『メトロイドプライム: ハンターズ』インタビュー

IGNにて『メトロイドプライム: ハンターズ』を開発しているNintendo Software TechnologyのデザイナーのRichard Vorodi氏とゲームの監修している任天堂の田邊賢輔氏へのインタビューが掲載されています。以下全文。

任天堂 DS
IGNにて『メトロイドプライム: ハンターズ』を開発しているNintendo Software TechnologyのデザイナーのRichard Vorodi氏とゲームの監修している任天堂の田邊賢輔氏へのインタビューが掲載されています。以下全文。

――『メトロイドプライム: ハンターズ』はシリーズの中でどんな位置づけ?

田邊賢輔: 「プライム」シリーズは『(初代)メトロイド』と『メトロイドII』の間のストーリーです。中でも「ハンターズ」は『メトロイドプライム』と『メトロイドプライム2 ダークエコーズ』の間のストーリーとなります。

――ユーザーが前後の作品とのつながりを意識する点があるでしょうか

Richard Vorodi: 必ずあります。例えばサムスは『メトロイドプライム』のスターシップに乗り、彼女のスーツは「エコーズ」で見つかるものです。ですから、プレイヤーはゲームの中で技術の進歩を実感するでしょう。そして次に何をすべきか感づく部分もあるかもしれません。

――E3バージョンではシングルモードは示されませんでした。ゲームの最終目標点を教えてください

Richard Vorodi: その点は大きな秘密にしておきたいのですが、私達はクールな物語を作成中です。今回初めてサムスの船がとても重要になります、彼女はスターシップで様々な場所に移動することになります。私達はこの点にとても興奮しています。他のゲームではサムスは弱い状態からスタートしますが、今回はフルに装備した状態で始まります。なぜなら、サムスは新しいバウンティハンターとの間で生きるか死ぬかの戦いを連続するからです。もちろん集めるべきパワーアップは幾つかあり、そこでは探索が重要になります。ゲームを進めればより多くのバトルがあり、サムスは彼らに打ち勝つ為により強い武器を必要とします。サムスと彼女の敵は古代文明によって星に残された技術を探しています。サムスの探すところに敵は居て、敵の居る場所はサムスが探すべき場所なのです。サムスは時にハンターであり、時に狩られる側なのです。

――ゲームには解くべきパズルが多くありますか

Richard Vorodi: あるでしょう。しかし他のシリーズのようにゲームは一直線には進まないでしょう。

――『ハンターズ』の開発でNSTはNCL(本社)はどのように仕事をしていますか

田邊賢輔: 私はニンテンドーDSでどのようなゲームを作らなければならないか考えました。そしてアイデアを作った上でNSTにそれを打診して作って貰っています。したがって、NSTが作ったものを、NCLが承認して、またNSTに戻します。

Richard Vorodi: 恐らくあなたの次の質問は「それではどうしてNCL自身が開発しないか」という事でしょう。NSTはレドモントにファーストパーティデベロッパーとして作られました。私達は本質的に北米版のNCLで、私達は欧米のアイデアやスタイルや姿で提供します。NCLの使命は任天堂の傘の下で田邊氏のような開発者の助けをもって、米国の影響をもたらすことだと思います。

――ということは既にメトロイドブランドを使ったレトロスタジオとはスタイルが異なるということですね

田邊賢輔: 『ハンターズ』のアイデアがまとめ上がったときには既にレトロスタジオは別のプロジェクトに関わっていて、このゲームを作る時間がありませんでした。また、NSTはニンテンドーDSに関する知識や技術をより多く持っていました。

――新しいバウンティハンターというコンセプトはどこから生まれたものでしょう

Richard Vorodi: それはNSTとNCLの共同作業の結果です。私達は3人のバウンティハンターが誰で、何のために居るのか、彼らの背景、なぜ以前に出会うことが無かったのか、というのを全く秘密にしています。

――他のシリーズに出た何かのキャラをベースにしたものですか

田邊賢輔: このゲームは他のシリーズから切り離されて独自の世界を持っています。ですから、このキャラと他のゲームは繋がりがありません。彼らとはここから始めたいと思います(笑)

