PvPだけに特化したイベントマップを実装~2016年の『ブラウザ三国志』について五味プロデューサーに聞いた

MMORPGライクな、ガチなゲーム体験が楽しめるとして、多くのプレイヤーに親しまれている『ブラウザ三国志』。2016年の新たな展開について五味プロデューサーに聞きました。

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PvPだけに特化したイベントマップを実装~2016年の『ブラウザ三国志』について五味プロデューサーに聞いた
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MMORPGライクな、ガチなゲーム体験が楽しめるとして、多くのプレイヤーに親しまれている『ブラウザ三国志』。2015年にはサービスが提供されている公式、mixiゲーム、ハンゲームの三つのサイトから登録しているプレイヤーが対決する大規模なイベント「登録サイト対抗戦」が行われ、その模様はインサイドでも追ってきました

「登録サイト対抗戦」では、『ブラウザ三国志』の通常のワールドとは異なった枠組みで、登録サイト別にプレイヤーが参加する大規模な戦闘を楽しむことができ、久しぶりにゲームに復帰したプレイヤーを含めて、大きな盛り上がりを見せました。これを受け、『ブラウザ三国志』では2016年からワールドを超えたPvPを定常的に実施していくそうです。

その初回の登録が始まるのを前に、自らもPvPが好きだという、『ブラウザ三国志』プロデューサーの五味一郎氏に詳細を伺いました。



■シンプルにPvPの魅力を味わって欲しい



―――よろしくお願いします。はじめに今回のイベント概要について教えてください。

『ブラウザ三国志』では2016年1月に、「ワールドを越えたプレイヤー間でのPvPを短期間で手軽に行えるイベント用マップ」の実装を予定しています。1ゲーム19日間の短期決戦で、二つの陣営に分かれて戦っていただきます。最大600人対600人で戦える新規マップが3つ用意される予定で、PvPの醍醐味を思う存分楽しんでもらいたいと思っています。



―――それはおもしろそうですね。どういった経緯で企画されたのでしょうか?

今夏に開催した公式、mixiゲーム、ハンゲームの登録サイト対抗戦イベントが大きな盛り上がりをみせまして、ああいった施策が求められているんだなあと改めてわかりました。そこで、これを発展させる形で何かやりたいねということになりまして。

―――なるほど。

一方で『ブラウザ三国志』もスタートから6年が経過し、今も多くのプレイヤーに楽しんでいただいている一方で、大規模な改修がしにくい面があります。運営側がよかれと思ったことでも、「今のスタイルが好き」「余計なことはしてくれるな」という意見はどうしても出てくるでしょうし。

―――わかります。

そこでゲーム内では試すのが難しい、いささか突飛と思えるアイディアでも、どんどん試していける環境が欲しいなと思いまして。今回の「19日間、二陣営で、戦争だけ」というアイディアも、イベントという形であれば可能だろうというわけです。第1回の結果を見ながら、適時修正を続けて、2回目、3回目と続けていきたいです。

今回のイベントでは、プレイヤーの皆さんには「思う存分戦って欲しい」と思っています。『ブラウザ三国志』はMMORPGに近いプレイスタイルなので、古参プレイヤーの方々はコミュニティができあがっており、戦争により人間関係を壊したくない、という人もいらっしゃいます。また、4ヶ月というのはけっこう長いんですよね、何もすることが無くなってしまう時期がある方も居るんじゃないでしょうか。かといって1回戦争に突入して長く続くと、疲れてしまう方も居ます。今回のイベントはもっと気軽に戦争だけを楽しんで頂きたいなと。


大合戦の初期本拠地イメージ


―――もしかして、五味さんも戦争がお好きですか?

好きですね。籠城して味方の盾となるのが好きです。ねちっこく、ねちっこく戦って敵部隊を引きつけ、その隙に味方の部隊に戦線を突破してもらうという。

―――性格が出ますね(笑)

『ブラウザ三国志』史上初! 深夜の休戦タイムを設定



―――1ゲーム19日間というサイクルはどこから決まったのですか?

