【日々気まぐレポ】第10回 『スーパーロボット大戦UX』の「ツメスパ」をやらずにいるのはもったいない!

インサイドを御覧の皆様、おはやっぷー。気まぐれライターひびきによる隔週連載「日々気まぐレポ」、第10回目でございます。

任天堂 3DS
ツメスパ
ツメスパ 全 4 枚 拡大写真
インサイドを御覧の皆様、おはやっぷー。気まぐれライターひびきによる隔週連載「日々気まぐレポ」、第10回目でございます。

いよいよ第10回、二桁の大台に乗りました。あんまり不定期にしているのもアレなので、前回より余り間を開けず第10回となりまして。いやほんと、察してください。

そんなことより、4月アニメも徐々に出揃って参りましたね。「進撃の巨人」なんかは、第1話で久々に心を鷲掴みにされたような衝撃を受けました。そのほか、今期はロボットアニメが豊作で個人的には結構テンション上がってしゃーないってなもんです。「銀河機攻隊マジェスティックプリンス」や「革命機ヴァルヴレイヴ」、「翠星のガルガンティア」などなど盛りだくさん。ヴァルヴレイヴは、まさに展開がロボットアニメの王道中の王道で、映像美も相まって期待していた以上の第1話でした。ガルガンティアは特にチェインバーが気になりました。筆者の世代にとってはロボット=主人公の相棒という意識も強いのでロボットが自ら喋ってくれるというのはとっても嬉しい要素です。まぁ、どっちかというと彼はアーバレストに対するアルのような位置づけのようですが。

しかし、こうして見ると、いわゆる「リアルロボット」アニメが多い印象です。もっとも、見た目がそうなだけで中身は「スーパーロボット」という作品も最近は多いですから今後の展開からも目が離せません。

スーパーロボットといえば、どうですかみなさん。『スーパーロボット大戦UX』楽しんでますか。1周目も終わって2周、3周と周回プレイに勤しんでいる方も多くいらっしゃるのではないかと思います。なんせ今回やたら隠し要素があるそうじゃないですか。これは周回プレイのしがいがあるってもんですよね。

その他、今回は本編以外にも攻略要素があります。『スパロボ』シリーズとしては初めて本格的に導入されたダウンロードコンテンツである「ツメスパ」と「キャンペーンマップ」です。そこで、今回は「ツメスパ」についてお話していきたいと思います。

■ツメスパロボの歴史
「ツメスパ」は、元をたどればゲームボーイアドバンスソフト『スーパーロボット大戦D』に搭載されていた「ツメスパロボ」に端を発します。これは、簡単にいえば「スパロボルールで遊ぶ詰め将棋」というもの。詰め将棋って何ぞや、という方に簡単に説明しますと、あらかじめコマの配置がお膳立てされた盤面で、対局相手の王将を追い詰める最善の手順を見つけ出すという「将棋パズル」です。解法が決まっているので、それに至るまでのあれやこれやという試行錯誤を楽しむといった遊びですね。「スーパーロボット大戦」というゲームは、マス目に配されたコマとなるロボットを敵味方フェイズごとに動かして遊ぶというのが基本ルール。これは、まさにロボット版将棋とも言えるゲームなのでシステム的にもピッタリのミニゲームとなっています。

『スーパーロボット大戦D』に初めて採用されてから、最新作である『スーパーロボット大戦UX』に至るまで、『スーパーロボット大戦J』や『スーパーロボット大戦i』シリーズの『A』と『R』にも採用されていました。

ただ、あくまで本編のおまけとして付属している「ミニゲーム」という印象が強いのも事実です。「『D』や『J』は一通りクリアしたけどツメスパロボはやったことなかったよ」という方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。そういう方に向けて次はツメスパロボと本編の違いについて見ていきましょう。

■ツメスパロボ独自のシステム
ツメスパロボが本編のマップと大きく違うのは、確率的要素が部分的に廃されているという点にあります。パズルを解く手順を求めているのでランダムな数値は一切排除されているわけですね。つまり、攻撃は100%ヒットします。なので、命中率を100%にする「必中」や、命中率と回避率を30%あげる「集中」などの精神コマンドはツメスパロボにおいては無駄精神コマンドとなってしまいます。

