3つ目のサプライズ「ビックプロジェクト誕生」と銘打たれて登場した『イナズマイレブン』。こちらもまずは映像が上映されました。「雷門中学」(らいもん)の弱小サッカーチームが、1人の転校生をきっかけに最強のチームへと変貌していく青春熱血ストーリー。登場する1000人以上の個性的なプレイヤーを選び、育成し、最強の「イナズマイレブン」を結成します。映像では耳に残る熱血的な音楽でゲームが紹介されました。
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日野氏は「私たちを知っているゲーム業界の方々はちょっと驚かれたかと思います。『ドラクエ』などRPGを作るメーカーというイメージが強い私たちなんですが、今回レベルファイブが打ち出すのはサッカーゲームです。それもただのサッカーではなく、サッカーをテーマにした収集・育成型RPGです。壮大なストーリーを体験しながら、自分だけの選手起用によって好きなチームを構築できる非常に自由度の高いゲームです」と説明します。
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このゲーム性を分かりやすく説明するには対戦の様子を見てもらうのが一番、ということで、アメリカザリガニの二人が対戦する様子を写した映像が上映されます。バリバリのゲームおたくである平井と、サッカーは大好き、でもゲームは・・・という柳原の二人の熱い戦いが繰り広げられます。
本作の試合モードでは選手にタッチペンで指示を与えていきます。移動させたい方向に線を引き、相手の選手と接触するような場面では、画面で「ブロック」「スライディング」といったコマンドを選択します。ここで特徴ともなるのは「技」の存在です。シュートなら「ファイアトルネード」、キーパー側なら「ゴッドハンド」といった派手な技が存在し、アニメが挿入され盛り上げてくれます。アメリカザリガニの二人も技の名前を叫びながらプレイをしていました。
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前半戦は0-0で終了、というところで会場に二人が登場。後半戦は二人の生の声と共に紹介されました。試合はゲームが得意な平井さんの勝利。柳原さんは「オフサイドもわからんやつに・・・」と悔しがっていました。平井さんは「お父さんと子供が楽しめる。背中を見せられるゲームになるんじゃないか」、柳原さんは「色んなチームを作ることができる。同じチームは絶対できない。人によってチームカラーは絶対違いものになるので、みなさんしっかりはまって下さい」と話していました。
キャラクターは1000人以上が登場して、ストーリーの中で「校庭の裏でいじめられている人を助けたら、サッカーの実力のある奴だった」(日野氏)という風にストーリーの中で出会うそうです。これならチームは無限大です。
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音楽はノリノリのロック。福岡で活動するロックバンド「豚骨ピストンズ」が、このゲームだけに新たなユニット「T-Pistonz」を結成、ラテンなパンクでゲームを盛り上げます。レベルファイブはずっと音楽に拘ってきましたが、日野氏は「ゲームはいまやエンターテイメントになりました。その中で感情を左右する存在として音楽の重要性はもっともっと認識されてくると思います」とコメントしていました。
そしてここで終わらないのがレベルファイブの今の勢い。続いて登壇したのはアニメ制作を担当したOLMの奥野敏聡氏。OLMは「ポケットモンスター」「どうぶつの森」「たまごっち」といった作品のアニメを手がけてきた実力派スタジオです。奥野氏によれば、3月末に日野氏と最初に会って、5〜6分のアニメを作れないかと話したそうですが、現在では既に13分を超えたそうです。アニメのボリュームも期待できそうです。
そして、『イナズマイレブン』は「コロコロコミック」での漫画連載が決定し、テレビのアニメ化も計画されているということで、垂直立ち上げを狙っているそうです。日野氏としても「当初からゲーム単体では考えてなかった」というように、ゲームの枠を超えた作品として展開していきたいと意気込みを語っていました。「このゲームが子供たちに夢を与えて、ゆくゆくはサッカーを好きになった子供が、日本の代表選手になって世界を戦う、そんな影響を与える作品になることを願っています」
というところで4つ目のサプライズ。次の登壇者は日本サッカー協会 川淵キャプテンの登場。会場は本日一番の拍手で迎えました。
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「サッカーのアニメと言えば何といってもキャプテン翼。キャプテン翼が1981年に出て、子供たちはサッカーに夢中になり、それが1993年のJリーグのスタートにつながり、98年のフランスのワールドカップに繋がったと言っても過言ではありません。我々サッカー協会は2050年までにもう一度ワールドカップを開催し、優勝するという目標を掲げています。しかし日本のサッカーは世界のレベル比べると今ひとつです。この『イナズマイレブン』こそが日本のサッカーが世界に追いつく可能性を持ったソフトだと思ってます。早速さっき遊んでみました。技術レベルが低いチームを一生懸命育てて世界レベルにするというのがこのゲームなんですね。その為にはオシムが言うように"個のレベルアップ"が必要なんですね。その事を子供たちがゲームでそれを学ぶことによって、自分もサッカーの中で必要な事を考えてもらう、世界のレベルに追いつく為に何が必要か考えてもらう事に繋がると思います。キャプテン翼は世界では5000万部も売れているそうです。この『イナズマイレブン』のソフトが5000万部とは言いませんが・・・どの辺を言えばいいんでしょうかねえ・・・1000万部以上!?少ないですか? 売れて売れて売れまくって日本のサッカー界全体のレベルアップ、あるいは世界のサッカーのレベルアップに繋がる事を祈念して、お祝いの言葉とさせていただきます」
という豪華スタッフで締めくくった『イナズマイレブン』の発表会でした。
→(続き)最後のサプライズは東京ゲームショウ、オリジナルソフトを無料で配布!