「プレステ クラシック」は名作揃いだけど、俺が遊びたいのは“この20本”─筆者独断&厳選の「俺クラシック」はこれだ!【特集】

スーパーファミコンやメガドライブ、PCエンジンなどが1988~1990年にかけて登場し、多くのゲームファンを魅了。ゲーム市場が大いに盛り上がりました。

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「プレステ クラシック」は名作揃いだけど、俺が遊びたいのは“この20本”─筆者独断&厳選の「俺クラシック」はこれだ!【特集】
「プレステ クラシック」は名作揃いだけど、俺が遊びたいのは“この20本”─筆者独断&厳選の「俺クラシック」はこれだ!【特集】 全 41 枚 拡大写真

──さあ、ここからはガチの時間だ!

「俺クラシック」などと仰々しい肩書のわりに、手堅いタイトルばかりだったと感じたそこのあなた。ご安心ください、本番はこれからです。

ここまでのタイトルも個人的に大好きなものばかりですが、カジュアルとコアの境目をゲームライター的な視点で考えたチョイスでもありました。しかしここからは、ゲームライターの肩書も下ろし、読者の認識度合いも意に介さず、「真・俺クラシック」の20本をお披露目します!

知らないタイトルばかり? ならばこの機会に知ってほしい。本当に面白いの? もちろんです、ただし相性の有無はあり! そんな個性的なタイトルばかりが並んでいます。もちろん、ただマイナーな作品をピックアップしたわけではありません。実際に遊び、心に残ったものだけを厳選。読者がついて来るかどうかも度外視で、ただひたすらに「真・俺クラシック」を語るひととき、どうかお付き合いくださいませ!

◆カードバトル、ガンシュー、対戦格闘にアクションなど、多彩なジャンルからチョイス!


■『エンドセクター』

デッキ構築型の対戦カードバトルでは、この『エンドセクター』が一押しです。初っ端から読者置いてけぼりな気配をひしひしと感じますが、「真・俺クラシック」なのでご容赦を!

昨今、オンラインを介した対戦型カードゲームなどが盛り上がりを見せていますが、当時もこのジャンルからは様々な作品が登場しました。その中から選んだ『エンドセクター』は、現実とファンタジーそれぞれで物語が進行し、ボーイミーツガールや刺激的な世界での冒険などが同時に楽しめる贅沢な作りになっています。

本作のカードバトルは、リアルタイムで進行します。そのため、ユニットが出せる状態になっても敢えて待ち、既存ユニットで敵の攻撃を受けた直後に新ユニットが場に出るようにタイミングを見切る…といった戦略も可能。時間の経過と戦略をどのように組み合わせるか、そこを見極める駆け引きもたまりません。

また、物語はノベル形式で展開しますが、そのテキストのセンスも実に良質。どこかゲームブックを思わせるような文体は想像力を刺激し、先に進みたくなる訴求力に溢れています。物語とゲーム性が両立しており、今でも忘れがたい一作です。

■『幻世虚構・精霊機導弾』

前述の「俺クラシック」では『高機動幻想ガンパレード・マーチ』をピックアップしましたが、こちらでは『幻世虚構・精霊機導弾』を推させていただきます。『ガンパレード・マーチ』好きならばご存知の方も多いと思いますが、両作品は設定的に繋がりがあり、浅からぬ関係性を持っています。

とはいえ、世界そのものは異なるため、いずれも作品単体だけで楽しめます。しかも、ジャンルも大きく異なっており、こちらはなんとガンシューティング。決められたルートを自動的に進みながら、並み居る敵に立ち向かいます。

このレールウェイの動きが、時に大胆なアクションを見せ、そのダイナミックさに惚れました。特に、大型ボス「アウドムラ」の周囲を旋回しながら上昇していくシーンでは、「巨大な敵に立ち向かう高揚感」に刺激され、興奮度MAXで戦った覚えがあります。

戦闘の成果次第を、武装の強化に費やすかスコアの加算に回すか、任意で選べる点もユニークでした。強化すれば戦闘は楽になりますが、必然的にスコアは低めに。かといってスコアに回すと、腕前次第ではクリアもままなりません。スコアとクリアの関係性も、プレイヤーを悩ませる嬉しい要素のひとつです。

■『ベルデセルバ戦記 ~翼の勲章~』

プレイステーションが3D描写を大きく進化させ、その影響としてフライト系STGも盛り上がりを見せました。このジャンルは『エースコンバット』シリーズなどが知られていますが、筆者の「真・俺クラシック」には、『ベルデセルバ戦記 ~翼の勲章~』が入ります。

本作の自機はジェット戦闘機ではなく、いわゆる飛空船。音速を超えるようなハイスピードな戦闘こそ味わえませんが、独特の浮遊感を楽しめる唯一無二の作品です。攻撃手段も、ミサイルのような近代兵器はなく、重力に引かれて落ちていく弾の軌道を前提とする位置取りなど、世界観とゲーム性のマッチングも素晴らしいばかり。

高速ではないからこそ、思い描くように自機を動かせる感覚。現実世界でも味わえない、飛空船の操縦。そして、星の命運を左右する物語の一端を担う壮大さ。その全てを受け止める大空は、どこまでも遠く、そして高く広がっています。

ちなみにプレイする時は、ゲームを立ち上げると自動的に流れる主題歌(しかも新居昭乃さん!)をまず聞くのが定番でした。歌声までもが素晴らしい…!

