マーザ・アニメーションが短編作品「THE GIFT」を発表、CG映像制作にUnityを活用
2016年3月16日から18日にかけて、サンフランシスコで開催されたゲームデベロッパーズカンファレンス2016で短編映像作品『THE GIFT』の制作発表が行われた。
その他
アニメ

『THE GIFT』は、「MARZA Movie Pipeline for Unity」という技術を用いて制作されている。これは全編をゲームエンジンである「Unity」でレンダリングをしているのが大きな特徴だ。
マーザ・アニメーションプラネットは、セガサミーグループのCGアニメーションスタジオだ。2009年にセガのCGアニメーション開発部門のうち映像制作事業を分社化して設立された。
2013年にはCGアニメ―ション映画『キャプテンハーロック』で、その制作技術の高さを世に伝えた。現在は、米国ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントと共同で長編映画『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』を製作している。
「MARZA Movie Pipeline for Unity」は、マーザとユニティ・テクノロジーズ・ジャパンが共同開発した技術だ。マーザが得意とするハリウッドのようなCG映像制作のワークフローに、ゲームエンジンである「Unity」を取り入れた。
これにより、制作した映像をゲームや、今注目を集めるVRなどといった様々なプラットホームのデジタルコンテンツとデータを共有することが可能となった。プラットホームの違いを超えてコンテンツを統合することができる。
データの共有だけでなく、今までのゲームエンジンのみでは表現が困難だった躍動感あふれるキャラクターの動きや、魅力的な質感表現など、表現のクオリティも向上させる。また、CPUを使用していたこれまでのレンダリングと比べ、GPUを使用できるようになり、レンダリングのスピードも格段に向上する。CG映像制作に、大きな進歩をもたらす。
『THE GIFT』は、そうした成果を映像作品として表現する。2016年4月にマーザのウェブサイトで公開を予定している。豊かなアニメーション表現を追及したという本作の公開を心待ちにしたい。
マーザ・アニメーション「THE GIFT」制作発表 ゲームエンジンUnityを活用した短編作品
《キャプテン住谷》
この記事の写真
/