小島監督が語る『P.T.』で恐怖を演出するために、あえて行った“手抜き”とは

小島秀夫監督とギレルモ・デル・トロ監督による『サイレントヒル』関連の新プロジェクト『P.T.』、先日にPlayStation 4でプレイアブルティザーが公開されました。

ソニー PS4
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小島秀夫監督とギレルモ・デル・トロ監督による『サイレントヒル』関連の新プロジェクト『P.T.』が、先日よりPS4で配信されています。

『P.T.』はプレイアブルティザーの略で、内容の体験のために作られたものの最後まで辿りつけない人が続出しており、インサイドの編集者も6時間ほど挑戦した末に断念しています。そして、小島監督がツイッターでその難しさの意図を語っています。



小島監督は、『P.T.』で“インディーズ色”を出すためにあえて手を抜いていると語っています。こう言われるとあまり嬉しくは思えませんが、やはりそこには意味があります。



というのも、手を抜くと言ってもプレイヤーへの配慮を抑えるという意味なのです。『P.T.』のプレイアブルティザーは先への進み方がわかりにくいとの声があがっているわけですが、それこそ小島監督の演出したかったものなのでしょう。



昨今はビデオゲームがとても親切になっています。次にどこへ行くのかがわかりやすかったり、何をどうすれば敵が倒せるだとか、とにかく情報が多いわけです。しかしながら、小島監督はそういうプロらしさが残っていると、怖さが減ってしまうということに注目しています。



よって、『P.T.』はあえてプレイヤーへの配慮(≒ デザイナーや製作スタジオの指紋)をなくすような作りにしたとのこと。そのため、なかなかクリアできないものの、きちんと恐怖を描けたプレイアブルティザーとなったわけですね。



小島監督は“インディーズ色”という言葉を使いましたが、これは無名のホラー映画を想定していたようです。その無名のホラー映画による自身の体験を、今回のプレイアブルティザーに活かしたのでしょう。

また、小島監督はこれ以外にも「怖がりの方は友人達とワイワイと、もしくはツィッチでネットの仲間と協力して遊んでください」と発言しており、さまざまなプレイヤーに『P.T.』を楽しませる戦略を考えていることが垣間見えます。

《すしし》

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