『マビノギ』開発元 devCAT ディレクターインタビュー

ネクソンジャパンが運営を行なっているMMORPG「マビノギ」。運営開始から2年が経過しましたが、今なお人気上昇中のゲームです。今回は本作の開発を担当する韓国“devCAT”のスタッフにインタビューを行う機会を得られました。マビノギ統括ディレクター イ・ヒヨン氏より次期アップデートや、近い将来実装される“メインテーマが水のフィールド”についてのお話です!

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ネクソンジャパンが運営を行なっているMMORPG「マビノギ」。運営開始から2年が経過しましたが、今なお人気上昇中のゲームです。今回は本作の開発を担当する韓国“devCAT”のスタッフにインタビューを行う機会を得られました。マビノギ統括ディレクター イ・ヒヨン氏より次期アップデートや、近い将来実装される“メインテーマが水のフィールド”についてのお話です!



devCATのスタッフ。左からローカライズユニット長 メン・ジソン氏、海外開発ユニット長 キム・ソンアン氏、統括ディレクター イ・ヒヨン氏、企画ユニット長 ユン・ソングック氏
devCATのスタッフ。左からローカライズユニット長 メン・ジソン氏、海外開発ユニット長 キム・ソンアン氏、統括ディレクター イ・ヒヨン氏、企画ユニット長 ユン・ソングック氏


―――今年の4月21日に「マビノギ2周年記念 ファンイベント」が開催されましたが、そこで発表された“水のフィールド”について、開発状況を教えてください。

イ・ヒヨン氏:いまの作業は水の周りにある自然環境を調査して、それに基づいてワールド設計の作業をしています。湖や河、滝など、その周辺でどのようなゲームプレイをしたら楽しいのかを研究している段階ですね。水辺ではどのようなインタラクションができるのか? おもしろいゲームプレイができそうか? アイデアを出しながら制作しています。“水”がキーワードということで、船での遊びや水辺にいる敵と戦うこともできますよ!


―――水辺の調査とは、実際に行って取材するのですか?

イ・ヒヨン氏:テーマとして考えているのは南米のアマゾンなんです……。なので現地まで行くのは大変なので、まだ行っていませんね(笑)。


―――イベントでは「温泉もあったら楽しいですね」とのコメントがありましたね。日本の温泉は取材していただけませんか?

イ・ヒヨン氏:温泉は我々も作ってみたいのですが、テーマがアマゾンの密林なので熱帯気候なんですよ。だから初めから熱い温泉を作るのはムリかなぁ。でも、日本への取材には行きたいな(笑)。


―――登場する船は、どのような大きさになりそうですか?

イ・ヒヨン氏:いま開発している船は“いかだ”を想定しています。ちょうどひとつのパーティーが乗れる程度の大きさを考えているのであまり大型ではないですね。パーティーが乗ってワイワイ移動してもらえるのが目標ですから。もちろんいかだに乗ったまま、水辺に生息しているモンスターと戦うことだって可能ですよ。


―――いかだはプレイヤーが自分で製作するのですか?

イ・ヒヨン氏:まだ未定です。ユーザーが材料を用意するというのは決まっているのですが、その材料をプレイヤーのスキルで船に加工するのか、それともNPCに渡して作ってもらうのかは決まっていません。


―――完成するのはいつごろの予定なんでしょう?

イ・ヒヨン氏:韓国では6月末に導入する予定ですが、調整はそれからも続くと思います。


(日本側マビノギ運営担当)八木沢氏:そのスケジュールを考えると、日本での実装は夏過ぎ前後になる予定です。楽しみにしていてください!


―――水のフィールドで、ユーザーに注目してほしい部分は?

イ・ヒヨン氏:いままでにない自然環境なので、風景をジックリ楽しんでもらいたいです。また、船での移動もできることで、いままでは味わえなかった楽しい冒険もできます。こういった環境の変化を楽しんでほしいです。


―――追加される女性のジャイアントについて教えてください。


イ・ヒヨン氏:当初、ジャイアントを計画するとき、女性のジャイアントを導入する予定はなかったんですよ。マッチョな女性って、イメージしにくいじゃないですか(笑)。でも男性のジャイアントを実装してから、コンセプトを見直すことにしました。そうしたらマッチョのイメージではない女性のジャイアントを作ることができました。

プレイに関しては男性のジャイアントと女性のジャイアントは、どちらも大差ありません。ただ、体型が異なっているのでモーションなども違いがありますね。


―――ジャイアントを見たときの日本プレイヤーの感想は?


八木沢氏:ゴツい格好をしていて身長も高い。ゲーム中の視点も変わっているので目新しい。「プレイしておもしろい」といった感想が多かったみたいです。ジャイアントの位置づけがパワーファイターなので、レベルが低くても人間のキャラクターよりも接近戦が強く、「これは育てたらおもしろいかも!」といった意見が多かったです。おおむね好評でした。ただ、韓国の意見と同じように、女性のジャイアントがいないと寂しいというコメントもありました。


―――韓国でジャイアントに関する新情報はありますか?

イ・ヒヨン氏:エルフとジャイアントが変身できるようになるのですが、いま韓国のユーザー間ではこれが一番の話題です。実装される“G7”では新種族が増えるわけではないから、すでに入っている種族になんらかの変化をつけたいとは思っています。特にエルフとジャイアントには、新しいなにかを入れてみたいと考えています。でも、ここで話せるような具体的な案はまだ出ていません。

それに、人間に比べてエルフとジャイアントはコスチュームやスキルの数が少ないので、まだまだ増やしたいですね。あと、エルフとジャイアントの対立関係も、いままであまり表に出していないので、これももう少し強く押し出してみたいです。


―――対立関係の表面化は、どのような形で行なう予定ですか?

イ・ヒヨン氏:エルフとジャイアントが対立しているといった設定は、すでに開発段階から決まっているんです。いまでも対立関係に関するストーリーには接することができますが、これからも積極的に出していきたいと思っています。そのときには、イリア大陸では明らかにされていなかった謎も明かしていきたいですね。また、種族間の謎なども公開していく予定です。


―――対立関係の表面化は、PvPといった側面でも押し出していきますか?

イ・ヒヨン氏:いえ。PvPを含めているとは言い切れません。「マビノギ」の世界はPvPはあまり似合わないですから。いままで築き上げてきた世界観も壊したくないですからね。


―――PvPが好きな人は「マビノギ」ユーザーには少ないですか?

イ・ヒヨン氏:そうですね。「マビノギ」のユーザーはそこまでPvPをやりたがっているとは思ってないみたいです。要望も少ないですね。現状でも限られた状況でPvPができますので、それで満足してもらっているのかもしれません。


―――最後に、日本のファンイベントに参加して、日本のプレイヤーと韓国のプレイヤーの違いは感じましたか?

メン・ジソン氏:イベントに参加したのは私なので、これは私から答えます。一番強く感じたのは、日本のプレイヤーさんは静かっていうのかな? 積極的にあまり意見を出さないような印象を受けました。でも、イベントでは「マビノギ」を楽しんでいる熱烈な愛情が感じられます! 私たちにとって、とってもうれしかったです。

《佐藤隆博》

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