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2018年2月にバンダイナムコエンターテインメントから発表された『アイドルマスター』シリーズの完全新作『アイドルマスター シャイニーカラーズ(シャニマス)』(BXD開発)。本作は、スマートフォン向けブラウザゲームプラットフォーム「enza」向けの新作で、完全新規となる新しいアイドルたちが登場します。
今回、筆者はプロデューサーのみならず、多くのゲーマーの注目を集める『シャニマス』を一足先に体験。未だゲームの大部分がベールに包まれている本作の概要と魅力をお伝えしていきます。
※本記事で掲載している画面は開発中のものです。
◆音ゲーが一切関わらない「アイドルの育成」
まず、本作について最初にお伝えしなくてはならないのは、近年の『アイマス』作品で主流になっている音ゲー(リズムゲー)ではないということです。『シャニマス』はアイドルプロデュースに重きを置いており、初期の『アイマス』エッセンスがあるといえばわかりやすいかもしれません。
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作中では、8週間ごとに区切られた1シーズンをレッスン/お仕事/オーディションをしつつ、シーズンごとに設定された目標の達成を目指していきます。この目標をクリアすると、さらにプレイできるシーズン(4シーズンが最大)が延長されますが、仮に目標がクリアできなかった場合はその時点でメイン設定しているアイドルを「フェスアイドル」に登録。フェスアイドルは、ライブ対戦のときに使うユニットに編成できます。
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レッスンは主にアイドルに設定されたVo(ヴォーカル)Da(ダンス)Vi(ヴィジュアル)というパラメータを大きく上昇させ、その属性ごとのレッスンが計3つ用意されています。一方、お仕事では、メンタルとファン数というパラメータを大きく上げられます。お仕事でもVo/Da/Viを上げられるものの、上がり幅はレッスンの方が大きくなっていました。これらのパラメータは後述するオーディションで大きな役割を担っています。ちなみにファン数を一定まで上げていくとアイドルランクがアップします。ここは従来の『アイマス』作品ではお馴染みですね。
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なお、メインに設定しているアイドルには体力値があり、レッスンやお仕事などをしていくと体力が減っていきます。体力が低くなると、レッスンなどが上手くいかなくなることがある(トラブルが起こってしまう確率が高くなってしまう)ので、そのときはお休みしてもらいましょう。休ませると1週消費しますが、アイドルの体力が回復します。プロデューサーたるもの、アイドルに無理はさせないように!
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レッスンやお仕事の合間には、メインに設定しているアイドルとのコミュニケーションイベントが発生する場合も。ここではシリーズ作品お馴染みとなっているコミュ選択画面が表示され、グッド/パーフェクト以上のコミュニケーションを取ると、アイドルのテンションがアップします。さらに思い出アピールレベルも上がっていくので、可能な限りパーフェクトを取りたいですね。
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また、サポート編成に入れているアイドルたちのサポートイベントが発生することもあり、筆者がプレイした際は、L’Antica(アンティーカ)の面々が登場するフルボイスの日常風景が見れました。しかもこのサポートイベント、思った以上にボリュームがあるので、アイドルの一面を見るには最適なものとなっています。
◆これもファンのため!オーディションに挑む
さて、そんなこんなでレッスンやお仕事をこなしてパラメータを上げたあとはオーディションに挑みます。オーディションは最もファン数を多く得られるので、目標のファン数に到達するには必須級。また、オーディションに挑む前は、ホーム画面から見られるVo/Da/Viの流行を把握しておきましょう。
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画面右:自アイドルとライバルのNPCアイドル
画面下:アイドルのスキル
オーディションでは、Vo/Da/Vi各属性の審査員が1名ずついて、前述した「流行」はこの審査員の属性に対応。流行している属性の審査員にアピールをすると、通常より星が多くもらえます(最も流行している属性が星の獲得量3倍。次に流行している属性が2倍となる)。この星というのはオーディションを勝ち抜くために必要なものなので、意識的に獲得しましょう。というか絶対に獲得するべし!
