【インプレッション】逆転裁判4(NDS)
大人気シリーズの最新作である『逆転裁判4』が4月12日にいよいよ発売となりました。今回から今までの3部作から装いを一新、新章のスタートとなる本作です。今回は前作の舞台と同じ時系列の世界で7年後の世界から始まります。今回も4話形式です。1話の中におけるボリュームが若干大きいかとかんじる部分もありますが、全体で4話というのはこのシリーズをDSでやるにおいてはちょうどいいのかもしれません。
任天堂
DS
主人公などを一新し、新たな世界での逆転をプレイヤー求めていくこととなります。しかし、前作までのファンを裏切らないような仕様もなされており、前作でおなじみだったナルホド君は物語のナビゲーターや過去と現在、そして未来をつなぐ案内人の役目を果たす部分があります。往年のファンにもなじみやすい形になっているのではないでしょうか?やはり往年のファンの心理を考慮したところではキャラに依存する部分もあり、前作までのキャラクターも出演させないわけには行かなかったでしょう。邪魔になる感じはしませんし、私個人はそれに好感を持っています。
システム面では前作までのリメイクで好評だったDSの2画面、特にタッチスクリーンを生かした部分での操作が健在です。また、前作までのシリーズで好評だった「サイコロック」にかわり今回は「見抜く」が採用されています。このシステムはDS特有の2画面を生かした中々斬新なアイディアだったのではないでしょうか?とはいえ、そのあたり以外は大きな変化が見られなかったのは少々残念なところです。テンポという点では未読のテキストに関してはどうしてもスキップできないところなどは相変わらず面倒くさいという官職を持ってしまうのが残念です。また、このシリーズの最大の課題というべき部分では2回目以降をやろうと思わせる部分がどうしてもないことです。このシリーズは当然依頼人を無罪の罪から救い、無罪判決をもぎ取るという大前提があるわけで、そこに至るまでが一本道なのは仕方のないところです。しかし、2度、3度と遊びたいと思わせる要素は続編以降では期待したいところだと考えています。
また、相変わらずこの作品の真相のトリックは一言で言えば「無茶」です。これは前三部作のころから言われていたことではあったと思いますが、トリックに無理がありすぎて、セーブしながらリセットを何度も繰り返してやらないといけないのはぬぐえません。とおはいえ、探偵と法廷のシステムが健在で優れており、主人公である弁護士が自分の力で真相に迫っていく感じはこのシリーズでしか味わえない感動的なものだと思います。また、現実の世界での裁判制度や法改正の流れを柔軟に取り入れている点もいいと思います。この作品を通して、弁護士や検事になりたいと思う人が出てきてくれれば発売したメーカーもうれしいのではないでしょうか?
この作品は当然のごとく続編への布石も打たれています。また三部作になるのかどうかは分かりませんが、今作ではある程度続編への流れも分かったように思えます。大人気シリーズですから、今後が楽しみになるのは間違いないでしょう!『逆転裁判4』は大ヒット発売中です。ぜひ、シリーズ未プレイの方にも遊んでほしい作品です。