【E3 2016】PSVR『バットマン:アーカム VR』いかにバットマンらしさをVRで表現するか

先日のSIEプレスカンファレンスでも発表された『バットマン:アーカム』シリーズのVR対応版『Batman: Arkham VR』。E3 2016のワーナー・ブラザースではデモが試遊できました。本作はシリーズを手がけてきたRocksteady Studiosが開発し、日本での発売も決定しているPS VR専用コンテンツ。ゲーム内の動画やスクリーンショットはありませんが、ここではプレイレポをお届けしたいと思います。

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先日のSIEプレスカンファレンスでも発表された『バットマン:アーカム』シリーズのVR対応版『Batman: Arkham VR』。E3 2016のワーナー・ブラザースではデモが試遊できました。本作はシリーズを手がけてきたRocksteady Studiosが開発し、日本での発売も決定しているPS VR専用コンテンツ。ゲーム内の動画やスクリーンショットはありませんが、ここではプレイレポをお届けしたいと思います。

今回のデモは2つのパートに分かれていました。ひとつはバットマンに変身するデモ、もうひとつはバットマンとして事件を捜査をするデモです。残念ながら『Batman: Arkham』シリーズにあるような多彩なアクションが登場するパートは存在しません。あのアクションをVRで再現するには3D酔いや移動方法などを解決する必要があるため、現状では仕方がないかもしれません。

操作方法はわかりやすく左右のPS Move モーションコントローラでバットマンの手を動かし、トリガーで道具やガジェットを掴むことができます。移動方法はテレポート方式で、移動地点を手で指定した後、親指のボタンを押すと瞬間移動。これは3D酔いを回避するため、現在のVRでは標準的になっている移動方法です。ゲームは完全に一人称視点であるため、バットマンである自分の身体は一部しか見えません。左右の手に下半身につけられたガジェットがバットマンであることを示しています。

まず最初のデモでは、おなじみのアルフレッドに誘導され、秘密基地であるバットケイブでバットマンに変身します。ブルース邸のピアノの鍵盤を触ると、エレベーターが作動。地下に潜っていきます。おなじみのグラップルガンやバットラング、捜査のためのガジェットを体に装備。それぞれのガジェットの操作方法を学ぶチュートリアル的にデモになっており、個人的にはバットラングを投げるのが楽しかったです。

マスクをかぶると変身完了。鏡をのぞくとそこにはまさにバットマンの姿が!身長などがどのように反映されているのかはわかりませんでしたが、ヘッドマウントディスプレイの位置に合わせられると小柄なバットマンになりそうで、そこはやや心配です。最初のデモはここで終了になります。あくまでも変身を楽しみ、チュートリアルを行うという形式であり、まだまだ本格的なゲームという形ではありませんでした。


さて次は捜査を行うデモです。VRで表現されたゴッサム・シティの様子はなかなかに魅力的です。PS VRは解像度の点で、Oculus RiftやHTC Viveには劣りますが、今回のデモではゴッサム・シティの薄暗い雰囲気はしっかりと表現され、それほど画質面での見劣りはしませんでした。

捜査はまず殺人事件の現場を発見するところから始まります。左のホルスターに装着している捜査デバイスで被害者をスキャンすると犯行時間の映像をその場に再現することができます。さらにデバイスを右左にひねることで、犯行の様子を巻き戻したり、早送りしたりできます。この機能で被害者の死因等を特定していきます。さらに容疑者の指紋も採取。グラップルガンで現場から離脱すると終了です。

このように捜査デモは、最初のデモに比べてゲームらしく作られています。ジャンルとしては一人称視点のミステリーアドベンチャーゲームであり、ところどころバットマンらしいガジェットが登場するという形です。ただ正直なところ、本デモをVRでやる意味があったかどうかは疑問です。アドベンチャーパートは良くできているものの、没入感のあるVRの映像や身体を動かすことによるインタラクションはありません。ゲームとしてのインタラクションは少ないものの、自分がバットマンになるといった前者のデモの方がインパクトが大きかったように思います。

本作はPS VRのローンチとあわせて今年、10月のリリース。現状のデモでは単体のゲームとしては物足りないため、続報が待たれます。やはりアクションシーンに期待してしまいますが、VRでいかに表現するか、開発者のアイデアが試されることになるでしょう。

《Game*Spark》

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