『アークザラッド R』大型アップデート直前に伺った、開発者特別座談会・後編―リリース約1年半を振り返った手応えや課題は?

『アークザラッドI・II』を生み出した原作スタッフらと『アークザラッドR』の開発陣による特別座談会後編。アークザラッドの“世界”のこれまでの振り返りと、2月からの新要素「“世界”復興」を絡めた、アークザラッドRの“世界”のこれからについて語っていただきました。

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『アークザラッド R』大型アップデート直前に伺った、開発者特別座談会・後編―リリース約1年半を振り返った手応えや課題は?
『アークザラッド R』大型アップデート直前に伺った、開発者特別座談会・後編―リリース約1年半を振り返った手応えや課題は? 全 18 枚 拡大写真

◆『アークザラッド R』から携わって感じた魅力


――西川さんも、キャラクターが増えた部分はあれど、開発当時から大きな変化はない感じですか?

西川ヤスヒロ(以下、西川)そうですね。僕は、第五章からストーリーの都合上、デザインするために原作の方と関わる機会が増えました。このキャラクターは当時こういうふうに考えていたとか、制作秘話みたいなのがたくさん聞けて、結構ビックリすることもたくさんあるんですよ。濃密なやり取りができて結構楽しいですね。


小山そうですよね。密にやっています。

――西川さんは、プレッシャーは大きくなかったですか?

西川Twitterをよく見ているんですけど、『アークザラッド R』から登場するキャラクターを描いてくれている人が多いんですよ。それを見ると手応えを感じることができました。ハルトとミズハは第五章に入ってからどんどん関係性が可愛くなって、仲良くなっていくんですね。その流れで『アークザラッド R』から登場するキャラクターをもっと好きになってもらえたらと思いますね。

――逆に、描くのが難しかった原作キャラはいましたか?例えば、アークやククルなど。

西川アレクですかね。やっぱり、原作とはビジュアルがかなり変わるとあって、最初は「本当にこれで大丈夫なのか?」と思っていたんですけど、ご好評頂けて安心しました。まぁ、仕様を考えたのは土田さんなんですけど(笑)。


アークやククルも小山さんや國末さんに原案を頂いて描いたので、全部が自分の上にのしかかったわけじゃないです。皆で考えてブラッシュアップする感じです。


――ストーリーが進むにつれてデザイン面でも変化がありますよね。

西川ストーリーの雰囲気に合うように絵柄を少しずつ変えていっていますね。最近はどんどん深刻になっているので、影をちょっと増やしてみるなどシリアス風な絵面にしています。例えば、初期の頃のハルトやミズハは親近感を抱きやすいように丸々な頭身で描いているんですけど、最近は少しずつ頭身を上げていています。


あと大きな変化は、リリース後半くらいから望月さんと共に取り組むことで、デザインの幅が広がったことです。望月さんは可愛いキャラクターを描くのがめちゃくちゃ上手で、そういう所でアドバイスをもらうことが多いです。最近だとココナやアイーシャの衣装も望月さんがデザインしています。

――望月さんはいつからスタッフに加わったんですか?

望月リリース1年前くらいからです。最初にデザインしたのはリアなんです。ただ、ここにいない原作スタッフのはやしひろしさんから元になるデザイン案をいただいていたので、一からデザインしたのはフィルが初めてです。最初は清書がメインでしたが、今では西川さんと相談をしながらキャラクターデザインをさせていただいています。


――南さんは振り返っていかがでした?

期間を経て技術的にできることが増えていったのですが、一番大きいなと感じるのはモデル作成だけでなく、スキルでシネマが再生されるキャラの担当も増えたことですね。デザインを頂いてモデリングの段階から、「こういう演出にしたい」と思い描き進めるようになりました。


――4コマ漫画はデザインチームが作っているんですよね?反響はいかがでしょう。

安藤はい、チームみんなで考えつつ進めてきたので、ご好評いただいているようでよかったです。

小山4コマ漫画を読んでくれた方からは、「そうそう!こーいうのアークっぽいよね!」という意見は結構多いんですよ。『アークザラッド』はシリアスなストーリーと面白さが共存しているので、ゲームだけで表現できないところを4コマ漫画で描いてもらっています。『アークザラッドI・II』の時も、キャラクターデザインを担当した國末竜一、はやしひろしがアンソロジーを描いていました。

安藤4コマ漫画はこういうのやったらダメというのはあまりなく、「こうしたらいいんじゃないか?」とブラッシュアップしてデザインチームと一緒に作っていく感じです。それができるのも『アークザラッド R』が熟成されてきたからできるようになったと思っています。ストーリーだけを楽しむのではなく、4コマ含めた新しい要素も楽しんでもらいたいです。これから情報をお出ししていく、新要素「世界復興」も、ストーリーだけでない、世界全体をみんなで楽しんでもらえるコンテンツを目指していますので、ぜひご期待ください。


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《乃木章》

現場に足を運びたい 乃木章

フリーランスのライター・カメラマン。アニメ・ゲームを中心に、親和性のあるコスプレやロリータ・ファッションまで取材。主に中国市場を中心に取り上げています。

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