■人間力が振り切れてる!? 誰をも放っておかない「番長」を、誰もほっとけない!

『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』の主人公は、通称「番長」と呼ばれています。こちらも、主人公ゆえに雄弁なタイプではないものの、漢らしい選択肢や学ラン風の制服が似合う様、そして背中で語るかのような振る舞いから、「番長」の愛称が付けられました。
「番長」といっても、暴力で解決する乱暴者という意味ではなく、面倒見がよくて包容力があり、危険には先頭となって立ち向かう「頼もしさの象徴」としてのチョイスです。戦闘はもちろんのこと、日常のあらゆる場面で頼りになる「番長」に、プレイヤーはもちろん作中のキャラクターたちも惚れ込んでいきます。

「番長」も高校2年生で転校しますが、寮生活だった「キタロー」とは異なり、堂島家の居候として1年間を過ごします。堂島家は、家長の遼太郎と、小学1年生の菜々子の2人暮らし。遼太郎の妻は事故で亡くなっており、なかなかデリケートな家庭環境です。
しかし、「番長」の人間力たるや凄まじく、遼太郎・菜々子ともに良好な人間関係を構築。遼太郎は、保護者としての責任感以上に「番長」の身を案じ、時には厳しく、時には思いやりを持って接するようになります。

また菜々子は、環境ゆえにしっかり者に育ち、年に似合わぬほど家事などをこなします。ですが、年相応に甘えたい時もあり、その気持ちに「番長」が上手く応え、彼女との距離は少しずつ近づいていきます。
その結果、菜々子にとっての「番長」は、「お兄ちゃん」と呼ぶほど親しく、代わりのない人物として懐くまでになります。また「番長」自身も、そんな菜々子を大切に想い、後の作品では「鋼のシスコン番長」といった二つ名を背負うことも。これには特殊な事情があるものの、プレイヤーからは納得の声が出てしまうのも「番長」らしい点でしょう。

そして、小学1年生すら引き付ける「番長」の魅力に、周りの女性陣が気づかないわけがありません。仲間内だけでも、体育会系少女や旅館の跡取り娘、人気アイドルといった面々が(コミュニティの進行次第で)なんと恋人に。こういった点は「キタロー」もかなりの猛者ですが、それを上回る勢いなので、まさしく「番長」といった風格を漂わせています。
シリーズ主人公の中でも特に人間味に溢れており、ノリや付き合いも良く、世話まで焼くとなれば、人気が出ないわけがありません。そうした主人公を操作し、人間関係を広げていく『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』を来年1月からプレイする方は、「番長」の活躍ぶりにぜひ注目してください。