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SGラボは学習研究社とスクウェア・エニックスの合弁で2006年に設立された、日本で唯一のシリアスゲーム専業メーカーです。前田氏はシリアスゲームを「ある特定の目的を持ったゲーム」と定義し、テレビゲームの開発ノウハウを活用することで、より効率的な学習効果が得られると説明しました。主なシリアスゲームとしては、米国陸軍の新兵徴募用ソフト「American's Army」や、DSの知育ゲームなどが知られています。
前田氏はSGラボのビジョンとして「『学ぶ力』=知力を向上し、豊かな生活を想像するためのソリューションを提供する」点をあげ、精神面・肉体面・経済面の3種類の知力向上を支援すると説明しました。さらに「学び」は生活の中核に位置づけられるもので、人生の幅と奥行きを広げ、生活を豊かにする大きな要素であると示しました。
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コンテンツ開発のポイントとして上げられたのは、「全体像を構造的に理解する」「物事を関係性で捉える」「当事者の立場になって理解する」の3点です。これをゲーム形式で提供することで「全てをクリアするという目標を持つことで、全体像が理解できる」「クリアのためには小さな目標達成の連鎖が必要で、物事を関係性で捉えられる」「RPG形式をとることで、当事者の立場になって考えられる」としています。またゲームの持つ感情を動かす力が、記憶にも有効であると指摘しました。
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同社は受託開発ベースで活動しており、主なクライアントは官公庁や企業で、B2B(教育・訓練)、B2B2C(広報・宣伝)、B2C(エンドユーザー向けの知力向上)といったソリューションを提供できるとしています。具体的には企業や商品の宣伝を目的としたアドバゲーム、教育や訓練を目的としたゲームラーニング、実務支援を目的としたGオペレーションなどです。プラットフォームはPCベースとなっています。しかし、今後はDS向けや携帯電話向けにも取り組んでいくとしました。
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最後に同社はこれまでの実績として、さまざまなシリアスゲームを紹介しました。東京都の「見つけて防ごう!子供にとっての身近な危険〜乳幼児期の事故防止学習ソフト」では、乳幼児の4段階の発達段階にあわせて、よく見られる事故のケーススタディと対策を学ぶことができます。サントリーの「ウーロン茶物語〜美味しいお茶を求めて〜」では、脱出ゲームの文法で、ウーロン茶の製法や入れ方などを体験し、総合的な知識が得られます。
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ウーロン茶の総合的な知識が学べる「ウーロン茶物語〜美味しいお茶を求めて〜」(サントリー)
焼酎の総合的な知識が学べる「The Shochu Bar」(蒸留酒酒造組合)
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お金に関する知識が学べる「わくわく!銀行たんけん隊〜ミドリさんと学ぶ銀行体験ゲーム〜」(三井住友銀行)
いずれもe-Learningやエデュテインメントソフトなどと違い、ゲームの高度なユーザーインターフェース技術が生かされた、親しみやすい内容となっているのが特徴です。無料でプレイ可能なので、一度プレイされてみてはいかがでしょうか。
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