杉山 :Dreamhackでエキサイトしたというお話でしたが、具体的にはどんなところですか? 写真では5000台のPCが並んでいて、それだけでも壮観なんですが、これ以外に肌に伝わってくるもの、聞いたり見たりしたものがあるかと思いますが。
宮尾氏:ひとことで言うと「ゲームを通した一体感」ですね。
杉山 :5000人がバラバラに遊んでいても一体感?
宮尾氏:そうですね。杉山さんの記事でnoppoさんも言ってましたが、強烈な一体感なんですよ。暖かみがあって興奮して、楽しい空間でした。
杉山 :一体感を感じる象徴的なイベントはありましたか。
宮尾氏:初日の16時にカウンドダウンとともに一斉に照明を落とすんですよ。ステージに主催者が上がって、「みんなやってるか!」みたいなことを叫ぶんです。すると5000人がウォーって応える。これがすごいです。いま思いだしただけでも鳥肌が立ってます!(笑)。オープニングにはステージ上にゲストとしてスターウォーズのダースベーダーの役者(Dave Prowse)さんが登場したり。カウントダウン後、照明が暗くなるとまたウォォォォ〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!って会場中に歓声が響く。
杉山 :日本にあるもので他のものにたとえたらどんなイベントでしょうか。
宮尾氏:ロックフェスティバルに近いですね。ロックファンが仕事を休んでいくわけですよね。集まる人々の共通項はロックだ、というだけなんですよ。その感覚に近いものがありますね。
杉山 :「隣にいる奴は知らない奴だけどロック好きだから友達さ」そんな空気のまま、ロックをゲームに置き換えたような感じでしょうか。
宮尾氏:その一体感と興奮の理由は、そこに到達するまでにそれぞれの人がそれなりに苦労しているわけですよ。ヨンショーピンはスウェーデンでも10番目の都市だそうですが、最大都市であるストックホルムでも札幌の半分以下の人口ですから、かなりこぢんまりした町でした。国中からはるばるそこへ目指していくんですね。
杉山 :ストックホルムからも直行ではいけないような?
宮尾氏:ストックホルムからでも300キロ以上離れていますね。バスや電車もありますが、マイカーが多いですね。そんな田舎なんですよ。日本のロックフェスが茨城の海浜公園でやっていたりするイメージに近いかもしれません。行くだけでも大変なのに、金曜日からやってくるから社会人は会社を休まなくてはいけない。Dreamhackは土日月火とやってますから、それだけ仕事を休むって大変でしょう?
杉山 :そうですね。お金もかけて時間もかけて。夕張国際映画祭みたいな感じですね。映画好きが夕張まで来たか! という(笑)。
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車で来場して、PCを持ち込む ※クリックで拡大画面を表示 |
杉山 :クルマの来場者が多いですね。
宮尾氏:ほとんどの人がミドルタワーを持ち込んでいます。
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セットアップ中の場内は、まるで工場のよう ※クリックで拡大画面を表示 |
杉山 :これはすごいなあ。まだ明るいからセットアップ中ですね。
宮尾氏:明るいDreamhackの写真は珍しいと思いますが(笑)。
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ずらりと並んだPCは圧巻の一言 ※クリックで拡大画面を表示 |
杉山 :ズラリと並びましたね。PCはこっち側だけ向いているんですか?
宮尾氏:いえ、背中合わせに設置していますから、実際は映っている画面の倍のPCが設置されています。夏はこのような会場が2か所ありました。冬は4か所になるんですね。
杉山 :すごい規模ですね。この写真を撮ってくるだけでも飛行機代の価値はありそう。
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さまざまなイベントが同時開催 ※クリックで拡大画面を表示 |
杉山 :Eスポーツとの親和性が高いと言うことでしたが。
宮尾氏:Eスポーツ系イベントもたくさんありした。1on1とか、シュートアウトなどもやってます。
杉山 :音楽イベントもやってるんですね。
宮尾氏:スウェーディッシュポップのイベントです。こういうイベントがあると、数百人単位でステージ前に集まってきます。
杉山 :BYOCに参加しなくても楽しめそうですね。
宮尾氏:外に出るとゴーカート場やバンジージャンプ、サバイバルゲームのエリアもあります。
杉山 :夏は外で遊ぶエリアもあるんですね。
宮尾氏:DreamhackのLANパーティを中心にいろんなエンターテイメントが集まっています。
■子どもたちも参加する−−主催者の責任は?