コンテンツ制作の新たな可能性「クラウドファンディング」、国内4社が一堂に・・・黒川塾(八)レポート
サイバーエージェント・ベースキャンプにて「黒川塾(八)」が行われました。毎月、恒例となっている黒川塾。これまではゲーム業界のキーマンを招き、様々な議論が行われてきましたが、今回のテーマは「クラウドファンディング」です。
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READYFOR?の米良氏は、プロジェクトの広報の窓口がFacebookのコメントなどで出資者とコミュニケーションを盛んに行なうことで、プロジェクトへの信頼感が増すと述べています。他方、CAMPFIREの石田氏はポジティブな応援コメントだけではなく、ネガティブなフィードバックに対応することもより良いプロジェクトの実現のためには重要であると指摘しています。
平氏もそれに同意して、海外のクラウドファンディングでは出資者の辛辣なコメントも多く、そこでのコミュニケーションによってより良いプロジェクトが実現することがあるといいます。しかしながら、日本では「言わずに感じる」という文化的側面があるため、「みんなハッピーだと思っていたが、フタを開けると残念」といった可能性が強く、起案者と支援者のコミュニケーションの重要性を強調しました。
さらにコミュニケーションの重要性という点で、大高氏は結局、プロジェクトに対する熱意や情熱とは「コミュニケーションの量」であるという指摘をしました。そしてコミュニケーションは、オンライン上だけではなく、オフラインでも行なう必要があり、それがプロジェクトの進捗報告として見えることで、出資者との信頼関係が生まれると主張しました。
黒川氏は最後に本日集まったサービスの比較表を提示して、ゲストはそれぞれ抱負を述べました。大高氏は、現在は企業がクリエイティブな挑戦を行なうのが難しいため、その隙間を埋めるためにクラウドファンディングは有用なサービスであると指摘しています。石田氏は、従来のファンドでは実現不可能なユニークなプロジェクトを応援して、世の中をもっと面白くしたいと述べています。米良氏は様々なテクノロジーによって誰でも新しいことに挑戦しやすい世の中になったため、そのようなチャレンジを後押ししていきたいと展望を語りました。平氏は単なる資金調達ではなく、クリエイターとファンのコミュニケーションを活性化させ、アニメーション業界自体が盛り上がり、クラウドファンディング自体も健全なものとして成長することに尽力したいと述べました。
《今井晋》
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