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2018年5月3日より正式リリースが開始されたゲーム向けサブスクリプションサービス「Utomik」。興味はあったけれど、日本語に対応していないこともあってどういうサービスなのかわからず、まだ手を出していないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では筆者が実際に「Utomik」を利用してみて感じた使い良い点や、逆に改善して欲しかった点などをご紹介。アカウント登録からゲームプレイまで、筆者によるサービス利用の様子と共に「Utomik」の使い心地についてお伝えします。
そもそも「Utomik」って何?
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「Utomik」とはUtomik.Incから提供されているゲーム向けサブスクリプションサービスです。「サブスクリプション」とは、コンテンツやソフトを購入するのではなく、その使用権を一定期間借用し、利用した期間分の料金を支払うという仕組みのサービス方式のことで、既に「Netflix」や「Spotify」など、映像や音楽の分野では主流となりつつある提供方法になっています。
早速使ってみる
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というわけで、早速Utomikを使用すべく公式サイトへ。必要な情報を登録して、アカウントを作成した後、プラン開始の項目をクリックすると、どのプランを利用するかを決める選択画面へ移行します。「Utomik」には個人で利用する通常プランと、家族4人まで使用できるファミリープランが存在し、ファミリープランでは追加でペアレンタルコントロール機能が使用可能になります。
価格はファミリープランが月9.99ドル、個人プランが6.99ドルとどちらもお手頃。さらに、両プランとも14日間の無料体験期間が存在します。ただし、対応OSはWindows7以上と、MacやLinuxはサポートされていないので、これらのOSを使用している方は注意が必要です(なお、この2つのOSについては今後のサポート予定もないとのこと)。
プランを選択すると、そのまま支払いの確認画面へ。支払いには各種クレジットカード(Vプリカも可)かPaypalが使用可能でした。支払いを終えるとクライアント版がインストール可能になるので、そのままインストール。その後クライアント版からもう一度アカウントにログインすると、晴れて「Utomik」を使用可能になります。
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ゲームのインストールはこのクライアントから可能。そのほかにも、プランの管理や各種設定、サポートへのアクセスなども全てこのクライアントから行うことが出来ます。また、実装予定タイトルのチェックや各タイトルの必要・推奨スペックも確認可能。加えて、ゲームの検索機能も充実しており、タイトルのみでなくパブリッシャーやジャンルでもゲームを探せるようになっています。それだけでなく、スタッフによるお勧めタイトル一覧も存在するため、やりたいゲームに悩むことなくサービスを利用することが可能です。
そして、気になる収録タイトルですが、記事執筆時点では初代『ボーダーランズ』や『Dead Island: Riptide』、『Metro 2033 Redux』や『セインツロウ IV』などの大型タイトルから『Shadow Tactics』や『Aragami』、『Bridge Constructor』などのインディー作品を含めた計777作品が利用可能。この他にも『STAR WARS バトルフロント II』や『Batman: Arkham City』などが収録されています。
筆者の印象としては、やや古めのタイトルが多いながらも、ボリュームのあるゲームが十分に揃っているため、多少物足りないながらもラインナップに対しては特に不満を感じませんでした。今後も随時タイトル追加が計画されており、直近では『HITMAN』シリーズの実装も予定されているそうですが、実は一部の作品を除いたほとんどの収録タイトルが日本語非対応。そもそもサービス自体がまだ日本語に対応していないため、これに関しては今後のサポートを期待したいところです。
いよいよゲーム開始!
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続いて、いよいよゲームのダウンロードを開始。実は「Utomik」は他のサブスクリプションサービスとは異なり、ストリーミングではなくダウンロードでゲームを配信する形式をとっているため、ゲームプレイには該当ゲームのファイルをPCに落とす手順が必要です。そのため、ドライブの残り容量には要注意。
その代わり、最小限のデータを落とすだけでゲームがプレイ可能になるほか、プレイ中でもバックグラウンドでゲームをダウンロードできるため、待ち時間を発生させることなく遊ぶことが可能という利点も。ただし、バックグラウンドでのダウンロードは同時に1つまでしかできないため、1つのゲームをプレイしながらいくつものゲームを落とすことは不可能であることに注意が必要です。
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肝心のゲームプレイですが、途中でクラッシュする、フリーズするなどの問題は特になく快適にプレイ可能。ただし、たまに起動がうまくいかず、何回かやり直す羽目になることがあったほか、クラッシュレポートの送信にかなり長い時間がかかったため、これらの点には今後の改善が望まれます。
その他に気になった点としては、ユーザーによる評価システムが挙げられます。「Utomik」にはプレイしたゲームを星0.5から星5までの10段階で評価できるシステムがあるのですが、まだ新しいサービスであるためか星0か星4.5~星5のタイトルが多く、評価が両極端になっているためあまり客観的な判断基準としては機能していなかったように感じました。
収録タイトルのラインナップなど、粗削りに思える点はいくつかあるものの、ゲームの検索性やプレイまでの待ち時間の少なさをはじめとした使い勝手に関してはかなり優れていると感じられた「Utomik」。先述の通り14日間の無料期間も存在するため、本記事を読んで興味が湧いた方は一度使ってみては如何でしょうか。