【『シンフォニア』リマスター発売記念】編集部による“テイルズ オブ 座談会” 「お願いだから旧作を現行機で遊べるようにしてください!」

『テイルズ オブ シンフォニア Remastered』の発売を祝してシリーズのあれこれを語らう会を開いてみたら、リメイク・リマスター希望が止まりませんでした。

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【『シンフォニア』リマスター発売記念】編集部による“テイルズ オブ 座談会” 「お願いだから旧作を現行機で遊べるようにしてください!」
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2月16日にリマスターが発売された『テイルズ オブ シンフォニア』を始め、今なお多くのファンに愛され続ける『テイルズ オブ』シリーズ。オリジナルタイトルと呼ばれる作品だけでも18ものタイトルをリリースしており、そのキャラクターと共に誰しも特別な「イチオシ」があるはず。

そこで、インサイド編集部では『テイルズ オブ』シリーズを愛するメンバーによる座談会を実施。『シンフォニア』の推しポイントから、シリーズ作品の思い出、そして常々話題になる「リメイクしてほしい作品」まで、熱いトークが繰り広げられた会の様子をお届けいたします。

◆『シンフォニア』はカラっとしたヘビーな物語

──本日はよろしくお願いします。まずは自己紹介として、皆さんの『テイルズ オブ』シリーズのプレイ歴や好きな作品を教えてください。

宮崎イードのゲームメディア(インサイドGame*Spark)の事業責任者をしている宮崎といいます。1987年生まれなのですが、ぼくが最初に遊んだのはPS版の『デスティニー』ですね。そこから何作か遊んだ後にしばらく時間が空くんですが、大学生の時に暇で暇でとにかく手当たり次第ゲームをしていて、少し時を遅れて『ジ アビス』をプレイして衝撃を受けて、「これは全作品やらなきゃ」と思ってオリジナル作品はほぼプレイしました。なので、好きな作品も『ジ アビス』ですね。ちなみに死ぬほどやりこみまして、ほぼ全てがカンストしてました。

飯田ライターの飯田です。小学生の時にプレイした『ジ アビス』がシリーズとの出会いなんですが、高校生の頃に遊んだ『ヴェスペリア』にめっちゃハマって、今でも一番好きですね。そこからは旧作を含めて色々プレイして、コンサートや20周年記念展に行ったのも思い出深いです。

2015年に開催された「テイルズ オブ 20周年展」

山崎イードの山崎と申します。現在は人事として新卒採用を主に担当しているんですが以前はインサイドで編集を担当していて、今回は『テイルズ オブ』シリーズの話をすると聞いてやって来ました。PS版『ファンタジア』から『エターニア』『デスティニー』と順番に遊んでいて、いくつかのオリジナルタイトルをプレイしています。一番好きなのは『エクシリア2』ですね。実は今回リマスターされた『シンフォニア』はプレイしてないので、皆さんにおすすめしてもらおうかなと。

塚本よろしくお願いします、ライターの塚本です。PSPの『エターニア』が最初で、そこからの作品は持っているハードの影響が大きいんですが、リマスターも含めてつまみ食いして色々プレイしています。

──お集まりいただきありがとうございます。まずは今回リマスターが発売された『シンフォニア』の思い出を振り返っていきたいんですが、どんな印象ですか?

塚本今考えてみると、結構ストーリーが重いですよね。ヒロインのコレットにまつわる有名なシーンが今でも心に残ってます。

飯田リマスター版とはいえ、未プレイ勢にも楽しんで欲しいのでネタバレは避けますが、冒頭からもうヘビーだなって分かるくらいですよね。あんまり“ハッピーに解決できそうじゃない”感じというか。

山崎えー、意外ですね。

宮崎大体の登場人物が大変な生い立ちを抱えていた記憶がありますね。でも、決してジメジメしてないというか、不思議とカラっとした雰囲気もあるんですよね。皆いいやつだからかな?

