『マブラヴ』シリーズのこれからについて
──今後の『マブラヴ』シリーズのロードマップを教えてください。
tororo10年後、2030年までに何をやりたいかというと、ハリウッド映画の上位200位くらいまでに『マブラヴ』を入れたいと考えています。ここに日本のコンテンツは殆ど入っていないので。世界の市場規模に影響力を持った映画が作れるIPにしたいっていうのが、この10年で僕がやりたいことです。ただ、僕はハリウッド映画がやりたいわけではありません。10年、20年たったら映画自体の構造が変わっている可能性も勿論あります。
仮に、10年後を見越した育成ゲームを作り、そこで育てたキャラクターを映画に登場させられるとしたら……。『マブラヴ』って新人を出すと大体8分以内に死んじゃう過酷な世界なのですが、自分が10年間育てたキャラクターが家に帰ったらいないという事実があり、プレイヤーは完全に作品世界の循環に入れますよね。それくらいの衝撃を与えられて、みんなが主体を持って未来のテクノロジーのようなものに対して関与している状態にしたい、というのが『マブラヴ』IPですね。
──そこに至るにあたり、まず直近で決まっているものはありますか?
tororoまず決まっているのがアニメ化です。実は『マブラヴ』本編のアニメ化は初めてなので、1クールやそこらでは終わらせないつもりです。続報を楽しみにしてもらえればなと思います。3月は独自イベントとAnimeJapanですね。5月はコミケ、7月のアニメエキスポ、10月22日はまたイベントをやろうと思っています。そこから冬コミ前後で何かが起こるかもしれませんね。

──『君が望む永遠』の新作と『Project Mikhail』、『インテグレート』の情報についても教えてください。
tororo『君が望む永遠』は、勘違いされている人も多いと思うんですけど、リメイクではなく完全新作……リブートです。当時、吉宗さんやアージュのスタッフが考えていたものが現代になったときに、全く同じ内容の『君が望む永遠』を作っても、僕は共感性が薄いと思ってます。開発中の『Project MIkhail』は、ロボットが格好いい、戦闘がすごいという英語圏の人に向けて、『君が望む永遠』のリブートは、人間ドラマや三角関係に反応する日本を含むアジア圏の人たちに向けて作っていきます。
『インテグレート』はプロットや企画は作り始めているんですが、もっとたくさんの人が遊べる方式を考えています。色々ネタはあるんですが、我々aNCHORは、親会社がエイベックス・テクノロジーズっていうテクノロジーの会社なので、テクノロジーとIP・コンテンツが融合したものができていくんではないかと思っています。
──音楽の評価が高い『マブラヴ』シリーズですが、音楽ライブの予定などはあるのでしょうか?
tororoやるでしょうね。アージュも20周年、『マブラヴ』も15周年なのでやりたいという機運は高まっています。3月か5月には発表できると良いかな、と思っています。

──最後に、読者の方に向けてメッセージをお願いします。
きたくおうコミケ98に受かったら、『マブラヴ』ブースに『イモータル』の動くものを持っていきたいです!
tororo『マブラヴ』は物語がとても素晴らしいので、今まではPCでしかプレイできなかったという高いハードルを下げて、みんなが物語に入れるような入口を増やしていきたいと思っています。
僕が学園モノをつくっているとき、キャラクターとの出会いをとても大事にしていました。お客さんとキャラクターが出会ったときに、運命の出会いをして好きになってもらいたいなと。なので、この記事をここまで読んだ方には絶対に将来なにかで関わることになる『マブラヴ』を楽しみにしていただきたいですね。
きたくおうあと伝え忘れたのですが、『イモータル』は余裕があればPC版やコンシューマ版をリリースしたいです。みなさん応援をよろしくお願いします!
──ありがとうございました。