『Wii Sports』をリハビリに応用する病院

『Wii Sports』をプレイすることで実際の運動を行うのと同じくらいのカロリー消費効果があるということで、ダイエットやフィットネスに応用されている事例は幾つかこのサイトでも紹介してきましたが、EDMONTON JOURNALによれば、病院での治療にも応用している事例が存在するそうです。

任天堂 Wii
『Wii Sports』をプレイすることで実際の運動を行うのと同じくらいのカロリー消費効果があるということで、ダイエットやフィットネスに応用されている事例は幾つかこのサイトでも紹介してきましたが、EDMONTON JOURNALによれば、病院での治療にも応用している事例が存在するそうです。

グレノースリハビリテーション病院は『Wii Sports』を治療に応用している初めての病院です。ボンシングのリングで怪我を負い、車椅子で左腕が余り動かず、話すのもゆっくりしか出来ないというAlbert Liawさんは、『Wii Sports』をプレイすることで、無理なく自然に回復に向かっているそうです。

バーチャルリアリティを応用したリハビリの権威であるGrigore Burdea博士は、5年もすればあらゆるリハビリ病院がこの治療法を受け入れるだろうと言います。「ここは非常に先進的です。ビルゲイツのような人はこの種の研究を支援するべきです」

博士は自動車事故などによって体の機能を失い、絶望にある患者にとって、ゲームは回復にチャレンジするための強い動機付けになると言います。この病院ではボールを投げたり、腕を伸ばしたりといった伝統的で退屈なリハビリではなく、誰もがゲームを使ってリハビリをすることを切望しているそうです。既に200人以上が希望しているということです。

グレノース病院の医師であるDon Simoneau氏は言います「可能性は非常に大きいと思います」。ただSimoneau氏は『Wii Sports』は本来の治療ではなく、別の治療法に患者を誘導する必要もあると述べています。またゲームを素材にした専用のソフトウェアを導入することによってもっと幅広い本格的なリハビリにも応用できるのではないかと話しています。

Albert Liawさんは再びリングに上がりたいと希望しています。もちろんそれがまた大きな事故に繋がる可能性が強いことも理解しています。「少なくともコーチとして再びリングに上がりたい。100パーセント回復すると信じています」

苦しいリハビリを緩和して、楽しみながら行う事でより回復が促進されるのであれば是非ともいろんな病院に導入していってもらいたいものですね。博士が言っているように、このジャンルの研究は是非とも進めていって欲しいものです。

《土本学》

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