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第4回目の学校は多岐にわたる分野のクリエイターを育成している専門学校「アミューズメントメディア総合学院 東京校」です。同校では8つの学科が設けられており、ゲーム分野では3つの学科が存在しています。アークシステムワークス『ブレイブルー』シリーズのプロデューサーである森利道氏や、ゲームフリークでニンテンドー3DSソフト『ポケットモンスターX・Y』のプログラムを担当した小幡敏宏氏など、第一線で活躍するクリエイターの方々が卒業生として名前を連ねており、業界において確かな実績を有する学校として知られています。またゲーム業界各社からは“ゲームスクールウォーズ”や“リアルバウト・ゲームスクール”と揶揄されているとか……。
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様々な学科が存在するアミューズメントメディア総合学院ですが、ゲーム分野では、「ゲームプログラマー学科」「ゲームプランナー学科」「ゲームグラフィックデザイナー学科」の3つが存在しています。
■ゲームプログラマー学科
コンシューマーゲーム、PCゲーム、アーケードゲーム、スマートフォンゲーム、ソーシャルゲームなどジャンルを問わず、「プログラマー」として幅広いジャンルで業界が求める即戦力の育成が行われています。プロと同じ方法でゲーム開発実習が実施されており、入学した年に3回、就職活動用にも3つのゲーム作品の制作が行われ、2年間に計6回のゲーム制作が実施されます。
■ゲームプランナー学科
ゲームの企画を考える「プランナー」や、プログラマーやグラフィッカーに指示を出してゲームを完成させる「ディレクター」の育成が行われています。全くの初心者でも1年間でゲーム制作における最先端のノウハウを習得することができ、1年生のうちに2回のゲームディレクター経験をもち、企画者としての実務経験を積みます。
■ゲームグラフィックデザイナー学科
ゲームの画面を構成している全てのグラフィックを制作する「デザイナー」を育成します。1年で2回のゲーム開発実習、2年では2回の映像制作実習が行われます。入学時は全くの初心者でも2年間でおこなう、計4回の共同制作実習により、最先端の知識と技術を身につけることが出来ます。
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今回お話を伺った滝本先生と小宮先生
アミューズメントメディア総合学院ではゲーム業界で広く長く活躍できる人材育成が実施されており、「就職はあくまで通過点」であるとのこと。1期生の頃から貫かれている「創る・見せる・売り込む」という方針に沿って実践的なカリキュラムのもと、基礎的な事をしっかりやりながらも、常に最新の技術を手にしていくという授業が実施。今回の取材は夏休み期間中に行いましたが、なんと今年入学した1年生が早くもゲーム制作に没頭。どうやらα版の提出が近いようです。2年生の方はアンリアルエンジンを使ったゲーム制作が行われており、こちらは東京ゲームショウで公開し後ほど一般販売されるとか。
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カプコンから内々定をもらった2年生の谷山さん
また、20年を超える実績の中でアミューズメントメディア総合学院は、『ブレイブルー』シリーズの森利道プロデューサー、『戦場のヴァキュリア』シリーズの本山真二プロデューサー、『ギルティギア』シリーズの石渡太輔ゼネラルディレクター、『超次元ゲイムネプテューヌ』の小野寺真吾ディレクター、『機動戦士ガンダム EXTREME VS. FULL BOOST』の福崎恵介ディレクター、『アイドルマスター ワンフォーオール』小柳宗大ディレクターなど、ゲーム業界の第一線で活躍するOB達とのつながりが強いのも特徴のひとつ。もちろん、OBとの世代を超えた縦のつながりだけではなく、声優タレント学科、キャラクターデザイン学科など、ゲームの3学科を超えた横ラインのつながりも特徴だといいます。
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大学のように選択制・必修性を分けて単位取得を行っていると、「絶対に教えなければならないものが漏れる可能性がある」と指摘されています。「選べる」という自由度は一見、お得なように見えて実は「やるべきことを見逃してしまう」ことに繋がってしまうのだとか。必要な物を徹底して絶対に教える、というのが専門学校の強みということでした。
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また、大学と違い、専門学校では多くの卒業生が実際のゲーム業界に就職しています。そのため、卒業生からはゲーム業界の「今」の情報が常に入ってくるというメリットがあるといいます。さらに、その卒業生が新たに学校に求人をかけてくるというケースが多く、在学生は自分の希望する就職先のリアルな実情を予め知ることができるとのこと。そこで得た情報を就職活動での判断材料にするなど、より将来を見据えた選択肢として専門学校を選ぶことが勧められていました。
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下手に独学でプログラミングやCGソフトを触って、詰まって解らなくなり諦めてしまうよりは、それは専門学校で教わることとして、高校までの勉強をしっかりやっておく方が良いとのこと。3Dプログラミングでは高校の物理や数学が、グラフィックデザインでは様々な物の観察力が、プランナーには、様々な基礎知識が企画を作成する上で必要になるなど、基礎力を高校のうちから鍛えておくことが大切ということでした。
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まずは、「自分が何をやりたいか」「自分が将来どうなりたいか」という目標を明確にすることが大切です。なんとなくでゲーム業界に進むのではなく、あこがれの先輩に追いつく、追い越す、肩を並べて働くといった明確なビジョンを持つことが重要となります。そのために、自分が求めるものを教えてもらえるのかどうかを実際に学校に足を運んで確かめてみるのが一番とのことでした。
■誰でもわかる!楽しいゲームプログラミング講座
開催日程:9月13日
開催日時:13:00~17:00(予定)
集合場所:東京校(本館)
備考:要予約、参加無料、高校生以上
■大手ゲーム会社内定者が直接語る「実力の付く」説明会
開催日程:9月13日
開催時間:13:00~17:00(予定) ※受付開始/12:30
集合場所:東京校(本館)
備考:要予約、参加無料、高校生以上
■卒業生が直接指導! 「キャラクターの描き方レッスン」
開催日程:9月13日
開催時間:13:00~17:00(予定) ※受付開始/12:30
集合場所:東京校(本館)
備考:要予約、参加無料、高校生以上
■学院祭
開催日程:10月23日(金)・24日(土)
在校生が実際に制作したゲームをプレイできます。商品化を目的にアンリアルエンジン4を使用して制作されたゲームも一挙公開!AMGの全てがここで解ります!
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なお、この「夏のゲームスクール特集」は9月中旬まで随時更新予定。各記事は特集ページに一覧で表示されるため、各学校の記事を比較するのも面白いかもしれません。