マップの広さや参加人数などから、これくらいが順当だろうと考えました。一陣営600人という規模は、『ブラウザ三国志』における最大同盟人数に即しています。マップの面積も通常の1/4になっていますね。城や兵士もゼロから作るのではなく、ある程度の資源や名声が割り振られた状態で始まるので、保護期間が終わったらすぐに戦争開始となると思います。5人対5人などのミニマムな形も考えましたが、最終的にこのサイズになりました。

―――『ブラウザ三国志』の戦争は張り付いてプレイするスタイルの方も多いですよね。19日間も戦闘が続くというのは、ある意味苛酷ではないですか?

まさにおっしゃるとおりです。早朝の4時から突撃といった戦術が普通に行われるゲームですから。そのため今回のイベントでは、深夜2時から朝8時までは休戦ということで、操作できないようにしました。夜はしっかり寝て、自身の体力回復につとめてくださいという(笑)。



―――それは画期的ですね! ちなみに五味さん自身も参加されるのですか?

そのつもりですが、本イベントは事前登録制をとっていて、厳正な抽選の末に参加君主が決まる予定です。そのため、自分も参加できるか否かは運次第ですね(笑)。もちろん参加できなくても、運営として状況は見させていただきます。

―――募集期間はいつからですか?

12月24日から1月12日までです。両陣営の強さなども見つつマッチングを行い、当選後の確認などをふまえて、1月21日からゲームが開始される予定です。

事前登録実施中

―――登録サイト対抗戦では、武将はゼロからのスタートでしたが?

今回はプレイヤーの皆さんがこれまで育てた武将カードを100枚ずつ登録してゲームを開始できます。登録サイト対抗戦は「頂上決戦」と銘打っていましたが、武将カードの持ち込みができなかったので、不完全燃焼だった方もいたのではないかと思うんですよ。自慢の武将カードをイベントで大暴れさせていただければ。

―――通常のワールドでは最大700枚なので、戦い方もかなり変わりそうですね。

まさにそこが狙いの一つで、おそらく強い武将カードの価値がさらに強まると思うんですよ。通常のワールドでは究極まで育てた武将カードよりも、中くらいの強さの武将カード5枚の方が役に立つ場面が多々あります。しかし、今回は全部で武将カードが100枚なので、質より量の戦い方が難しくなります。そのぶん、武将カードに愛着を持って遊んでもらえるのではないかと。

―――回復カードを何枚加えるかも、悩ましいですね。

そうですね。これまでの定石が通用しなくなるので、どれを選ぶかじっくり悩んで欲しいですね。エントリー時に武将カードを100枚選択するのですが、マッチング開始まではエントリーのし直しもできますので、武将カードをどんどん育成してもらって、ぎりぎりで入れ替えたりすることも可能です。

―――イベントが始まる前からゲームが始まっているんですね(笑)

また、今回は一人で参加するのに加えて、最大30人までのグループエントリーも可能にしました。同じグループメンバーは原則として同じ陣営に配属されますので、メンバー間で武将カードの役割分担などもできます。

既存の定石が通用しない展開に



―――マップはどのようなものですか?

一応、三国志の合戦から「長坂の戦い」と銘打っており、蜀軍と魏軍に分かれて戦うというものですが、マップ自体はオリジナルです。地形もイーブンで、どちらが攻撃に向く・防御に向くといった要素もありません。また呉の武将カードが使えないといったこともなく、どの勢力の武将カードでも自由に使用可能です。

―――『ブラウザ三国志』はゲーム終了時に所持しているNPC拠点の得点数で優劣を競うゲームですが、その点はどうなりますか?

