立体音響で広がる新しい世界・・・『謎惑館 ~音の間に間に~』
はじめまして、『謎惑館』・・・と書いて、なぞわく「やかた」と読みます。
任天堂
3DS
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カプコンがニンテンドー3DS向けタイトルとして発売中の『謎惑館 ~音の間に間に~』はカプコンらしいチャレンジ精神の詰まった完全新作となりました。
鍵となるのは立体音響「オトフォニクス」。イヤフォンなどを付けるだけで、360゜の音の世界が誕生。プレイヤーを周りから包み込むような感覚がもたらされます。本作はその立体音響の楽しさと、ジャイロセンサーやマイクなど3DSで様々に用意された入力インターフェイスの楽しさを活かした作品になっています。
ちょっと不思議な世界はイラストレーターの上杉忠弘氏(「コララインとボタンの魔女3D」など)とシナリオの北島行徳氏(「大神伝~小さき太陽~」「428~封鎖された渋谷で~など」)によるもの。さらに50名を超える豪華声優陣がボイスを担当。「オトフォニクス」の技術と相まって独特の世界を作り上げています。
早速プレイしました。
改めて説明するまでもなく、イヤフォンかヘッドフォンは必須です。付けた瞬間、ぞくぞくするような360゜の音の世界が広がります。声、物音、足音、「ボイス」や「効果音」がリアルに表現されます。一方で3DSの画面の表現は非常に控えめです。3D立体視は使われていますが、大きな主張をすることなく、独特の世界観を静かに表現しています。しかし360゜のサウンドはプレイヤーの頭の中にリアルな世界を構築させます(ちなみに当初は全く絵のないゲームを考えていたそうな)。
ゲームは大きな謎惑館の各部屋で進行していきます。それぞれ異なるシナリオがあり、タッチペンやボイスを使いながら解き進んでいくアドベンチャーといった作りです。中には恐ろしい部屋があります。立体音響で恐ろしい妖怪が襲ってくる。包みこむ音が恐怖心を煽ります。中にはモテモテになってしまう部屋があります。なんて嬉しい。でもカプコン流、あるいは大阪流の展開を忘れてはいけません。大きな落とし穴もあり、プレイヤーをホッとさせたりドキドキさせたり。各部屋に用意されたシナリオは荒唐無稽で、シナリオの北島氏も大いに苦労したということです。
1つの部屋は約10分程度で終わりますが、連作のような作りになっていて、思わず続けて遊んでしまいます。気がつくと30分経ち、1時間経ちといった感じでした。イヤフォンかヘッドフォンを使って没入感の深い体験ができるというところも関係しているのかもしれません。
今時珍しい完全新作。しかも立体音響という新しい技術を使いながら、それを見事にゲームに落とし込んでいる内容はさすがカプコンといったところ。今までにない体験のできるゲーム、一度遊んでみても損はないでしょう。『謎惑館~音の間に間に~』は好評発売中、価格は4800円(税込)です。
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