ゾンビを引きつれ街を襲わせる『ぞんびだいすき』発表会レポート

チュンソフトは、1月20日に発売するニンテンドーDSソフト『ぞんびだいすき』の媒体向けタイトル発表会を開催しました。

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ぞんびだいすき
ぞんびだいすき 全 50 枚 拡大写真
チュンソフトは、1月20日に発売するニンテンドーDSソフト『ぞんびだいすき』の媒体向けタイトル発表会を開催しました。

『ぞんびだいすき』は、大量のゾンビを操作して街を襲撃。人間たちに奪われた「たいせつなもの」を取り返していくというアクションゲームです。



会場に現れた同作のプロデューサー兼ディレクター・伊東幸一郎氏はまず、ゲームの概要を説明しました。

■ゾンビに指示を与えるだけの簡単なお仕事

『ぞんびだいすき』の操作はいたってシンプルで、基本操作はゾンビたちの行き先をタッチペンのスライドで示したり、ゾンビたちを囲むように○を作ったのち方向を指すことだけです。



このゾンビたちは「元もと人間だった」という設定があり、謎のガスによってゾンビ化してしまったというストーリーが背景にあります。そのため、ゾンビの1体ずつにプロフィールが用意されています。
このプロフィールは伊東氏がほとんど1人で書きあげたもので、ストーリーには映画『バタリアン』のバカバカしさや、その『バタリアン』に影響を与えた『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』、『ゾンビ』で表現された切なさ、悲しさが参考にされているといいます。なお、ゾンビはひとりひとり、名前を変えることもできます。

ゲームの流れとしてはまず「牧場」でさまざまなクエストを請け負います。メインストーリーとして30のクエストがあるほか、100のサブクエストが用意されているといいます。
クエストを請け負うと自動的に「街」などへ移動。ゾンビたちを操作して指定されたアイテムを見つけたり、人間を倒したりします。



ゾンビたちは人間に近づくと自動的に襲いかかる一方で、反撃をされたり街を走る車にひかれたりしてダメージを受けます。つまりこのゲームのゾンビたちは、「力つきてしまう」可能性があるのです。その点に注意しながら、ゲームを進めることになります。

進めていくうちにゾンビたちは(…というよりプレイヤーは)スキルを使えるようになります。スキルは全部で14種類。自動的にゾンビたちの能力を底上げするものと、プレイヤーが任意で発動できるものとがあります。



ゾンビたちが集めるアイテムは「牧場」で育てることができ、これをゾンビが獲得するとそのゾンビの能力値が変化します。彼らが集めるのは「よごれたモップ」など、どちらかといえば不用品ばかり。これは、ゾンビと同じく「愛されていたのに捨てられたもの」に対する親近感からくるようです。


■しかし、簡単にクリアできるわけではない

そもそもこの企画は、まさに「ぞんびだいすき」な伊東氏が、かつては人間だったものの悲哀を描きたいというところから始まったといいます。「血だらけでグロテスクですが、どのゾンビももとは人間です」と伊東氏。先に触れたようにゾンビにはそれぞれ名前やプロフィールがあり、なかには「ゾンビになる前は夫婦だった」というような関係性をかいま見ることができるといいます。

このゲームを遊んだ人が口をそろえて賞賛する「ゲームバランスの良さ」については、「3ステージごとに一度つまづくイメージで調整した」とのこと。その段階でサブクエストをこなし、ゾンビたちの数や質を高めてからもう一度挑戦すると今度は…、といった絶妙なバランスに仕上がっているようです。

また本作には、ゾンビたちが全滅しゲームオーバーになっても、そのステージでそれまでに獲得していたアイテムは、消えないという特徴があります。ここには「このゲームでは、遊んだときマイナスが出ないようにしたかった」という伊東氏の考え方が、反映されています。

とはいっても決して「ヌルい」わけではなく、考えながらゾンビに指示を出さないとすぐ統率が乱れ、特にゲームの中盤あたりから人間サイドの手痛い反撃を受ける場面もありました。クリア後には、一度倒れたゾンビは二度と「牧場」に帰ってこられない「サバイバルモード」が用意されるなど、ストイックな一面もあります。


■王道のゾンビゲームを遊ぶ一方で

通信プレイでは、仲間のゾンビと協力し、ボスを倒す「パーティーハント」と、最大4人まで楽しめる対戦型のサバイバルサッカー「デッドサル」を楽しむことができます。



「パーティハント」に登場するボスはランクが高く、敵の技を回避するテクニックがほぼ必須になりますが、ここで入手できるアイテムはレア度の高いものとなります。

「デッドサル」は、自分のゴールを守りつつ他プレイヤーのゴールを目指すサッカーで、プレイヤーの人数-1個のボールがフィールドに置かれます。4人でプレイする際には、ボールが3つあり、どれかひとつを追いかけているうちに他のプレイヤーにゴールを決められたり、気づくとそこかしこでゾンビ同士が攻撃し合ってたりと、笑いの絶えない時間を過ごすことができます。



『ぞんびだいすき』は「チュンソフトとしても異色」という伊東氏。
「切なくてコミカルなゲームになっている」と言い、「王道のゾンビゲームを遊ぶ一方で、このゲームを楽しんでほしい」と、この発表会を締めくくりました。

伊東氏と同じようにゾンビが好きな方もそうでない方も、一度遊んでみては。

『ぞんびだいすき』は、1月20日発売。価格は、5,040円です。

(C)2011 CHUNSOFT

《D》

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