『星のカービィ 鏡の大迷宮』はメトロイドヴァニア!?今こそ振り返りたい“時代を先取りしすぎた名作”

カービィの生みの親である桜井政博さんは、20年以上前から「メトロイドヴァニア」に目をつけていた!?

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『星のカービィ 鏡の大迷宮』公式サイトより
『星のカービィ 鏡の大迷宮』公式サイトより 全 4 枚 拡大写真

近年、探索中毒者のあいだで人気上昇中のジャンル「メトロイドヴァニア」。今やさまざまなメトロイドヴァニアゲームが発売されていますが、実は『星のカービィ』シリーズにも同ジャンルの作品が存在することをご存知でしょうか。

◆世はまさにメトロイドヴァニア時代…

そもそも「メトロイドヴァニア」とは、任天堂のアクションゲーム『メトロイド』とコナミの『悪魔城ドラキュラ(キャッスルヴァニア)』の二つを彷彿とさせるゲームの総称。明確な定義は難しいですが、ステージ式ではなく広大なワールドマップ方式をとっており、探索・アイテム収集要素がある2D横スクロールアクションを指すことが多い印象です。

一例を挙げると『Hollow Knight(ホロウナイト)』や『ENDER LILIES(エンダーリリーズ)』なども「メトロイドヴァニア」に該当する作品。ちなみに2021年には本家『メトロイド』の最新作『メトロイド ドレッド』が発売され、界隈は大きな盛り上がりをみせていました。

ここで『星のカービィ』に話を戻しますが、同シリーズは一般的な2D横スクロールアクションゲーム。その多くが「ステージ1、ステージ2…」と、だんだん難しくなっていくステージ方式をとっていますが、一つだけワールドマップ方式を採用している作品がありました。それが2004年に発売されたGBA専用ソフト『星のカービィ 鏡の大迷宮』です。

◆「メトロイドヴァニア」の特徴と一致!?

同作の舞台は、「ワープミラー」によって繋がっている“鏡の中の広大な迷宮”。プレイヤーはステージ一つ一つをクリアしていくのではなく、少しずつ探索範囲を押し広げていくような感覚で進んでいくことになります。

また迷宮の中にはアイテムの入った宝箱も点在しており、箱の中にはクリアに欠かせない重要アイテムが入っていることも。まさに「メトロイドヴァニア」そのものと言っても過言ではないでしょう。

ちなみにカービィの生みの親といえば、ゲームクリエイターの桜井政博さん。彼が開発に関わった1996年発売の『星のカービィ スーパーデラックス』ではさまざまなゲームモードが楽しめるのですが、そのうちの一つである「洞窟大作戦」も、「メトロイドヴァニア」的なシステムを採用していました。

もしかすると桜井さんは当時からカービィの“次なる形”として、「メトロイドヴァニア」との融合を考えていたのかもしれません。そしてそれを実現させたのが『鏡の大迷宮』だったと…。

「メトロイドヴァニア」が人気を集める昨今。そういった意味で同作は、時代を先取りした作品といえそうですね。


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《サワディ大塚》

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