また、自分以外のライバルアイドル(NPC)もおり、同時にオーディションが進行していきます。オーディションが始まると、プロデューサーは、アイドルのスキル選択肢3つからどれか1つを選んだあと、どの審査員にアピールするかを選ばなくてはいけません。アイドルのスキルは「審査員の1人にVoアピール2倍」などさまざまな効果がありますが、出てくるスキルはランダムなので、上手く使いどころを見極める必要がありそう。アピールでは、色分けされたアピールゲージの中で動く線をどこで止めるかによってアピールスコアが増えていきます。
最も良い判定の「パーフェクト」は白いエリアで止めると発動するのですが、タイミングは結構シビア。ただし、この白いエリアは、レッスンの説明あたりで触れた「メンタル」というパラメータが多いほど、エリアが拡大します。
審査員はアピールが1回終わるごとにアイドルに言葉(評価)をかけてきます。良い評価であればいいのですが、ひどい言葉を言ってきてアイドルのメンタル値を削ってくることも(ウチの大事なアイドルに……)。この数値がゼロになってしまうとその時点でオーディションが終了してしまうので、アイドルのスキルで回復したり、そもそものメンタル値をあらかじめお仕事で鍛えておく必要がありそうです。
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しかし、ここで難しいのが、ただ流行のままアピールを連発するだけでは良くないということ。というのも、審査員にはそれぞれゲージが用意されており、それが一杯になると、帰ってしまうのです(3人全員帰るとオーディション終了)。そのため、プロデューサー(とアイドル)は審査員が帰るまでにたくさんの星を獲得して1位にならなくてはいけません。
ゲージがマックスまで溜まったとき、最後にアピールしたアイドルは「ラストアピール」を発生させ、多くの星を獲得できます。このラストアピール、絶対に獲得したいところですが、NPCに取られてしまう恐れもあるので、計画的に審査員のゲージを貯めていきましょう!ラストアピールを取るために、あえて流行していない属性の審査員にアタックする、という手も良いかもしれませんね。ちなみに、アピールをする順番は画面右上あたりに表示されており、ターンごとに順番は異なります。
◆新しい、でも懐かしい。それがシャニマス
本作は、シーズンが8週間(8ターン)しかないゆえに、どれを伸ばしてどれを伸ばさないか、いつ休息を取らせるかを考え、オーディションではどのスキルを使いどの順番で審査員にアピールするのかなども計画しなければなりません。本作は華やかに見えて、非常に戦略的で遊び甲斐のある作品だと言えるでしょう。
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そして、これも忘れてはいけない……アイドルたちの魅力も大変素晴らしいです!!!!!!!!!!!!!!!!Spineで非常にグリグリかつヌルヌル動くアイドルたちは可愛く、「アイドルごとに動きが存在」していることが特徴的です。例えば、作中に登場する三峰結華(みつみねゆいか)というアイドルは眼鏡をかけているのですが、体が動くと眼鏡も独立して動き、ズレると眼鏡を直すアニメーションが入るのです。最初に見た時は思わず感動しました(カワイイ……と口から漏れ出てもいました)。
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また、ゲーム自体の動作も軽快でタッチレスポンスも良好。当然、機種によって差はあるものと思われますが、現状、ハイエンドな端末を要求されることはなさそうだと感じました。
『アイマス』シリーズ完全新作として突如現れた新星『アイドルマスター シャイニーカラーズ』。謎の部分も多かった本作ですが、その正体は、初期作品を思わせる原点に立ちかえった『アイドルマスター』であり、まったく新しい『アイドルマスター』でもありました。既に他事務所でプロデューサーとして活動している方はもちろん、今まで『アイドルマスター』に触れてこなかった方、そして音ゲーが苦手だからと敬遠していた方にもオススメできる作品です。
『アイドルマスター シャイニーカラーズ』は、enzaにて、2018年春配信予定。なお、本作の先行プレイ後、『アイドルマスター』シリーズの総合プロデューサー坂上陽三氏と、『シャニマス』を担当されている高山祐介氏へのミニインタビューの機会もいただけました。こちらは近日、別記事にてご紹介する予定なので、お楽しみに!
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