Wii Uの「Suica」決済が今夏の本体更新で実現 ― 相互利用できる「PASMO」「ICOCA」などにも対応

任天堂は、決算説明会の社長説明において、デジタルビジネスの進展と、Wii UにおけるSuica決済対応についてコメントしました。

任天堂 Wii U
Wii U GamePad
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任天堂は、決算説明会の社長説明において、デジタルビジネスの進展と、Wii UにおけるSuica決済対応についてコメントしました。

今後の収益機会の拡大ために、デジタルビジネスの大幅な拡大が大変重要であると考えている同社は、Wii Uソフト『マリオカート8』におけるスマートフォンとの連携機能などを発表。加えて、ダウンロードコンテンツの売上の急激な拡大から、次の取り組みとしてWii Uにおける「Suica」による決済対応とその具体的な次期について説明しています。

◆デジタルビジネスの進展について


ダウンロード売上高は、この2年でおよそ3倍の水準に急激な伸びを見せています。これについて、任天堂は以下の過去数年で取り組んできたことによる結果であるとコメントしています。

・ニンテンドー3DSやWii Uのネットワーク接続率が、これまでの任天堂プラットフォームよりもかなり高い水準にあり、ダウンロード専売のソフトやサービスも充実してきたこと
・ニンテンドーeショップが、ゲームに関する情報を得るためのチャネルとして、定期的にユーザーが訪問する場所として認知が高まったこと
・パッケージソフトのダウンロード販売を開始して、デジタルビジネスの領域を広げたこと
・小売店経由のPOSAカードなど、デジタルビジネスにおける支払い方法の拡大を進めたこと
など


この分野の成長をこれからも持続することは、任天堂が環境変化に対応するための大きなポイントになるとの考えを示しています。


◆Wii Uの「Suica」決済対応について


小売店経由のPOSAカードに続くデジタルビジネスにおける決済の利便性向上について、Wii U GamePadのNFC機能の徹底活用に関連した新たな取り組みとして、昨年から検討を進めていたJR東日本の電子マネー「Suica」を用いた決済が今夏の本体更新で実現すると発表しました。

これまでは、デジタル決済をする場合、クレジットカードを利用するか、店頭のプリペイドカードを購入しチャージする必要がありました。特に日本では、クレジットカードをインターネットで利用することに抵抗感を持っているユーザーが多いと言われ、実際にプリペイドカードの利用割合が他国よりも高いそうです。

NFCを使った決済機能の搭載は、「Suica」などNFC決済対応の電子マネーが諸外国よりも普及が先行している日本先行で実施されます。「PASMO」や「ICOCA」に代表される「Suica」と相互利用できる交通系電子マネーも利用可能となるため、2014年3月現在、利用できる交通系電子マネー対応カードの発行枚数は約8000万枚(内Suicaは4420万枚)にのぼります。

現在、「Suica」で決済できる店舗数は約25万店舗、端末数で45万台以上となっており、これに加えて、インターネットに接続されているWii U約130万台が決済可能端末として家庭に普及することは、インパクトとして決して小さくないとしています。

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普及台数はまだまだであるとしつつも、任天堂のデジタルビジネスの躍進に貢献したWii U。それをさらに押し進めるWii U GamePadのNFC機能を使ったさまざまな取り組みによって、「Suica」決済対応など、デジタルコンテンツがより身近なものになっていきそうです。

《津久井箇人 a.k.a. そそそ》

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