「君はバカか?」が懐かしい…『サモンナイト2』8月2日で20周年! 召喚や物語を正当進化させた名作SRPG

本日8月2日に、『サモンナイト2』が20周年を迎えました。前作の魅力は受け継ぎ、物足りない部分はボリュームアップと、続編のお手本のような正当進化を辿った名作。この日を記念し、その魅力を振り返ります。

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「君はバカか?」が懐かしい…『サモンナイト2』8月2日で20周年! 召喚や物語を正当進化させた名作SRPG
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Playstation.comより

戦場をマスで区切り、配置したユニットを動かして勝利条件を目指す「シミュレーションRPG」。これまで様々な作品がリリースされ、中には今も語り継がれる名作も数多く登場しています。

戦略性の高さや自分なりの攻略ができる奥深さから、多くのファンを持つジャンルではありますが、未経験のユーザーには難しそうにも見え、ややハードルの高いジャンルと受け取られることもしばしばあります。

そんなシミュレーションRPGにおいて、間口を広げて多くの新規ユーザーを取り入れ、同時にゲームとしてのやり応えを備えた作品もあります。本日8月2日に20周年を迎えたプレイステーションソフト『サモンナイト2』も、その好例と言えるでしょう。

PS時代に、どのような切り口でシミュレーションRPGファンを増やしたのか。20周年を記念し、その特徴や魅力などに迫ります。

◆前作の魅力は受け継ぎ、物足りない部分はテコ入れ! 「これぞ続編の王道」と言いたい『サモンナイト2』

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タイトルに「2」の文字が入っていることから分かる通り、『サモンナイト2』はシリーズの続編にあたります。高低差のあるフィールド、召喚術や召喚獣を駆使するバトル。仲間と親密になれる夜会話など、シリーズの基礎的なシステムの多くが、前作『サモンナイト』の時点で取り入れられていました。

ですが、『サモンナイト』は1作目だったため、詰めの甘い部分や、物足りない面などもあります。物語はしっかりと描かれているもののボリュームは短めで、魅力的な世界だけに食べ足りない印象も否めません。また、物理攻撃や召喚術のいずれかに全振りするような成長も可能で、その場合は選んだ攻撃手段だけで押し進めることが可能です。

このバランス取りは、腕前でユーザーをふるいにかけない配慮とも取れますが、バトルの手応えという意味ではややシンプルだったかもしれません。

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そういった1作目を踏まえた『サモンナイト2』は、ゲーム性から物語まで大きくパワーアップ。物理攻撃と召喚の両方を駆使する的確なバランス取りが行われ、それぞれを得意とするキャラクターたちに広く見せ場を作りやすくなりました。

そして召喚術は、単体ほど高威力、範囲が広がると低威力という傾向に。加えて、威力が高めの場合はMP消費面でコスト高と、しっかりとした役割分担がなされました。こうして、使い勝手は高いが運用する場面を見極める必要がる召喚術と、リソースを消費しないで使える物理攻撃、それぞれの長所が明確化されます。

また物語について、前作では現代の高校生が異世界「リインバウム」に召喚されたことで幕を開けました。そのためプレイヤーは、主人公の目線と近い立場で物語を楽しむことができましたが、『サモンナイト2』の主人公は「リインバウム」の住人。任務を与えられた見習い召喚師が、徐々に大きな事件へと巻き込まれていきます。

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主人公の立場が「リインバウム」に根ざしているため、世界との関わりも密度が増す形に。兄弟子の「ネスティ」をはじめ、既知から初対面まで、同じ世界に生きる人間として確かな関係性を紡いでいきます。

特に「ネスティ」や、聖女「アメル」とのつながりは深く、パートナーとも言うべき密接した間柄にあります。人一倍責任感が強い「ネスティ」は、主人公の至らなさが目につくたびに「君はバカか?」とたしなめる一面も。

しかしそれは、関係性が築かれている上での発言なので、単なる罵倒ではありません。また、「ネスティ」のCVは緑川光さんが担当。そのため一部のユーザーにとってこの台詞は“ご褒美”に近い一面もありました。

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口やかましくも親しい関係にある兄弟子と、聖女ながらほがらかな少女。気のいい仲間たちや、自らが呼び出した護衛獣と共に、一歩ずつ成長しながら世界の命運に関わっていく物語は、スケールと関係性に応じたボリュームを展開。満足度の高い密度で、キャラクター同士の繋がりや顛末を見届けることができました。

またエンディングも、各キャラとのつながりが濃くなり、読後感を更に高めてくれるなど、嬉しいパワーアップが随所に見られます。

召喚術の存在が単なる魔法に留まらず、世界観や物語にも大きく影響している『サモンナイト2』。黒星紅白氏(本作では飯塚武史名義)によるキャラクターデザインも魅力的で、ハードルを下げる役割を大いに果たしました。

シミュレーションRPGの間口を広げ、前作の魅力を正当進化。期待に応えるその完成度は、『サモンナイト』のシリーズ化を力強く後押しした一作と称しても過言ではないでしょう。

◆今でも遊べる『サモンナイト2』。だけど、新たな展開も欲しい!

『サモンナイト』が原点ならば、『サモンナイト2』はシリーズ展開の記念すべき第一歩。この成功がなければ、ナンバリングだけでも6作を数える本シリーズは存在しなかったかもしれません。

本作の展開もオリジナル版だけに終わらず、2008年にはニンテンドーDS版が登場。後のシリーズ作で培われた「ブレイブクリア」を逆輸入するなど、システム面では新たな刺激も。ただし、キャラクターボイスの削除といった残念な変更点もありました。

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また2012年8月29日には、『サモンナイト2』のゲームアーカイブス版が登場。オリジナル版と同じ冒険を、PS3やPS Vita、PSPなどで今も楽しめます。

2021年時点でも遊ぶ手段は残されていますが、万全とまでは言い切れないのも事実。シリーズの新展開と同様に、『サモンナイト2』の更なる飛躍に期待したいところです。

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《臥待 弦》

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