逆に、似た様な効果でありながら重要になってくる精神コマンドがあります。それは、攻撃を1度だけ絶対に回避することのできる「ひらめき」です。この精神コマンドは、必中よりも優先しますので、何もしなくても絶対に攻撃が当たるツメスパロボ世界において、攻撃を回避する唯一の方法となります。もちろんこのコマンドを使用することが回答の解法に組み込まれているマップもありますので必然的に使わざるを得ない重要な精神コマンドとなっています。

他にも、確率的に発生する切り払いや撃ち落とし、分身に代表される特殊能力は基本的にはないものと考えねばなりません。シールド防御については、防御選択時に自動で100%発生するようになっています。

本編マップでは、効果が設定されていても無視しがちである要素や、力のゴリ押しで突き通してしまうような敵も、ツメスパロボでは正解の解法以外では撃破出来ないようになっていたりすので、その『スパロボ』作品それぞれのシステムやダメージ算出方式を理解するのにもうってつけなミニゲームとなっています。これは「指し将棋」からくる「詰め将棋」譲りで、本編マップでも役立つような、実践的な戦術や発想を養うには実に効果的なトレーニング方法とも言えます。

もちろんそれ以外にも、本編マップではなかなか出来ないようなユニットを捨て駒にするといった運用方法や、その後のことを考えずただステージの目的を達成するためだけに組み立てるような戦略には、本編マップとは異なった遊び方があり、『スパロボ』をよりシミュレーションRPGらしく楽しむことが出来るようになっています。

■『UX』の「ツメスパ」は
さて、シリーズ最新作『スーパーロボット大戦UX』での「ツメスパ」はダウンロードコンテンツとして登場しました。ダウンロードというからにはニンテンドー3DSをインターネットに接続しておく必要があります。配信は毎週行われており、13日現在で「ツメスパック7」まで配信が行われています。割引キャンペーンなどを除き基本的には1問題100円(税込)という形で配信されていますが、13日まではお試しとして無料配信されていた「ライトパック」や本作の「初回封入特典」として収録されていたダウンロードコードで無料で遊べるものもありました。

本作の「ツメスパ」でも、クリアすると報酬として本編に使用可能な資金やスキルパーツを取得することができます。難易度に応じてレアなスキルパーツを獲得することができるようになっていますので、苦労してクリアすればそれなりに良いご褒美が待っています。ただ、「ツメスパ」にて獲得することができるスキルパーツはすべて本編中でも特定の条件を満たすと入手することが可能になっています。ここが結構重要なポイントで、「ダウンロードコンテンツを遊ばなければ入手できないパーツ」というものは存在していません。この辺はダウンロードコンテンツというものに拒否感がある人にも優しい配慮になっていると思います。

■解法の手引き
では実際に『UX』の「ツメスパ」を例に見て行きましょう。今回例とするのは「初回封入特典」に収録されている「ツメスパ」です。直接的な答えへの言及は伏せますが、ほぼほぼ回答となっているので一応この先はネタバレ注意でお願いします。

初回封入特典のツメスパマップで配置されているのは、味方がマジンカイザーSKLとウィングルの2ユニット。どちらもシングルユニットです。そして敵はエクスバトラーのシングルユニット、GRK-7とDBM-2からなるパートナーユニットの2ユニット全3機。すべて「マジンカイザーSKL」の登場機体で固められていますね。

ここでの勝利条件は「敵の全滅」、敗北条件は「味方ユニットの撃墜」と「敵フェイズを迎える」です。つまり、フェイズ終了を選択することが許されていません。今操作できるターンの中で敵を全て撃墜する、という問題ということですね。と言うことは、ここで操作できるユニットは2つですから最大の攻撃回数はどうやっても2回。そのたった2回の攻撃で敵3機を全て撃墜しなければいけないということになります。

初期配置から見て、北側のエクスバトラーはシングルユニット、南側はパートナーユニットですので、ウィングルよりも火力の高いマジンカイザーSKLが南側に、ウィングルは北側のシングルユニットを撃墜したいところです。ところが、ウィングル最大攻撃力の武器である「ブレードエッジ」を用いてもエクスバトラーを一撃で撃破するに至りません。「熱血」や「闘志」といった攻撃力を底上げするような精神コマンドも覚えていない、となると、残りの攻撃力プラス要素といえば「援護攻撃」しかありません。幸い、海動特務中尉も真上特務中尉も「援護攻撃」のスキルは覚えていますので、なんとかマジンカイザーSKLの攻撃をウィングルの攻撃に上乗せすることがきそうです。しかし、いざウィングルをマジンカイザーSKLに隣接させてエクスバトラーに攻撃を仕掛けてみても援護攻撃が発動しません。ここで何の要素が足りないのか、頭をもう一捻りしてユニットのステータスやパラメーターとにらめっこして試行錯誤をしてみる必要がありそうです。

