第85回のロコレポは、セガが2014年8月20日から配信しているニンテンドー3DSダウンロードソフト『3D サンダーブレード』のプレイレビューをお届けします。
『3D サンダーブレード』は、1987年にアーケードで発売されたセガの体感シューティングゲーム『サンダーブレード』の3DS向け移植作。セガの名作が「3D立体視」と「ジャイロセンサー」に対応、そして「スペシャルモード」など、さまざまな新要素を加えて復刻されました。
■特徴的なゲームデザインの体感シューティングゲーム
攻撃ヘリ「サンダーブレード」を操り、ステージの最後に待ち受けるボスと対決していく本作。ヘリの操作はスライドパッド(十字ボタン)で自機の移動、L/Rボタンで加速と減速、Yボタンで「キャノン」、Bボタンで「対地ミサイル」を撃つのが基本です。 自機が被弾したり、障害物に激突したりすると残機が減り、残機をすべて失うとゲームオーバー。
特徴的なのは「トップビュー」と「バックビュー」という2種類の視点が存在することで、ステージの中で切り替わるため、2Dシューティングゲームと3Dシューティングゲームを交互にプレイしているようなゲームデザインの作品です。
■アーケード筐体のプレイ感覚が、3D立体視とジャイロセンサーで蘇る
「セガ3D復刻プロジェクト」シリーズの本作では、3DSの立体視に対応。多くのセガファンが期待していた通り(?)、『サンダーブレード』と立体視との相性は抜群で、敵と障害物の視認性、そしてヘリ独特の浮遊感など、体感ゲームならではの臨場感を余すことなく味わうことができます。
さらにアーケード筐体のプレイ感覚を再現した「ムービング筐体」と「ジャイロセンサー」操作と組み合わせると、そのゲーム体験は携帯ゲーム機というよりもアーケードゲームに近い雰囲気。プレイ中に聞こえる、ヘリのローター音の響きも素敵です。
■大幅なアレンジが施された新要素、スペシャルモード
ゲームのエンディングを見ることで解放される、「スペシャルモード」。「スペシャルモード」はゲームバランスとゲームシステム、そしてステージや敵キャラクター、ボスの追加など大幅なアレンジが施されたゲームモードで、自機の強化や敵の出現パターンの変化など、まさに「真・サンダーブレード」と呼べる仕上がりになっています。
「セガ3D復刻プロジェクト」といえば、リファインの枠を超えてゲームデザインの根幹に関わるような新要素が追加されているのも魅力のひとつですが、本作の「スペシャルモード」はその中でもかなり大胆なアレンジになっています。
■遊びやすく調整された、21世紀の『サンダーブレード』決定版
『3D サンダーブレード』。原作の『サンダーブレード』は個人的にメガドライブ版のイメージが強いのですが、それと比較しても本作はとても遊びやすくなりましたね。立体視のグラフィックや操作系など、全体的にかなり調整が加えられており、純粋に2D/3Dシューティングゲームとしてプレイしやすい作品に仕上がってる印象です。
また、『3D スペースハリアー』や『3D ギャラクシーフォースII』、そして、『3D アフターバーナーII』などで感じられた、「レトロフューチャーのドット絵」的なグラフィック表現はやはり秀逸。「セガ3D復刻プロジェクト」シリーズタイトルの中でも、体感シューティングゲームファン必携の1本といえるのではないでしょうか。
『3D サンダーブレード』は、好評配信中で価格は926円(税別)円です。
(c)SEGA
※掲載している画像は、ニンテンドー3DSのプレイ画面を撮影したものです。
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【ロコレポ】 by ロココ試作型
INSIDEのゲームライターが3DSとiOSを中心に色々なソフトをプレイして、その魅力を伝える連載。RPGの魅力に目覚めたのは、ファミコン版『ウィザードリィ』。好みのゲームな場合にテンション上がり過ぎるのは許して…。
Twitter:@Rococo_TestType