塚本そうなんですよね。

飯田有名なところだと『ジ アビス』は割とジメっとした部分があると思うんですが、むしろ『シンフォニア』はスタートからヘビーな分、キャラクターの明るさが強く感じられるんでしょうか。

宮崎あと僕はやっぱり『ファンタジア』と世界設定を共有しているのも好きですね。8年越しに繋がっている奥深さがありますし、ストーリーラインもいいし、キャラクターも素晴らしいですね。ここもあまり言えませんが、敵キャラも良いんですよ。

飯田敵にも敵の事情が、というのは良いですよね。これはシリーズ全体に言えることかも知れませんが。

山崎ラスボスでめっちゃ嫌なヤツって、もう『デスティニー』くらいじゃないですか?

塚本そうだったなぁ(笑)

──やはり皆さんシナリオとキャラクターの部分に思い入れが深いですね。ちなみに、そんな皆さんですが、意外と最新作『アライズ』のプレイ率は高くないとか。

飯田皆さんそうなんですか? シリーズとはまた違った部分がありつつ、王道な作品だったと思いますが。

2021年に発売された『テイルズ オブ アライズ』は全世界累計で200万本以上の売上を記録した

宮崎プレイはしているんですが、未だ鉄仮面が外れてません。もちろん面白いし、戦闘も序盤から楽しいんですけど、ひとつだけ言い訳しますと「子どもが生まれて時間が取れない」っていう理由なんですよ。ゲームメディアの人間としては言ってはいけない言い訳だと思うんですが……。

山崎マジでそれです。やりたい気持ちはあるんですが。

飯田なるほど! もう『ファンタジア』『デスティニー』世代にはそんなハードルがあるんですね。

──それでも世界的にかなりのヒットを記録したので『アライズ』からの新規ユーザーも多いかも知れませんね。

飯田じゃあ、なおさら新規ユーザーには『シンフォニア』のリマスターをプレイしてみて欲しいですね。まあ、システム面は一部機能の改修があっても昔のゲームなのでちょっと気になることはあるかも知れませんが。

◆現行ハードへ移植して欲しい作品が多すぎる!

──そうなると、やはり旧作は「新システムでリメイクを!」との希望の声も多いかと思いますが、中でも『ジ アビス』の待望論がよく聞かれます。何がそこまで人気なのでしょうか。

塚本実は『ジ アビス』は未プレイなんですが、それでも自然と情報が入ってくるぐらい有名なタイトルですよね。

宮崎このテーマは大好きな作品なので是非語らせてください。まずストーリーが好きですね。最初は“生まれた意味を知るRPG”って聞いても「何言ってんの」くらいに思っていたんですが、後にも先にもこんなに大号泣するバトルシーンは無いと思えるくらいの作品で、中盤から終盤の描かれ方もすごく丁寧でした。

飯田これも肝心な部分まで言ってしまうとネタバレになるので詳細は伏せますが、味方だけでなくて敵との関係性もすごく良いですよね。

宮崎敵と味方との対比が綺麗と言いますか、一対一の構図ができているのが印象的なんですよね。

山崎戦闘も面白くて、属性攻撃をするとフィールドに円が出てきて、その上で術技を使うと変化するのをよく覚えています。

宮崎あと、アニメ版でも使用された有名な主題歌『カルマ』は、完全に作品のために書き下ろされた歌詞なんですよ。楽曲としても素晴らしいですし、クリアした後に聴くのもまたね。あの曲がイコール『ジ アビス』なんですよ。あと改めてゲーム版のオープニングも見直したのですが、怖ろしいほどに全部が詰まっていてあれだけ見れば大体話の筋が分かるという……。

飯田RPGの主題歌としてひとつ完成されていますよね。そう思うと、単純に「曲として『カルマ』が好きだ」って人はシリーズを遊んだことがなくてもプレイして欲しいですね。

塚本確かにアニメ化されたこともあって、主題歌や一部の有名なシーンは知っている自分のような人も少なくないと思います。

宮崎例えば「俺は悪くねぇ!」って台詞はネタとしても有名ですけど、作品の中ではかなり大幅にトーンがかわる場面なんですよね。色々と何故ネタにされるのかも話したいところですが、あまりにネタバレがすぎるというか、多分これだけに3時間くらいかかるので、とにかくプレイしてもらえればそれ以上言うことはありません。細かな表現は時勢に合わせないといけない部分もあるかと思いますが、メインプロットはそのままにシステムだけ今風にしてもらえたら言うことはありません。

──今日に合わせて「カルマ」を聞き込んできたという宮崎さんは流石の熱量ですね。他にも皆さんが語りたい作品はありますか?

