続いて先日Epic Gamesが発表した『Bullet Train』と、Oculus Story StudioのVRアニメ「Henry」の2種類を取り上げ、VR酔いが発生する原因と解決方法を紹介。VRタイトルでVR酔いを引き起こす要因は、映像の遅延やフレームレートの引っ掛かり、有機ELではない液晶モニタによるブラーといったハードウェア的なものと、目から入る視覚情報と三半規管の加速感覚が一致しないこと(乗り物酔いと同様)といったソフトウェア的なものが挙げられます。
9月に公開された『Bullet Train』デモ映像
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最新バージョンのGear VRやOculus Riftは、ハードウェア的な部分で大きく改善されているようです。加えてソフトウェア的な部分で『Bullet Train』は、移動を歩きではなくワープにすることで三半規管の感覚と映像の不一致を解決しているとのことです。
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「Henry」は90fpsで動くVR3DCGアニメーション。ハグが大好きな主人公のハリネズミ“Henry”が、抱きつくことで相手を傷つけてしまうため一人ぼっちの状態から話が展開するという作品。同作はローンチ時に配信を予定しており、このコンテンツのアセットなどがGithubで公開中(要登録)とのことです。
■UE4を使用したVRコンテンツのライブコーディング、開発キーポイントは快適を第一に!
続いてUnreal EngineにおいてVRコンテンツのライブコーディングの実演と、開発のキーポイントを3つ列挙。VR酔いがあるため快適な体験を第一とすると共にVR向けコンテンツデザインの確立、そして90fpsのフレームレートを維持することが重要です。
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よくある失敗として、既存のゲームにVRデバイスを単純に対応させるだけで開発を終わらせてしまうと酔い易いゲームが出来ることを挙げました。これは、VR向きのカメラワークではないから起こることで、既存のアセットを流用してでもVR向けのゲームデザインに作り直す方が良いようです。
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フレームレートの維持については、『DOOM』開発に関わった伝説的プログラマーで同社のCTOであるジョン・カーマック氏が作成したテクノロジーを用いることである程度解決可能です。その技術は、トラッキングを非同期にすることで多少のフレームドロップが発生してもヘッドトラック部分を滑らかにするという方法を用いています。加えて、VR開発に関してUnreal Engineでは日本語開発ドキュメントの「Oculus Rift ベスト プラクティス」が公開されているため、国内における環境も充実していると解説しました。
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ライブコーディングでは、同氏が空間に“おでん”と称したオブジェクトを配置。プレビューから簡単に体験できることを述べ、Oculus Rift使用時のfpsを表示させるコマンドがあることを説明しました。また、他のVRデモとして「Showdown」を紹介後まとめにはいりました。
Unreal Engine 4においてVRコンテンツの開発には、マーケットプレイスでのアセットが充実しているため様々なものを使用出来ることや、FacebookなどでOculus開発助け合いのコミュニティが拡大していることを最後に話して、このセッションは大きな拍手と共に終了しました。
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Oculus RiftとUE4の活用事例を中心に、VR酔いに対処する開発時の注意点や方法が語られた本セッション。特にVR酔いに関しては、現時点でOculus Riftが正式発売されていないこともあり、あまり表に出てくる話題ではありませんでした。開発者だけでなく本デバイスに期待しているユーザーも、来るべき発売に備えて考慮しておくべき生理現象なのかもしれません。
記事提供元: Game*Spark