■『ロビット・モン・ジャ』

オリジナルの「プレステ クラシック」には『JumpingFlash! アロハ男爵ファンキー大作戦の巻』が収録されていますが、こちらで推すのはシリーズ3作目に当たる『ロビット・モン・ジャ』。『JumpingFlash!』の名前がないため、知名度はやや劣るかもしれませんが、シリーズの魅力をしっかりと受け継いでおり、アクションの楽しさは言うまでもありません。

宇宙市役所に勤めている主人公は、住人から寄せられる声に応えるべく奔走します。どんな大事件が舞い込むかと気合を入れて挑んでみると、「飛ばされた洗濯物を回収して欲しい」など、生活に密着した悩みが多数。依頼内容だけでなく、住人の性格や世界観などがいい意味でユルいため、気張らず手軽に楽しめる作りになっています。トラブルを起こさずにはいられない大統領令嬢や、スケールが大きいイタズラを頻発する5歳児など、いずれも愛らしい面々です。

その中でも、様々な問題(腹痛など)に阻まれ、自身の任務を役所に丸投げする「秘密特捜隊DOT」の一貫したフヌケ具合など、突き抜けていて目が離せません。悪の組織ながらも、悪に染まりきれない「イタチ団」の存在と相まって、やんちゃな息子たちを微笑ましく見守るような気持ちになることも。

『JumpingFlash!』シリーズのアクション性と、愛すべきキャラクターたちが融合した「ユル楽しさ」は、時折あの世界に帰りたくなるほど魅力的です。

■『サイキックフォース』・『サイキックフォース2』

プレステ時代の対戦格闘ゲームならば、『サイキックフォース』が飛び抜けて好きでした。超能力バトルを嫌いなわけがない! しかも、本作の戦いの舞台は空中。360度自由に動けるフィールドを縦横無尽に駆け巡り、それぞれの超能力を駆使して戦います。

キャラクター比で見てフィールドが広く、遠距離攻撃が可能な超能力も多いため、未プレイの方から「シューティングじゃないの?」と誤解されることも。しかし、遠距離攻撃が可能といっても、その弾速や性能は様々ですし、技の発動に伴う硬直もあります。安易に連打してもあっさり回避されてしまいますし、むしろ硬直を狙われて手痛い反撃を受けることに。レンジが広いだけで、ゲーム性自体はしっかりと対戦格闘のバランスに則って作られています。

見た目の斬新さ、言い換えるならば異質さで敬遠された面も皆無ではありませんが、踏み込んでみればその奥深さ、楽しさは盤石。ちゃんと練り込まれたゲーム性を土台に、超能力という演出が彩る『サイキックフォース』は、今でも惚れ込んでいる作品のひとつです。

ちなみに、続編となる『サイキックフォース2012』がアーケードやドリームキャスト、PCなどに展開しましたが、その『2012』の内容を取り入れつつ、他にはない要素を加えた『サイキックフォース2』がプレステ向けに登場。『2012』との最大の違いは、相手の超能力を使用できる「PSY-EXPAND」の存在です。

この要素を分かりやすく例えると、「昇竜拳を使うザンギエフ」や「波動拳を放つブランカ」といったキャラで対戦できるようになります。キャラごとの攻め方・守り方が一変するのはもちろんのこと、その組み合わせは膨大。全ての超能力が使えるわけではありませんが、遊びの幅が大きく広がること間違いなし。

対戦格闘である本質と、これまでにはなかった大胆すぎる新要素を併せ持つのは、シリーズ作の中でも『サイキックフォース2』だけなので、原点である初代と共に「真・俺クラシック」入り。どちらも捨てがたい!

■『ラクガキショータイム』

多人数対戦が可能な乱闘アクションゲームと言えば、『大乱闘スマッシュブラザーズ』が桁外れの知名度を誇っています。しかし当時の筆者にとっては、この『ラクガキショータイム』こそが乱闘ゲームの代表作でした。

タイトルにある通り、続々と登場する敵やプレイアブルキャラはいずれも、まるでラクガキのようなビジュアル。それでいて“雑”な印象は全くなく、ラクガキながらも多彩なアクションがプレイヤーを魅了します。

最初期に操作できるキャラは、ユキヲ、ササミ、ピータン、ツボハチの4人。しかしゲームを進めることで、最大で17名が使用可能に。ちなみに本作が発売された1999年は、『スマブラ』シリーズ1作目が登場した年でもあります。この『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』で操作できるのは、最大12ファイター。数の上では、『ラクガキショータイム』に軍配が上がるのです!

ただ、長所だけ挙げて比べるのは姑息なので、『ラクガキショータイム』の残念な点も記しておきます。17名ものキャラクターが使用可能で最大4人までの対戦が楽しめるのは大きな魅力ですが、全キャラのバランスが取れているとは言い難く、勝負だけを追い求めると決まったキャラばかり使う対戦になることも。“ハチャメチャ度合い”を楽しめるかどうかが、評価の分かれるところです。

ホーミング移動やスマイリーボールなど、他の対戦アクションにない要素も数多いため、未だに唯一無二の楽しさがある『ラクガキショータイム』。ゲームアーカイブス版があるため、今でも遊びやすいタイトルです──が、マルチタップに対応していないため、多人数プレイはオリジナル版でしか楽しめません。この点が、本作の一番残念なポイントかもしれません。



「真・俺クラシック」はまだまだ続く! RPG系からは9作品をピックアップ
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《臥待 弦》

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