Richard Vorodi: 彼らは未だ見たことのない世界から来ました。サムスはその世界に行ったことがありません。だから私達も見るのは初めてです。

――私達はその世界を見るでしょうか

Richard Vorodi: 多分サプライズとして残しておくと思います(笑)

――ゲームが発売されたときプレイヤーはマルチプレイヤーを多く楽しむでしょうか、それともシングルプレイヤーを楽しむでしょうか

Richard Vorodi: それは間違いなくプレイヤーによります。しかしプレイヤーがシングル好きでもマルチプレイヤー好きでも、アクション好きでもシューティング好きでも、どんなプレイヤーも必ず興奮すると思います。チームの全員がメトロイドファンです。私達は誰よりも厳しい批評家です。私達は誰もこのゲームで失望するのを望みません。ニンテンドーDS発売日からあるマルチプレイヤーと同様に私達はここ数ヶ月間で磨かれてきたシングルモードに興奮しています。それは皆を満足させるものでしょう。

田邊賢輔: 私達は『メトロイドプライム2 ダークエコーズ』にマルチプレイヤーモードを用意しましたが、それはオマケの意味を多分に含んでいました。ですから是非ともマルチプレイヤーのメトロイドを開発したいと思いました。しかし、シングルプレイヤーも同様に非常に面白いものにするつもりです。

――このゲームはオンラインに対応する可能性はありますか

田邊賢輔: 残念ながらオンラインには対応しないでしょう。それは余り容易な作業ではありません。また、私達はそれを実現する適切なインフラを整えなくてはなりません。ゲームの発売時期とインフラの整備時期が一致しませんでした。ゲームはオンラインには対応しませんが、非常に面白いものです。

――最も誇りにしている部分はどこでしょうか

田邊賢輔: 他のFPSとは非常に異なる、変形は非常にユニークな特徴です。サムスはボールに変形することができ、彼女の敵もそれぞれ変形することができます。他のゲームにはこのような特徴はありません。

Richard Vorodi: 私はこのゲームが携帯機で最高のマルチプレイヤーゲームとなるべく開発が進んでいると信じます。まだ家で友達と一緒に遊ぶことは出来ませんが、私の友達もこのゲームを愛してくれると確信しています。変形はFPSの遊び方を変えるでしょう。

――1カードのマルチプレイヤーはどうでしょう

Richard Vorodi: はい。これがオンラインに対応しない理由というわけではありませんが。これはゲームが最高のマルチプレイヤーゲームになると思う理由の一つです。

――このゲームをスタイラスで遊んでいると手が疲れてしまいます。タッチストラップはこのゲームの開発から生まれたものですか

田邊賢輔: それは『メトロイドプライム: ハンターズ』だけではありません、他のゲームも同様です。私達はテスターからの手が疲れるという要望からこのアイデアを生み出しました。

Richard Vorodi: それはまた、任天堂が幅広いユーザーにゲームを遊んで欲しいと考えている証拠でもあると思います。それは任天堂が誰もがタッチスクリーンを楽しんでくれるように取り組んでいることを示します。私は指だけでゲームをしています(笑)。

――NSTとレトロスタジオの間でどんなコラボレーションが行われましたか

田邊賢輔: レトロスタジオとNSTは非常に良い関係を持っています。ここにもレトロのメンバーがいます(笑)。元々のコンセプトはレトロのデザイナーによって作られ、キャラクターのモデルも彼らの手によります。レトロはゲームの概観に非常に大きな貢献をしました。

――『メトロイドピンボール』に何らかの関与をしていますか

田邊賢輔: 私はFuse Gamesが『スーパーマリオボール』の開発を終えた次にメトロイドのピンボールゲームを作って欲しいと考えました。なんと、サムスはボールになるではないですか! 私達はFuseがサムスのシューティング能力を上手く生かしたゲームを作ってくれると望んでいます。

――『メトロイドプライム: ハンターズ』の後に2Dのメトロイドを期待することができるでしょうか

従来のメトロイドゲームは坂本氏が指揮していて、私は3Dのメトロイドを見ているだけです。坂本氏は色々なアイデアを考えているところです(笑)。

《土本学》

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