXboxで大きな損失を出しているが、大きな企業戦略としてやっているので私達はそれを真剣に受け止めなくてはならない」としています。

話は変わってPSPについて。「私達はそれを真剣に受け止めている。1989年にセガがゲームギアを発売して以来、携帯機は常にライバルが居たが幾つかの理由で基本的に成功を収めてきた(中略)家庭用ゲーム機は1つが完成すれば直ぐに次の開発が開始されています。しかしGBAの場合は更にサイクルが早く例えばフロントライトなど常に改良を進めていて、GBASPを発売しています。更に多くのものを現在準備しているところです。私達は挑戦を受けて立ちます」としています。

その準備しているものについては「話せない」としていますが、「PSPが発売されるまでに幾つかの革新的な物を見せる。次のポケモンには無線アダプタが付く。更にGBAでムービーを見るような仕組みも幾つかの会社が取り組んでいる。このように私達はPSPを迎え撃つ準備が出来ています」としました。

そして、最後にここ最近ずっと2位や3位になってしまってる事について熱心な任天堂ファンに一言「私は落胆しないで欲しいと言いたい。しかし私達がここ数年の結果に満足していて、だから落胆するなという事ではありません。私達は突破口となるゲームを作り、人々をあっと言わせる事が出来ます。楽観的で居てください。もしゲームキューブを持っていないなら今すぐ家を出て、直ぐにでも楽しめるタイトルがあるので1つ買ってください。そして私達が次世代機を準備できたとき、あなたは気持ちのいい驚きを受けるでしょう」とインタビューを締めています。

《土本学》

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