宮崎『テイルズ オブ』シリーズに何を求めるかで印象的な作品って変わりますよね。皆さんは何が一番のポイントだと思いますか?

飯田自分は「主人公の行動理念に共感できるか」が大事な気がしますね。『ヴェスペリア』のユーリなんか、終始一貫した姿勢があってすごく好きです。

山崎バトルかな。『デスティニー』を最初にプレイした時に、戦闘でコンボできるのが格闘ゲームっぽくて感動したんですよね。そこから色んな進化もあって。『グレイセス』のバトルも好きでしたけど、特にリメイク版『ディスティニー』は空中コンボが手軽に出来たからお気に入りですね。

飯田確かに。RPGで“浮かせコンボ”を考えることって他のゲームじゃなかなか無いですよね(笑)

山崎そう。もちろんストーリーが好きだなって作品もあるんですけど、逆にシナリオに納得いかなくても「なんなんだろうなぁ」くらいで受け止められると思います。

塚本うーん、僕は世界設定ですかね。好きな作品である『エターニア』では、言葉の通じないメルディと出会ってから冒険を通して、自分の世界が広がっていくワクワク感みたいなものが良かったです。自分の知らない世界を知っていく魅力がありました。

──そうなると、皆さんのリメイク・リマスターを希望するタイトルも色々ありそうですね。

塚本『シンフォニア』に関連すると『ラタトスクの騎士』もキャラクターが良かったので、遊べるようになって欲しいですね。本編後の物語ではあるのですが、前作とは雰囲気が違い、つながりをそこまで感じないのですが。

飯田『デスティニー』や『エクシリア』のような作品は1&2セットで遊べると良いですよね。

宮崎『エクシリア』は『エクシリア2』が好きなんですよね。山崎さんも一番好きな作品が『2』だと。

飯田僕は結局「『1』のミラが好き」ってところに尽きるので、『1』ですね。

塚本(深く頷く)

宮崎& 山崎なるほどなぁ~。



(しばらく『エクシリア』トークからの熱いキャラクター談義が繰り広げられた)

飯田えー、話を戻しますが、リマスターするなら繋がりも重視して欲しいです。あとは『なりきりダンジョン』もそろそろ新作が欲しい!

宮崎クロスオーバー系ではスマホ向けタイトルの『ザ レイズ』が今はありますよね。

宮崎『シンフォニア』のリマスターに合わせて『ファンタジア』もプレイして欲しい所ですが、現行機では遊べないのかな?

飯田そうみたいですね。気付けば記事にできないことも含めて2時間くらい喋っているので旧作へのプレイ意欲がめちゃくちゃ沸いてきました。それなのに、どれも今のハードで遊べないのがもどかしいです。

山崎皆さんの話を聞いて「遊んでみたい」ってなったので、今『シンフォニア』のリマスター版をポチっちゃいましたよ(笑)

塚本自分も『ジ アビス』を遊ばないとな、って気持ちになってます。

宮崎ネタバレに配慮すると意外と深くは記事にできないって後から気付いたのが反省点でした。それでも『ジ アビス』は中古でPS2を買ってでも遊んで欲しいです。自分は子どもにもプレイさせます!

そのためにも、今からでも旧作を可能な限りリメイクなりリマスターなり移植なりで現行機でも遊べるようにして欲しいですね。これは今回の座談会からの正式な要望ということで。

飯田あと2年で30周年ですから、節目を迎える前に是非どうですかバンナムさん! ということで今回は〆ですね。

──皆さんありがとうございました。リメイク&リマスター、なんとか叶ってほしいものです!

《ハル飯田》

よく遊び、よく喋る関西人 ハル飯田

1993年、大阪府生まれ。一旦は地元で公務員になったものの、ゲームが好きすぎて気付いたらフリーライターに。他メディアではeスポーツ選手や競技シーンの魅力を発信することに注力したり大会でキャスターを務めたりもするのだが、インサイド&ゲムスパではもっぱら好きなゲームについて語ることで安らかな気持ちになっている。

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