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誰も見たことのない、新たな「北斗の拳」を描く、2018年3月8日発売予定のPS4向けアクションアドベンチャーゲーム『北斗が如く』。「北斗の拳」の世界観をモチーフに、『龍が如く』のシステムを融合させたコラボレーション作品で、原作とはパラレルワールドとなるオリジナルストーリーが展開します。今回は、本作のプレイレポートをお届けします。
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『北斗が如く』の物語は、核戦争後の荒廃した世紀末の荒野にある奇跡の街「エデン」を舞台にしたオリジナルストーリーで進行していきます。序盤からライバルのシンとの戦い、コロセウムでの死闘、凶王軍の襲撃など次々と物語が展開。キャラクター同士の因縁も回想シーンを挟みながらしっかりと描かれているので、「北斗の拳」の原作を知らないユーザーも世界観に入りやすく、原作ファンにはおなじみの人物がどんな立ち位置で登場するのかといった楽しみ方もできます。
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キャラクターグラフィックは、漫画のイラストがそのまま動いているような描き込みがされており、肌や髪の毛の質感はリアリティがあり、臨場感と迫力を感じました。それが最も味わえるイベントシーンは、声優陣による迫真の演技も相まって非常にドラマチックに仕上がっていました。本作の登場人物の大半は、『龍が如く』シリーズに参加したことがある声優さんがキャスティングされていますが、『龍が如く』シリーズのキャラクターを思わせる役どころになっているのもおもしろいポイントです。
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秘孔を使ったバトルは、『龍が如く』らしい多彩なコンボに加え、北斗神拳の技の数々がテンポよく発動するので爽快感がありました。ケンシロウの能力が一時的にパワーアップするバーストをすれば、より圧倒的な戦いができるだけでなく、飛び蹴りを使ったトリッキーな戦術も追加されます。また、一撃必殺の「ジャスト秘孔」を特定の敵に当てて倒すと、一部の断末魔の叫び声が武器として使用可能。ケンシロウは基本的に拳や蹴りなど肉体を駆使して戦うので、武器を振り回す様は新鮮でした。
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群がる悪党との戦いは一騎当千の快感を得られますが、シンやトキといった拳士との1対1の戦いは、スピーディで緊張感がありました。華麗に攻撃を交わして撃ち合う姿は、激しいながらもどこか優雅さがあります。ただし、油断していると一気に技を繋げてやられてしまうので、一瞬たりとも気が抜けません。さらに、「北斗の拳」らしい要素として、巨大な敵とのバトルも楽しめました。ケンシロウよりも数倍大きな敵に相対したときの威圧感はすさまじく、思わず息を呑んでしまうほど。ガードを駆使しなければ風圧でダメージを受けてしまうので、相手の隙を突く戦略的な戦い方が味わえます。
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育成は、レベルアップや色々な体験を通して手に入る「宿命珠」を使用して、ケンシロウに秘められた能力を解放していきます。さらに、トキと修行したり、物語を進めることで封印されている技を解放できます。装備アイテム「宿星護符」は、特定の人物との出会いや物語を終えることで作成でき、様々なキャラクターの力を使えるアイテムです。キャラクターによって能力や発動条件がことなり、バトル以外で効果を発揮する護符もあるので、状況に応じて切り替えて進めていきたいですね。
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アドベンチャーパートでは『龍が如く』のゲームシステムが生かされており、シリアスなドラマ部分とは対称的にコミカルな表現も見られました。たとえば、プレイスポットの「デス・バッティング」。これはバイクで突っ込んでくる無法者を、バッティングセンター感覚で鉄柱を使いぶっ飛ばすというミニゲームです。バット感覚で鉄柱を振り回すケンシロウも、バイクで突進して100メートル以上吹っ飛ばされる無法者もシュール。いい音でかっ飛ばすと絶妙な快感があり、つい何度もプレイしてしまいました。
世界観としては、回復アイテムが干し肉や石のような乾パンなど実際に原作の漫画に登場するものが忠実に再現されており、世紀末感が出ていましたね。板チョコレートなどは本当に貴重なイメージがあり、ここぞというときにとっておいたほどです。また、北斗神拳は戦いやプレイスポットで使うだけでなく、砂嵐で目が痛くなった人や頭痛がする人など、困っている人々の治療にも使用できました。
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とにかく広い荒野を、バギーで探索する新要素もご紹介します。バギーはカスタマイズが可能で、ジャンクパーツを特定の素材と組み合わせて修理し、スピードやカーブ性能、燃費を上げられます。荒野には集落やアイテムがあり、特定のパーツがあれば岩を壊して進むなどさらなる奥地も探索できるとのこと。荒野には無法者たちがヒャッハーしているので、時々蹴散らしてスカッとするのもおすすめ。さらに、宝の地図があればそれを手がかりにレアなアイテム探しも楽しめるので、一度荒野に出たらガソリンの残量ギリギリまで帰ってこられないかと思います。
以上、2018年3月8日発売予定、PS4向けアクションアドベンチャーゲーム『北斗が如く』のプレイレポートでした。