「VTuber最協決定戦」のカスタムマッチは何故連日連夜盛り上がるのか?その現状を分析してみる【バーチャルタレント名鑑】

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「VTuber最協決定戦」のカスタムマッチは何故連日連夜盛り上がるのか?その現状を分析してみる【バーチャルタレント名鑑】
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気になる出場者は?『Apex Legends』人気復活の嚆矢となるか?

最後に本大会の出場者・大会にスポット当てていきましょう。今大会で特に多く出場しているのは「ぶいすぽっ!」「にじさんじ」の面々です。

改めて両グループの参加者を一覧にしてみました。

「ぶいすぽっ!」参加メンバー

  • 猫汰つな

  • 八雲べに

  • 英リサ

  • 一ノ瀬うるは

  • 小森めと

  • 花芽なずな

  • 空澄セナ

  • 橘ひなの

  • 胡桃のあ

  • 兎咲ミミ

  • 紫宮るな

  • 神成きゅぴ

  • 藍沢エマ

  • 花芽すみれ

「にじさんじ」参加メンバー

  • 星川サラ

  • 本間ひまわり

  • 椎名唯華

  • 風楽奏斗

  • 魔界ノりりむ

  • イブラヒム

  • アルス・アルマル

  • 渡会雲雀

  • 卯月コウ

  • 樋口楓

  • える

  • セレン龍月(NIJISANJI EN所属)

  • 勇気ちひろ

  • ローレン・イロアス

  • 夕陽リリ

  • ハユン

  • ヤン・ナリ

  • 雪城眞尋

  • 瀬戸美夜子

  • ラトナ・プティ

  • 奈羅花

  • 成瀬鳴

  • 葛葉

  • エクス・アルビオ

  • 不破湊

「ぶいすぽっ!」からは14名、「にじさんじ」からは海外事務所に参加している方も含めて26名が参加、計60名の出場者の過半数を締める40名ものメンバーが参加しており、両事務所を合わせた人数は過去最多となりました。

ですが先にも述べたように、『Apex Legends』をほとんどプレイしなくなり、『VALORANT』『オーバーウォッチ2』などのチーム対戦型シューターに注力したり、そもそもFPSそのものをプレイしなくなった出場者も少なくありません。

主催を務める渋谷ハルさんは配信の中で、「いちどやり込んで高いランクまでいったひとなら、ふたたびやりはじめても力を取り戻すまで時間がかからない」といったお話しをされていました。

そこに今回の大改編が加わり、現在の環境に慣れなければいけなくなります。「元来あった実力のうち、どのくらい取り戻せるか?」は人それぞれ、もしかすれば大会までに思ったようなプレイングができないかもしれない…そんな不安感も作用してか、メンバー公開当日から早速メンバーが集まり、出場者は連日のようにプレイしている状況です。

弊メディアでもピックアップしたにじさんじ・葛葉さん、エクス・アルビオさん、不破湊さんによるチーム「AQF Burn」は、渋谷さんが出場メンバー発表した3月13日からさっそく練習を開始。


実は今年1月11日のアップデートで、『Apex Legends』プレイヤーの誰もがカスタムマッチ(プライベートマッチ)を作成することができるようになり、無理にランクマッチに行くことや公式による練習カスタムを待たずとも、自前でカスタムマッチを組むことができるようになりました。(こちらもまた大改変ともいえるでしょう)

これまでカスタムマッチといえば一部の権限を持つ者によるスペシャルマッチ感がありましたが、この変更によって大会出場チームが気軽にメンバー同士で練習できるようになりました。大会用に運営しているDiscordを通じて大会出場者からの参加を募り、余った枠にリスナーを入れることで60名でのマッチングをしています。

出場者はV最協への練習をこなすことができつつ、リスナーにとっては「憧れのVTuberらが多数いるなかでゲームプレイできる」という夢のような空間に参加できる、そんな状況をとても簡単に生みだせるようになったのです。

13日からAQFメンバーが連日のようにカスタムを開いていましたが、AQF Burnのメンバーがカスタムを開かないと気づくと、別のチームがカスタムマッチを代わりに開いています。

夜の20時か21時から始まって5~6時間ほど、日によっては10時間近くカスタムマッチが開かれ続けていることもあるほど。まさに「連日連夜のカスタム練習(お祭り状態)」が続いています。

この仕様変更と運用により、「リスナー」がより深く参加することを可能にし、「最も協力」とかいて最協(さいきょう)とする大会コンセプトがより体現されました。「配信を見る」「応援コメントを書く」といったリスナー側の応援に、「同じ空間・カスタムで戦うこと」という形が花開いたともいえます。

参加するリスナーも『Apex Legends』を長くプレイしている者が多く、しかもレベルが高いことも盛り上がりの一因といえるでしょう。「Apex Legends Global Series」などの国際大会を見ていて実践するような猛者もいるので、現在流行している編成「シア&カタリスト」でのプレイングで出場者らを圧倒する場面も散見されます。

この1年ほどで登場した新キャラクターへの対応に苦戦する大会出場メンバーもチラホラとおり、あらゆる意味で「慣れる」タームとなっていたのがここまでの約10日間でした。

「チームの動きを固めたい」という狙いもありつつ、先に述べたように「ブランクを埋める」「ネメシスやR-99といった環境武器に慣れる」といった部分。なにより素晴らしい戦いをリスナーやファンに見せたいという気持ちが、ここまでの盛り上がりを支えているといえます。

20チーム中かなり多くのチームがカスタムマッチに参加・チーム練習をしていますが、まだ本格的に始動していないチームがいるのも確か。20チーム分のドラマがすでに描かれ始めている今大会、そのエンディングにはどんな風景が待っているでしょうか?

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《草野虹》

福島・いわき・ロック&インターネット育ち 草野虹

福島、いわき、ロックとインターネットの育ち。 RealSound、KAI-YOU.net、Rolling Stone Japan、TOKION、SPICE、indiegrabなどでライター/インタビュアーとして参加。 音楽・アニメ・VTuberやバーチャルタレントと様々なシーンを股に掛けて活動を続けている。 音楽プレイリストメディアPlutoではプレイリストセレクター(プレイリスト制作)・ポッドキャストの語り手として番組を担当している。

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