第二回はDSで作っているという『シルバー事件』についてです。
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―――では続いて『シルバー事件』についてお訊きしたいと思います。今年のGDC(*2)の講演でDS向けに『シルバー事件』を作っていると話されていましたが、もう一度やろうと思ったきっかけってなにかありますか。
須田: | 『シルバー事件』はまずユーザのニーズが凄く強いんですよ。あとヤフオクでバカ高いってのも。初回版に至ってはヤフオクでもほぼ手に入らないですね。そういのがあって、何かしらの形で『シルバー事件』というものをちゃんともう1回再構築しなきゃいけないなと思い至りました。それと来年うちの会社が10周年になるので、そこに合わせて『シルバー事件』というものをもう1回リメイクして出そうというのもずっと考えていたんです。以前から10周年の機会には何かしら出したいなと思ってて、それでGDCの時にポロッと、ついうっかりしゃべってしまったんですけれども。 |
――― 一同 (笑)
須田: | 『シルバー事件』はまだ具体的なことは決まってませんが、近い将来出すことには変わりないと思います。 |
―――2本ともでしょうか。
須田: | 今のところは『シルバー事件』の最初のオリジナルをまず出す予定です。『25区』に関してはまだ未定ですね。 |
―――やはりDSですので、新たな展開とかも考えているのでしょうか。
須田: | それはまだ内緒です(笑)。 |
―――わかりました(笑)。ところで、グラスホッパーはDSですとすでに『コンタクト』を開発しているわけですが、『コンタクト』を作ったことで学んだ事って何かありますか。
須田: | 『コンタクト』では僕自身がディレクターとしてはDSを触ってないので、何とも言えないですね。ただ1つ言えるのは、DS自体がすごく売れてるっていうことかな。 |
――― 一同 (笑)
須田: | 最近気付いたんですけど、DSって本当に皆持ってるんですよ。これはチャンスだなと思っていますね。 |
―――機会があればこんなものをDSで作ってみたい、ってのはやはりありますか。
須田: | いっぱいありますよ。マーベラスの和田社長にも結構送ってます。でもうちに割く開発ラインが今は無いみたいですね。やりましょうとは言ってくれるんですけれど。やっぱりDSならではのゲームってたくさん出せると思いますし、やりたいゲームはたくさんあります。凄くやりたいのが3本ぐらいで、そこそこやりたいのは5本ぐらいありますね。 |
―――機会があれば是非世に出してもらいたいですね。
須田: | そうですね、DSブームが消えないうちにやりたいです。 |
――― 一同 (笑)
須田: | DSの『シルバー事件』を作った後だと、多分DSじゃなくなると思うんですよ。「DSホニャララ」とかになると思うんです。今はそれが心配ですね。 |
次回最終回では須田さんのゲーム作りについて詳しく聞いていきます。お楽しみに。