ソーシャルRPGと銘打ってあるだけに、他のプレイヤーと協力することがクリアするうえでは非常に重要です。これだけだと、プレイヤー間のコミュニケーションが必要で、ハードルが高そうに感じる人もいるかと思いますが、実際はソロプレイでも気軽にオンラインゲームと同じ楽しみを味わえる、画期的な作品になっています。そこで本稿では、『時のドラゴン』を楽しむためには何をすればいいのかを紹介していきたいと思います。
シンプルなRPGと、擬似的なオンライン要素の融合
本作の基本的なシステムは、コマンドで味方の行動を選択する、シンプルな内容のRPGとなっています。戦闘はターン制なので、どんな行動をとるかをじっくり考えることも可能です。
ここで重要になってくるのが、パーティの職業です。本作には戦士、魔法使い、僧侶、盗賊という4種類の職業が存在し、それぞれ装備できるアイテムとスキルが変わってきます。例えば、戦士なら強力な物理攻撃のほか、敵の攻撃から味方を庇うことも可能。魔法使いは攻撃魔法、僧侶は回復魔法に長けています。そして盗賊は、攻撃力こそ高くないものの、倒した敵から武器作成の素材となる「マテリアル」を回収できる、貴重な職業です。
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戦闘は先述のとおりコマンド式ですが、敵がどのターンでどんな行動をしてくるのかが一目で分かるのも特徴的。なので、いつ回復魔法を使い、隙を見て攻撃に転じるかを考えることが攻略のポイントになります。ゲームを進めて敵が強力になってくれば、当然徐々に隙を見せることも少なくなってきます。そうなってくると、シンプルながらも歯ごたえのある戦闘だって楽しめるのです。
しかし、本作でプレイヤーが作成できるのは1人だけ。つまり、4種類ある職業のうち1つしか担当できないのです(転職することで他の職業にもなれる)。残りのメンバーを集めようとなったとき、他プレイヤーの協力を仰ぐことになります。
といっても、冒頭で触れたとおり、わずらわしい挨拶やコミュニケーションの類は必要ありません。街中でNPCのように歩きまわっているキャラクターのほとんどは非同期の他プレイヤーであり、この中から自由に仲間を選ぶことができるのです。この際、レベルや職業はもちろんのこと、所持しているスキルにも気をつけることをおすすめします。ときにはレベルが低くても強力なスキルを持っているキャラクターもいるので、できるだけ幅広くチェックしたほうがいいです。
筆者が実際にプレイした限りでは、やはり戦士、魔法使い、僧侶、盗賊をバランスよくパーティに組み込んだほうが効率よくダンジョンを攻略できます。しかし、ゲームを進めていくと敵が強くなり、なかなか勝てなくなることもしばしば。そんなときは、あえてバランスを崩して、盗賊を削り僧侶を増やし、回復手段を増やすなどの作戦も考えられます。
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しかし一方で、他プレイヤーとのコミュニケーションがないのは味気ない、という人もいるかと思います。そんな人のために用意されているのがタイムラインです。タイムラインでは、事前にフォローしたプレイヤーの行動をすべて把握でき、これによって自分が次に何をするべきか、またどんな目標を立てるべきかが分かります。
あくまでも緩い繋がりを保ちながら、一緒に冒険している感覚を味わえるのは本作ならではの特徴。気に入ったプレイヤーや、自分より先を進んでいる先輩プレイヤーがいたら、積極的にフォローしてみましょう。ソロで黙々とプレイするよりも、楽しさが格段に増すはずです。
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取引所の開設でプレイはさらに幅広く
本作には拠点となる街がいくつかあり、そこにはたくさんの施設が存在します。新しい武器を作成する工房、戦闘に役立つアイテムを生み出す調合屋、キャラクターの職業を変更する教会などです。
そして、本作をプレイするうえで特に重要になってくるのが取引所です。ここでは、自身が作成した装備品やアイテムを出品し、資金を調達することが可能。もちろん、他のプレイヤーが出品したアイテムを買うことだってできます。ゲーム内ではレベル以外にも、装備品は強さを決定づける重要な要素。そのため、取引所を有効活用して強力な武器を揃えることが攻略の近道にもなっているのです。
また、資金稼ぎの場としても重宝します。というのも、取引所では本来なら上級者しか入手できない武器を、初心者に売ることもできるからです。ゲームを進めて強力な武器を手に入れるコツを掴んだら、それを連続で出品して荒稼ぎ。そんなところに楽しさを見出だせるのも、本作の魅力といえるでしょう。
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さらに取引所にも本作が持つ「他プレイヤーとの緩い繋がり」を体現している点も、確かな魅力のひとつです。誰がいつ、どこで売買したのかをまったく気にすることなくプレイでき、もちろん挨拶なども必要ないため、他のオンラインゲームとは一線を画する手軽さがあります。
そんな取引所ですが、ゲームの比較的序盤で開設されます。プレイスタイルによって時間は変わってきますが、筆者は約90分程度で利用できるようになりました。取引所があれば、本作の楽しさは飛躍的に増すので、まずはここを目標にプレイしてみてはいかがでしょうか。
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今回はあくまでも序盤で何をすべきかをメインテーマにしましたが、もちろんゲームはまだまだ続いていきます。いくつもの街を転々とし、物語も徐々に壮大になっていくので、その内容にも注目してほしいところです。
また、記事を執筆するに当たり本作の開発スタッフに話を聞いたところ、今後のアップデートはもちろん、タイトルでもある時のドラゴンに関わるイベントもすでに準備中とのこと。なんでも時のドラゴンは、タイムラインを活用したレイドイベントになるそうです。まずはすでに用意されている数々のダンジョンに挑戦して、いずれ来るはずのレイドイベントに備えておくとしましょう。
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