
筆者もご多分に漏れずにインディコーナーを訪れ、さまざまなタイトルをプレイさせてもらいました。カジュアルゲームからミッドコアタイトルまでたくさんのゲーム開発者が愛を込めて展示をされている様は、意識せずとも応援をしたくなってしまいます。

そんななか目に飛び込んできたのが、可愛らしいカメの絵柄と「HELP」の文字が書かれた看板が掲げられているブース。何気なくゲーム画面を見ていますと、テキストは何も表示されないものの可愛らしいカメさんとその横には複数のタマゴが映しだされます。

するとそこに現れたのは「いかにも」悪そうな面をしたまんまるなウサギさん。

何をしでかすかと見ていると、なんとカメさんの大事なタマゴを奪って走り去ってしまいます。



そこからカメさんが奪われたタマゴを取り返すための大冒険がスタートします。操作方法は至ってシンプル、画面右側をタップし続けるとカメさんが右にコロコロ、画面左をタップし続ければ左にコロコロと転がっていきます。カメさんを画面下に落とさないようコロコロ転がし、ステージのゴールに待つ子ガメさんを助けることができれば、クリアーです。


「なんだ、カジュアルゲームか」とプレイをし続けていたのですが、ステージを進めるに連れてコースの難易度は上がっていきます。「ぐぬぬ…」と何度も挑戦をしていたところ、物腰和らげな男性が「このゲームはパズル要素もあるのです。考えてカメを動かさないとクリアできないよ」とアドバイスをくれました。

声かけてくれた人物は本作『Roll Turtle』の開発を手掛けるKira Fu / 傅君偉 (キラ・フー)さん。「ガンダム知ってる?」と質問をされ知っている、と答えると「ガンダムディステニー見た?これ知ってる?『キラ、行きます!』(同アニメに登場するキャラのセリフである)」と謎のモノマネを展開してくれました。
日本・日本人が好きというKiraさんは、昨年度の東京ゲームショウインディコーナーに出展したこと、本タイトルをクリアするために必要なこと、彼が35歳でインディーゲーム開発を1年前にはじめたこと、以前の職業がマルチメディアデザイナーでそのキャリアを通して技術的、芸術的なスキルを身につけたこと…。
赤ちゃんが生まれ、勇気とアイデアをくれたこと、インディーゲームを作成するために会社の仕事をやめ、同時に子供の成長を見守ると誓ったこと、「2015年秋配信予定」とチラシとウェブには掲載されているけど実は順調に開発が遅れていること…、いろいろなことを気さくに教えてくれました。
本タイトルの正式な配信はまだ決まっていませんが、Kiraさんいわく「今年の3月までには、AndroidとiOSで配信をします。メイビー」とのことです。
ちなみに公式のチラシも置いてあり、本稿では「カメさん」と表現していましたが、チラシ内では下記のように日本語で記載されています。
・Story
大変だ!ドロボーウサギが全部の卵が盗ってしまったぞ!ショックのあまりオヤジカメは一刻も早く追いかけでしまた。全部のコカメ卵を奪還するために、オヤジカメがドロボーウサギを追いかけるグルグル旅を今始めます!
草原からジャングルまで、砂原から雪原まで、青い空の下で、オヤジカメが彼の愛しい赤ちゃんたちが無事援助することができるでしょうか?さぁ!グルグルで旅に出よう!
濁点が間違っているところやカタコトの日本語なんかよりも、こんな可愛らしいカメを「オヤジカメ」と表現しているところに思わず笑みが溢れてしまいました。
『Roll Turtle』はリリース日が2016年3月配信予定、iOSとAndroidを予定しています。