前述の通りマップ面積を1/4にしたぶん、NPC拠点数も減らしました。マップ中央にある星9の拠点(200点)が1個、星6の拠点(20点)が20個、星1(2点)が200個となっています。それぞれかけ算をすると、200点、400点、400点となります。星1の拠点も数を集めれば結構な点になるので、どこを攻めていくかが重要な要素になります。

―――その意味でもPvPメインになるわけですね。どういった戦法が考えられるでしょうか?

正直わからないです。まさに遊んでいただいて、有利な戦法を見つけていただければ。今回開かれる3つのマップで、それぞれ戦い方が変わるかもしれませんね。また、もし今回のイベントが好評なら、次回はマップに特性をつけたり、参加可能な武将カードに制限をつけたり、といったやり方が考えられるかもしれません。

―――それこそ、三つどもえなどの戦争も楽しめるとか?

そうですね。まさに登録サイト対抗戦イベントがそのスタイルでしたし。ただ三つどもえ以上になると、政治や駆け引きの要素が出てくるじゃないですか。もちろん、それが楽しいという人もいると思いますが、今回はシンプルに二陣営にしました。



―――他に大きな違いはありますか?

そうですね。チュートリアルやクエストがないこと、最初に選んだ100枚以外のカードの入手や、カード同士の合成の要素がないこと、カードの削除ができないこと、などでしょうか。その他UIなどの細かい調整や改良は行う予定です。

―――カードの入手ができないとなると、まさに最初のカードの選択や、いつ、どこで、どのようなカードを使うかが、ますます重要になりそうですね。

はい、楽しく悩んでもらえればと思います。

より戦いが白熱するように改良を計画



―――ちょっと気が早い話かも知れませんが、2016年の『ブラウザ三国志』についても、お伺いしたいのですが? いよいよ7周年ですよね。

そうですね。ゲームのバランス調整を粛々と進めていきます。いろいろとプレイヤーの皆様からご要望をいただく中で、バランス調整が滞っているのではないかという指摘があります。我々もその点は重く受け止めていて、白熱した戦いが楽しめるように、少しずつ改修していく予定です。

―――具体的に開示できる改修点はありますか?

細かい点なのですが、今の「見張り台」の効果だと、敵の攻撃や規模がすべてわかってしまうので、つまらないという意見をいただいています。もう少し軍勢の情報をぼやかして表示し、駆け引きの要素を強めるようにしていく予定です。


偵察の能力は制限され、より白熱した戦いになりそう


―――それは戦い方自体を大きく変えそうな感じですね。

他に同盟員の人数の上限を現在の600から300まで引き下げる事を検討しております。


同盟ログのUIが改良されて使いやすくなる


―――なるほど、それなら小部隊で陽動作戦といったことも可能になりますよね。

それから、今は他の同盟に攻められて本拠地を落とされると、領地が奪われてしまいますよね。しかも、味方の同盟が反撃して本拠地を取り返すと、さらにその味方に領地が奪われてしまいます。これではモチベーションが下がる一方です。そのため、本拠地が落とされても領地が奪われないようにする予定です。

―――まさか、そんな大きな改修が行われるとは思いませんでした。

メニュー周りも改修する予定です。たとえば今は自分がどれくらい強いのか、たとえば拠点への攻撃力とか、総合防御力といったパラメータがわかりませんよね。これだと不便なので、ちゃんと表示されるようにします。自分で遊んでいても、不便だよなあと思っていたのですが、ちょっと後手後手に回ってしまいまして・・・。


防御力や援軍武将の情報が追加される



都市の防御力も明示されるようになる


―――いやー、驚きました。でも、確かにますます「白熱した戦いが楽しめるようになる」のは疑いないでしょうね。いろいろと教えていただき、ありがとうございます。

こうした改修に加えて、年明けにはかなり大きなアップデートの計画も発表される予定です。他社様のタイトルとのコラボや、今春にも実施したコンビニ・飲食店等の実際の店舗様とのコラボなど、注目を集められる施策も幅広くやっていきます。ぜひ2016年も『ブラウザ三国志』をご期待ください。

《小野憲史》

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