新たな地平を切り拓く「SideM」から1曲選ぶとするなら……? アイドルマスター楽曲5選を1曲ずつピックアップPart4

「アイドルマスター」シリーズのサブスク公開に合わせて、各シリーズからオススメ曲を1曲ピックアップ!

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新たな地平を切り拓く「SideM」から1曲選ぶとするなら……? アイドルマスター楽曲5選を1曲ずつピックアップPart4
新たな地平を切り拓く「SideM」から1曲選ぶとするなら……? アイドルマスター楽曲5選を1曲ずつピックアップPart4 全 3 枚 拡大写真

2022年12月28日、「アイドルマスター(THE IDOLM@STER)」の楽曲がApple Music、Spotify、YouTube Musicなどのサブスクリプション型(定額制)音楽ストリーミングサービスから配信されました。

これにより、『シャイニーカラーズ』『SideM』『ミリオンライブ!』『シンデレラガールズ』とあわせて、アイマス5大ブランドの楽曲が配信されることになりました。

これまで5大ブランド全てあわせて1300曲以上の楽曲が誕生し、かねてよりファンたちは「アイマス」のサブスク解禁を待ち望んでいました。今回の流れでは制作されたすべての楽曲が公開されたわけではありませんし、楽曲によっては短いバージョンで公開されていますが、人気曲は軒並み公開され、今後も順次公開されていくことに期待していきたいところ。

今回はそれに合わせて、5つのブランドがこれまで発表してきた数多ある楽曲の中から、1ブランド1曲ずつ、筆者の独断・偏見も込み込みで選んでみました。4つ目の記事では『SideM』から選びたいと思います。

◆We're the one - C.FIRST(天峰秀(CV:伊瀬結陸)、花園百々人(CV:宮崎雅也))

『アイドルマスター SideM』は、「アイドルマスター」シリーズとしては初の男性アイドルをプロデュースするゲームとして2014年に誕生しました。

Mobageからスタートした『アイドルマスター シンデレラガールズ』やmGREEからスタートした『アイドルマスター ミリオンライブ!』とは全く違う、アイドルマスターシリーズ初の男性アイドルを扱うゲーム。2014年の春~夏にかけてスタートしたときには、「アイマスも大きく変わっていくのか!」と筆者は感じていました。

これまで『SideM』には49人のアイドルと16ユニットが誕生しており、その顔ぶれもとても多彩。765プロ、346プロに引き続き、315プロダクションが登場。同プロダクションに所属するアイドルたちをプロデュースすることになっていきます。

なにより面白いのは、49人のほぼ半数以上が「何かしらの職業に以前務めている」「何かしらのポジションに就いていた」「兼業でアイドルをしている」という部分。職務・ポジションに紐づいたキャラクター性が当人の性格・物語にも紐づき、反映されているのは『シンデレラガールズ』でも見られていた部分ではありますが、さすがにキャッチコピーに「医者!フリーター!自衛官!理由(ワケ)あって、アイドル!」と掲げるほどではありません。

プロダクションの中のひとりとして、所属する多くの他アイドルらとユニットを組むのではなく、最初から1組のユニットとしてデビューしたのは、これまでのアイマスにはない『SideM』らしい新しさでしょう。

またゲーム、マンガ、アニメにライブ興行といった活動だけではなく、2022年6月には舞台『ドラマチックライブステージ「アイドルマスター SideM」』が公演され、2023年3月11日・12日には声優39名が出演する朗読劇「THE IDOLM@STER SideM PASSIONABLE READING SHOW ー超常事変~対立スル正義~ー」が開催されるなど、アイマスの他プロジェクトにはない動きも男性ファンには驚きでしょう。女性ファンが中心となったコンテンツという、ハッキリとした違いが見て取れます。

【SideM】「THE IDOLM@STER SideM PASSIONABLE READING SHOW ー超常事変~対立スル正義~ー」開催決定!【アイドルマスター】

さて、筆者がここで選びたいのはC.FIRST(読み:クラスファースト)の最新シングル「We’re the one」です。

C.FIRSTは天峰秀(CV:伊瀬結陸)、花園百々人(CV:宮崎雅也)、眉見鋭心(CV:大塚剛央)の3人組ユニット。彼ら全員、別々の学校で過去に生徒会長を務めていたという共通点を持っています。

2021年10月6日から配信を開始した新ゲーム『アイドルマスターSideM GROWING STARS』(サイスタ)で新たに追加されたユニットで、『SideM』に新アイドル・ユニットが追加するのは約5年ぶりとなりました。

『SideM』のなかでもいちばん最近に加わった彼らは、2021年12月8日に「THE IDOLM@STER SideM GROWING SIGN@L 02 C.FIRST」で音源をリリース。

「We’re the one」で作曲を務めるのは、DRAMATIC STARSの「MOON NIGHTのせいにして」や桜庭薫の「Because」など『SideM』関連楽曲に留まらず、『あんさんぶるスターズ!』などで数多くの楽曲を手掛けてきた本多友紀さん。

作詞を務めるのは、三浦大知「EXCITE」を筆頭に嵐、安室奈美恵、King & Prince、西野カナ、EXILE、Sexy Zoneなどに楽曲提供するだけでなく、BTS、BLACKPINK、TOMORROW × TOGETHER、kep1er、NiziUといった著名K-POPアーティストに作詞・作曲で長年携わってきたKanata Okajima(岡嶋かな多)さんです。

そんな2名が関わったC.FIRSTの「We’re the one」は、小刻みなスネアや歪んだベースサウンドが際立ったクラブサウンドにシンセサイザーがゴージャスに重なっていくダンスナンバー。

4つ打ちのキックドラムで単調になりそうなところを、さまざまな音を使ってリズムパターンを複数走らせて飽きさせず、サビや間奏部分で強引にリスナーを持っていってしまう、現代のアイドル楽曲と連なってもおかしくない高品位な楽曲です。

アニメソング・キャラクターソングというと「キャラクターを意識したコミカル・ギャグテイストな楽曲」という印象を持つ人がいるかもしれませんが、この曲はそういった印象とは無縁でしょう。もしもなにも知らない方にこの曲だけ聞かせたら、「新しい男性アイドルの歌?」と聞き返されてしまうかもしれない、そこに垣根はないのだと感じられます。

《草野虹》

福島・いわき・ロック&インターネット育ち 草野虹

福島、いわき、ロックとインターネットの育ち。 RealSound、KAI-YOU.net、Rolling Stone Japan、TOKION、SPICE、indiegrabなどでライター/インタビュアーとして参加。 音楽・アニメ・VTuberやバーチャルタレントと様々なシーンを股に掛けて活動を続けている。 音楽プレイリストメディアPlutoではプレイリストセレクター(プレイリスト制作)・ポッドキャストの語り手として番組を担当している。

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