『FGO』第2部の前にストーリーを振り返ろう～第六特異点キャメロットの巻～【特集】 2ページ目

◆マシュの正体とホームズ

砂漠に2016年のアトラス院があり、さらにシャーロック・ホームズが登場するなど目まぐるしい展開でした。アトラス院は、カルデアに霊子演算装置・トリスメギストスを提供している事と、魔術礼装で制服があるので、今後もより関わってきそうな予感がします。さらにズェピア・エルトナム・アトラシアというタイプムーンファンお馴染みの名前も登場しましたね。あとは彷徨海が出れば主要な組織は出る感じですが……果たして。

突然の登場となったホームズは、この時「幻霊」と新宿特異点にまつわる話もしていました。そしてホームズやキングハサンの発言、行動によってロマニを信用し辛くなり……でもダ・ヴィンチちゃんがフォロー。どっちなの？とかなり惑わせてくる内容でしたね。

この時ホームズは疑似霊子演算装置トライヘルメスを勝手に使っていたり、その時に先に調べて結論を言えばいいのに、わざわざ主人公の前で冬木の聖杯戦争の結末を調べたりしています。その後カルデアに来たりと、正直現在一番怪しいサーヴァントなのでは……？1.5部のナレーションもホームズだと思われますが、怪しげな雰囲気ですよね。2部でどのようなポジションになるのでしょうか？

そしてマシュの中にいるサーヴァントの正体、円卓の騎士ギャラハッドをとうとう知る事ができました。まさかこんなにあっさり知る事になるとは思いませんでしたが、宝具も展開できるようになりましたね。おそらくロマニとダ・ヴィンチは知っていたと思いますが、知るまでの過程が大事だと思っていたのか。それをあっさりと出し抜くホームズよ……。

正体の事も含めて、マシュにとっては色々な試練があった物語だったと思います。特に、ルシュドの母親を守れなかったマシュの「わたし、見えていたのに、間に合わなかった……！」という慟哭は見ていて辛いものがありました。

◆十字軍とルキウス

『FGO』世界でもアーサー王の存在は物語ではなく、歴史として刻まれているようです。そもそもこの特異点には十字軍がいるという話でしたが、ふたを開ければ円卓の騎士ということでした。公式情報としての扱いにしていいか不明ですが、奈須きのこさんの日記「竹箒」によると、この特異点では、主人公たちが来る前に「偽りの十字軍」を召喚する謎のサーヴァントが登場していたようです。リチャード一世とは別人らしいことも書かれていますが、リチャード一世自体は『Fate/strange Fake』に登場済。アーサー王のファンでもありますね。この「偽りの十字軍」を召喚したサーヴァントが一体誰だったのかは、気になります。

そしてベディヴィエールが最初に騙った「ルキウス」という名前は、アーサー王の物語に登場するローマの皇帝の名前です。『Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ』のアーサー・ペンドラゴンの回想で登場していますが、『FGO』世界と同一かは不明。ちなみに作中では、アーサーの聖剣によって肉体どころか歴史上からも消えるというとんでもない展開が起こります。この設定が生かされたままだったら、2部に大きな影響がある気がするのですが……。

◆まとめ

読み終わると、辛く美しい話でした。女性サーヴァントたちがかなり心の癒しだったな……と思います。語りきれませんでしたが、実装直前にイベントがあった三蔵も可愛く、かっこよかったですね。著者は「Fate/Grand Order THE STAGE -神聖円卓領域キャメロット-」を鑑賞していた事もあり、読み返していると自然と脳内に舞台の歌が流れてきました。2月にBlu-ray&DVDが発売とのことなので、興味があればぜひこちらも見てみてくださいね。