さて、ウィングルが北側を対処する以上、マジンカイザーSKLは南側のパートナーユニットをなんとか1回の攻撃で撃破する必要があります。「全体攻撃」を使えば1回の攻撃でもパートナーユニットの2機を同時に攻撃するということは可能になっていますので理屈としては可能なはずです。敵ユニットがいる位置は味方初期配置からは若干離れていますので、マジンカイザーSKLは移動後に使用可能な武器でパートナーユニット2機を同時に撃墜する必要があるというわけです。マジンカイザーSKLには操縦者を真上特務中尉に交代することによって遠距離攻撃タイプになれるという特性がありますからまずはこれを試してみましょう。この状態で最大攻撃力を誇るのは「ブレストリガー(乱舞)」です。これは移動後使用可能ですからうってつけのように見えますが、それでも射程距離がギリギリ1足りません。やはり、基本的に近接攻撃に特化している海動特務中尉が操縦している状態のほうが攻撃力は高いようです。しかし、この状態で移動後使用可能で相手を射程圏内に収めて最大の攻撃力発揮しうる武器である「牙斬刀(薙刀)」は、例えクリティカルヒットを必ず発生させる「闘志」の精神コマンドを使用して全体攻撃を用いてもパートナーユニット2機を撃墜しきるにはギリギリ至りません。

撃墜しそこねた、という時点でこの「ツメスパ」では次ターンというものが存在しないのでミッション失敗です。撃ち漏らしたのならウィングルが後処理をすればいいように見えますが、それでは北側のシングルユニットを攻撃するコマがいなくなってしまうのでやはり失敗です。なんとかマジンカイザーSKLの移動距離を伸ばして最大攻撃力を誇る「牙斬刀」で攻撃したいところですが・・・?

ほぼ答えのようになってしまいましたが、たった1ターン以下で終わるはずの問題でもここまでの試行錯誤やトライアンドエラーを楽しむことが出来るのが「ツメスパ」の大きな魅力です。

ただただゴリ押しでストーリーを進めるのもキャラゲーとしての正しい『スパロボ』の楽しみ方のひとつではあるのですが、せっかくの『スパロボ』の奥深いシステム、それだけでは非常にもったいない。「ツメスパ」で身につけた細かなテクニックは本編を攻略する上でも必ず有用になってくるので、これを機にまだ遊んでいなかったという人は、是非「ツメスパ」で頭の体操をしてみてはいかがでしょうか?

『スーパーロボット大戦UX』は、好評発売中で価格はパッケージ版・ダウンロード版共に7,140円(税込)です。

(C)サンライズ・バンダイビジュアル・バンダイチャンネル
(C)XEBEC・竜宮島役場
(C)XEBEC/FAFNER PROJECT
(C)SEGA/AUTOMUSS/Crypton Future Media, Inc. CHARACTER DESIGN:KATOKI HAJIME
(C)創通・サンライズ
(C)創通・サンライズ・MBS
(C)ぴえろ
(C)B・P・W/ヒーローマン製作委員会・テレビ東京
(C)藤原忍/ダンクーガ ノヴァ製作委員会
(C)2006 デモンベイン製作委員会
(C)2008 清水栄一・下口智裕・秋田書店/GONZO/ラインバレルパートナーズ
(C)2009,2011 ビックウエスト/劇場版マクロス F 製作委員会
(C)2010 永井豪/ダイナミック企画・マジンカイザー製作委員会


■筆者紹介:ひびき
ゲームやアニメが大好きな駆け出しライター。
最近は某ラジオ番組のちょろいストラップを購入し
某お気に入り声優さんを眺めてニヤニヤする
生活を送っている模様。

Twitter:hibiki_magurepo

《ひびき》

バーチャル関西の何でも屋さんです ひびき

2012年からインサイドにてゲームライターとして活動して、はや十数年。ちょっと古参気取りの何でも屋。Game*Sparkやアニメ!アニメ!にもたまに顔が出ます。ゲーム・アニメ以外では、ホビーやガジェット、バーチャルYouTuber業界が専門。お仕事お待ちしております。

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