何度も驚かされたあの日々…コナミの「お前、女だったのか!?」ヒロイン3選!

さまざまなゲームに登場するヒロインたちの魅力をあらためて掘り下げていく連載企画「僕たちのゲームヒロイン録」。第10回は、コナミの『沙羅曼蛇』、『悪魔城伝説』、『ときめきメモリアル』に登場した、ちょっと意外なヒロインたちを紹介します。

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何度も驚かされたあの日々…コナミの「お前、女だったのか!?」ヒロイン3選!
何度も驚かされたあの日々…コナミの「お前、女だったのか!?」ヒロイン3選! 全 4 枚 拡大写真
『悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション』公式サイトより、『悪魔城伝説』パッケージ
さまざまなゲームに登場するヒロインたちの魅力をあらためて掘り下げていく連載企画「僕たちのゲームヒロイン録」。第10回は、コナミの『沙羅曼蛇』、『悪魔城伝説』、『ときめきメモリアル』に登場した、ちょっと意外なヒロインたちを紹介します。

「お前、女だったのか!?」

ゲームやマンガ、アニメなどに触れていると、このセリフがピッタリな演出をどこかで見たことがある方も多いのではないでしょうか。読んで字のごとく、「少年だと思っていたら女の子だったでござる」という驚きを主人公、ひいてはプレイヤーや読者、視聴者に与える王道の演出です。

王道もやりすぎれば陳腐化するもので最近はあまり見かけなくなってきた印象もありますが、本稿では筆者がかつてコナミの名作ゲームに味わわされた「お前、女だったのか!?」というヒロイン3人を紹介します。

沙羅曼蛇―ビックバイパーのパイロット

沙羅曼蛇』は1986年に稼働したアーケードゲームで、名作横スクロールシューティングゲーム『グラディウス』の続編にあたるタイトルです。本作のあとに『グラディウスII -ゴーファーの野望-』がリリースされましたので、シリーズ作というよりは派生作と位置づけるのがよいでしょうか。

自機はシリーズ通して登場するおなじみの超時空戦闘機ビックバイパー。水の惑星ラティスからの救援要請に応えるべく、「惑星グラディウスの勇者」がビックバイパーを駆ってサラマンダ軍へ戦いを挑みます。

そして、アーケード版リリースの翌年となる1987年にリリースされたファミコン版では「ノーコンティニュー、かつステージ6でビッグアイを撃破してクリア」という条件を達成すると、スタッフロールでビックバイパーのパイロットがヘルメットを取り、その正体は女性であったことが明かされます。お前、女だったのか!?(1回目)

パイロットが女性であるというこの演出は、どうもファミコン版独自のものであるようです。ここからはあくまでも推測ですが、ファミコン版『沙羅曼蛇』発売の前年である1986年はファミコンディスクシステムで初代『メトロイド』が発売された年でした。

そして『メトロイド』にも、一定時間以内にクリアするとサムスがパワードスーツを脱ぎ、正体が女性であると初めて分かる演出が用意されていました。もしかしたらそのオマージュという意味もあったのかもしれません。当時は『ゼルダの伝説』シリーズ第2作目の『リンクの冒険』にも「ユウシャロト ココニネムル」などと書かれたお墓が出てきたりと、いろいろ大らかな時代でした。

コナミ『アーケードクラシックス アニバーサリーコレクション』公式サイトより、アーケード版『沙羅曼蛇』

悪魔城伝説―サイファ・ヴェルナンデス

ファミコンで1989年に発売された『悪魔城伝説』は、『悪魔城ドラキュラ』シリーズの3作目。ステージクリア型の1作目をベースにしつつ、ルート分岐や仲間の加入など、さまざまな新要素が追加された傑作アクションゲームのひとつです。

その仲間の1人として登場したのがヴァンパイアハンターのサイファ。サイファは石となった姿で主人公ラルフ・C・ベルモンドの前に現れますが、そのステージのボスを倒して封印を解くと「自分の力が必要ならお供いたします」とドラキュラを倒すための旅への同行を申し出てくれます。

しかし、この時点では性別を問わない丁寧な言葉使いや、フードを目深にかぶった顔アイコンなどから、物腰丁寧な男性であるように感じられます。そして、事件はやはりエンディングで起こるのです。

本作はラスボスであるドラキュラを倒すと、ドラキュラ城から遠く離れた崖の上で城が崩落するのを見守るラルフ(とその仲間)の演出が入るのですが、このときの仲間がサイファだとフードを下ろして美しいブロンドをなびかせ、ラルフにそっと身を寄せる姿を見られるのです。お前、女だったのか!?(2回目)

『悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション』公式サイトより『悪魔城伝説』

ときめきメモリアル―伊集院レイ

最後に紹介するのは、1994年にPCエンジンCD-ROMでリリースされた『ときめきメモリアル』です。本作に登場する伊集院レイは、主人公が通うきらめき高校の理事長の孫にして、世界有数の大富豪である伊集院財閥の御曹司。眉目秀麗・文武両道で、ナチュラルに主人公を見下すイヤミなライバルキャラクターです。

ところが、貴重な日曜日や祝日を使ってせっせと「彼」に電話をかけ続けるとその態度にも微妙な変化が……。そうして好感度を上げ続け、かつ他の女の子には脇目も振らないストイックな学生生活を3年間貫いて卒業の日を迎えると、伝説の樹の下にはどこかで見たような、そうでもないような美少女の姿が。

その少女は恥ずかしそうにうつむきながら自分が伊集院レイその人であり、高校卒業までは家のしきたりで男として過ごさなければならなかったことを打ち明けるのでした。お前、女だったのか!?(3回目)

しかも彼ならぬ彼女によれば、顔を合わせるたびに憎まれ口を叩いてきたのは「いっそ嫌われてしまえば、主人公への秘めた思いを断ち切れそうだったから」なのだとか。なんと健気な…!? OK、付き合おう!

PCエンジン mini公式サイトより『ときめきメモリアル』

こうして振り返ってみると、筆者は同じ手法でいかにコナミに振り回されてきたのかと自分のことながら驚くばかりです。とはいえ、プレイしていた当時はどのキャラクターもヒロインであったとは夢にも思いませんでした。みなさんが初めて味わった「お前、女だったのか!?」はどんな作品でしたか?


《蚩尤》

汎用性あるザク系ライター(が目標) 蚩尤

1979年生まれのファミコン直撃世代。スマホゲームもインディーズも大型タイトルも遊びますが、自分と組ませてしまって申し訳ないという気持ちやエイミングのドヘタさなどからチーム制のPvPやFPS、バトロワが不得手です。寄る年波…! ゲームの紹介記事に企画記事・ビジネス寄りの記事のほか、アニメなど他業種の記事もやれそうだと判断した案件はなんでも請けています。任天堂『ガールズモード』シリーズの新作待機勢。

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